米澤穂信
『さよなら妖精 新装版』★★
どうでもよいですが・・
「ようせい」と打って「陽性」と最初に出るのはコロナ渦あるある(^▽^;)
さてこちらは読書会課題本です。
課題本を決める際にそれぞれ気になる本を挙げる際
米澤穂信の『王とサーカス』『満願』を薦められた話をしたら、
『王とサーカス』に決定
ただよくよく調べてみたら三部作だった。
(こちらの『さよなら妖精』から『王とサーカス』となり『真実の10メートル手前』)
ハードカバーで読む読む
こちら新装版ってことで最後にボーナストラック収録(昔のCDみたい)
★読書会は内容から想像する話(ネタ?)で大盛り上がりでした( ゚∀゚ )アーッハッハ
--------(抜粋)
1991年4月、雨宿りをするひとりの少女との偶然の出会いが、謎に満ちた日々への扉を開けた。遠い国からはるばるおれたちの街にやって来た少女、マーヤ。彼女と過ごす、謎に満ちた日常。そして彼女が帰国した後、おれたちの最大の謎解きが始まる。謎を解く鍵は記憶のなかに――。
忘れ難い余韻をもたらす、出会いと祈りの物語
米澤穂信、デビュー15周年記念刊行
初期の大きな、そして力強い一歩となった青春ミステリの金字塔を再び。
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やはり学生モノは乗り切れないわたしです。
雨の中出逢った少女はどこから来たの?
(謎解き有)
この位置関係・・初めて知りました。
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太刀洗はふと立ち止まると、今度ははっきりと笑った。そして振り向き、耳打ちのように、こう囁いた。
「ねえ守屋君。‥‥‥あなた、幸福そうね?」
ああ‥‥‥
その後は、全く勉強にならなかった。
帰り道、空はまだ曇っていた。
家に帰ると、ベッドにひっくり返った。
自分がなぜそれをしているのかわからないときでも、行為を継続することはできる。なにをしたいのかわからない場合も、そうだ。そんなことはどちらも容易なことだ。いや、もしかしたらどちらとも、そのほうが行為を進めるにはかえっていいのかもしれない。そうした無自覚さは、たとえばこんなスローガンに生まれ変わる。「悩むのは後だ、やるだけやってみよう!」。過ちはそんなふうに、正されぬまま再生産されていくのだろう。
ユーゴスラヴィアに心を寄せるのが誤りかどうか、それはおれにはわからなかった。
「人間は、殺されたお父さんのことは忘れても、奪われたお金のことは忘れません」
耳元で囁かれたようだった。一瞬、平衡が失われた気さえした。
‥‥‥突然、全ての音が遠ざかった。
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鹿威し かっぽんかっぽん
憐憫
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「おれは、どこかで、間違ったかな」
太刀洗が答えた。
「いえ」
「間違ったと言ってくれたほうが、ずっと楽になるのに」
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