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『大江健三郎全小説2』

2023-12-04 | 大江健三郎

 



『大江健三郎全小説2』

 
2018年11月9日 第一刷発行
株式会社講談社
 
 
--------抜粋
 
 
「リアリスチクに現代日本の青年をえがきだすこと、それを、現実から疎外された青年をえがくべく試みるということとして、この作品のテーマの位置においたことを、私は決してまちがっていたとは思いません。しかし、達成された作品がはたして日本の現代の青年をリアリスチクにえがきだしているかの批判は、それも否定的な批判は、この作品の上梓にあたって再び激しくおこなわれるだろうと思います」(著者・『孤独な青年の休暇』)

【収録作品】
ここより他の場所/共同生活/上機嫌/勇敢な兵士の弟/報復する青年/後退青年研究所/孤独な青年の休暇/遅れてきた青年/下降生活者

──初期作品群その2
 
 
著者について
 
大江健三郎
1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。さらに在学中の58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、64年『個人的な体験』で新潮文学賞、67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、84年「河馬に噛まれる」で川端賞、90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞、94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。
 
 
--------
 
 
 
・ここより他の場所
 
---

暑い夏の真昼だ、汗みずくの老人がホテルの前の陽にてらされた舗道を行ったりきたりして待伏せしている。

---

冒頭の一文
何やら怪しい雰囲気
しかし単純に結婚から逃れたい男性の心情物語
誰にでもある逃避願望
 


・共同生活
 
猿との生活
主人公の青年の狂気と妄想

四匹の猿の上手い具合に死角がないその目線を辿ってみたり・・
 
こちらも結婚を迫られてる恋人からの逃避願望
(・ここより他の場所同様)

ただ妄想からだと、少し前に読んだ引きこもりの少年の話に似ている(・鳥)



・上機嫌
 
ある夏の日にオートバイ事故を目撃したことから始まる。
作家のわたしと映画女優K、そしてその事故をきっかけに出逢った青年

ラストの心中が意外だった。
 
救いのない物語
 
自由 嫉妬 憤怒
そして 心中
 
---
 
 
こうしてわたしはこの現実世界にひとりぼっちでのこされた。


---



・報復する青年
 
超短編

自室から見える女の部屋を覗き見する青年



・勇敢な兵士の弟

こちらも超短編

勇敢な兵士→特攻隊だった兄
その弟→憂鬱な青年

母が無念でその兄の霊を呼び出すのに、霊媒師の元へ。

---


―—兄さんは水泳がうまかったし好きだったけど、と戻って来た憂鬱な青年に母親はいった。死んでもやはり毎日、海を泳いでいるんだねえ。


---

ラストのおかしみがよき。




・後退青年研究所

題名からして時代を感じる。

GIO(ゴルソン・インタビュー・オフィス)
ミスター・ゴルソンという社会心理学者が登場
怪しさ満点



・孤独な青年の休暇

Ⅰ 浮浪者
Ⅱ 解放
Ⅲ 地方都市
Ⅳ 性関係
Ⅴ 陥穽
Ⅵ 自由が!
 
この陥穽(かんせい)とは?
陥穽(かんせい)とは? 意味や使い方 - コトバンク


--------(抜粋)


「リアリスチクに現代日本の青年をえがきだすこと、それを、現実から疎外された青年をえがくべく試みるということとして、この作品のテーマの位置においたことを、私は決してまちがっていたとは思いません。しかし、達成された作品がはたして日本の現代の青年をリアリスチクにえがきだしているかの批判は、それも否定的な批判は、この作品の上梓にあたって再び激しくおこなわれるだろうと思います」
(著者・『孤独な青年の休暇』)


--------




・下降生活者

偽りの自分 本当の自分とは?

「下降の主人公まとも?」
「なんか、踏み外すっしょ 助教を」
「あぁやっぱりそういう展開!?」
期待を裏切らない大江さんです。。




今回はここまで///
「何だか『大江健三郎全小説2』暗黒時代ですね」

 


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三崎

2023-12-03 | 山登り・ハイキング(2023年)
 
 


















最近の家族のツボ!
トイプー抱き枕ですU・x・U
わたしの分もブラックフライデーでGET
そろそろ届く予定

ハロウィンもそうだけど、ブラックフライデーも浸透するのかな?

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M

2023-12-02 | 村上春樹



村上春樹
女のいない男たち』★★★

 

こちらも少し前に読んだ(再々読かな)
実は映画の『ドライブ・マイ・カー』を観て、小説の世界はどうだったかな?と。
まぁ映画と小説は別物だとは思うけど、どこがきちんと描かれているかなと気になった。

映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト (bitters.co.jp)

映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト

映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト

映画『ドライブ・マイ・カー』公式サイト

実は西島さん昔好きだった俳優さん。
今回映画で観て歳を重ねたな・・って印象
奥さんとのセックスシーンの描写が長くてついつい興味が・・(笑)
何年、何十年も同じ行為をしていても、いつも新たな発見があり不思議な気持ちになる。
昔に比べてそういう行為を映画でも観ることが少なくなった。
やることは同じでも想像を掻き立てられる行為である。

実はお友達もその浮気現場を目撃したことがあるらしい。
これはトラウマになるだろうな・・

この映画はアカデミー賞を撮ったってこともあり、興味はあっても率先して観ようとは思わなかった。
ただ3時間と中々長い時間を長く感じなかった映画であった。

ってかワーニャ!?
チェーホフって出て来なかった。まだまだだな。

 



--------(抜粋)

 

〈これらを書いている間、僕はビートルズ「サージェント・ペパーズ」やビーチ・ボーイズの「ペット・サウンズ」のことを緩く念頭に置いていた。〉と、著者が「まえがき」で記すように、これは緊密に組み立てられ、それぞれの作品同士が響きあう短編小説集である。
「ドライブ・マイ・カー」「イエスタデイ」「独立器官」「シェエラザード」「木野」「女のいない男たち」の6編はそれぞれくっきりとしたストーリー・ラインを持ちながら、その筆致は人間存在の微細な機微に触れる。
現代最高の作家がいまできること、したいこと、するべきことを完璧な形で成し遂げた作品集と言えるだろう。
最高度に結晶化しためくるめく短篇集

 

--------


『ドライブ・マイ・カー』は映画の方がインパクト

印象深かったのは『木野』かな。
ってか木野のシチュエーション映画と繋がってない?

人間傷ついた時は感情を抑えず、見つめ合いとことん傷つくことを怖れないことだ。
なんなら泣いて哀しみを浄化させる。
そうしないと木野みたいな状況になり、色々と邪悪な物を呼び寄せてしまう。
迷走して独り旅 それもまたよいかもだけど。
自分の傷ついた心ときちんと向き合う。ね?

あぁこの先わたしはどうなるんだろう。。


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石老山

2023-12-02 | 山登り・ハイキング(2023年)







膝の痛みで中々一緒に山へ行けずにいたお友達
やっと回復方向になり、提案したのが「石老山」(せきろうさんと読)
相模湖畔から近い場所にある「石老山」は何度か行こうと思っていた。
以前台風の影響で道が悪路になっている情報があり断念した「石老山

 

 

石老山|最新の山行記録と登山ルートやアクセス、気象状況など‐ヤマレコ

山の最新情報、登山情報 - ヤマレコ

ヤマレコ

 


石老山コース

待ち合わせは早朝の相模湖駅
バス時間がちょうどでトイレから中々出て来ないお友達
ギリ間に合った(笑)

バス停では結構たくさんの人が下車 意外と人気らしい。
冬の低山歩きにはちょうどよいのかもしれない。

舗装道を行くと登山道へと通じる。



早速・・道迷いしちゃいました(^▽^;)
何やってるんだか。。
彼女はちゃんとしていてリカバリー





親切な看板があり、山歩きの参考になりそうね。



顕鏡寺でちょっと一休み🍙🍙
境内には奇岩・怪石、根が蛇のようにうねっている蛇木杉や大イチョウ(かながわの名木100選)
中々見どころがあります。





木漏れ日に光る木々の色が幻想的🍁✨



遠くに見えるのは陣馬山あたりかな?



ダイナミックな巨石!まるで木が支えているよう。
・・看板が反射で真っ白(^▽^;)







約一時間半で頂上!?
かと思いきや「前衛峰」でした。



石老山(702.8M)



眼前には富士山!?あら・・こちらも光で真っ白(^▽^;)





富士山は|д゚)チラッ 雲雲雲
もしかして手前の山って御正体山?
いつか行きたい御正体~プリンスの山です。

ここでカップラーメン休憩
彼女はバーナー係、私はラーメン準備係
これ誰にでも定着させてます(笑)
冬はやっぱり温かい物をがベスト!身体が暖まって人心地

頂上広場は団体さんで大賑わいでした。



もう一つ道標発見👀
標高明記が違っている(694.3M)微妙な差異



視界が開けて相模湖が見える✨





この大明神展望台からはスカイツリーが見えるらしい。
見えたかな!?見過ごしたようです…



いつも湖畔側から眺めていたから逆の眺めは新鮮
よくわんこのお散歩に来ていた相模湖畔
近くて程よいドライブコース

下山道は前に団体さんがいたため大渋滞
ちょっとしたロープを張った岩場があり全く進まなかった。
身近で程よい山歩きが出来るからか人気みたい。





そんなこんなで団体さんを回避して無事下山です。



相模湖駅方面 渡し舟|相模湖


なんと渡し舟「本日運休」!!残念でした。。
石老山をぐるり一周して渡し舟で対岸に戻るコースが王道
行きと同様、帰りもバスとなりました。


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I

2023-12-01 | 池波正太郎

 

池波正太郎
『むかしの味』★★★

 
神田まつや(お蕎麦屋さんです)との本の中での出逢い
どこで読んだのやら?ってことで、以前ブログで問いかけたら反応有
茲さんありがとうございます!
ちょっとした隙間時間に池波正太郎の美食の世界へ。
時の流れ、今はなき店構えを巻頭の写真から拝見し感じ入る。
まだジャンクフードが蔓延していなかった時代
安価なチェーン店もなかった時代
 
昭和63年11月1日 発行
(この作品は昭和59年1月新潮社より刊行された。)
 
 
--------(抜粋)
 
 
人生の折々に出会った〔忘れられない味〕
今も伝える店を全国に訪ね、初めて食べた時の感動を語り、心づかいを讃える。


「[たいめいけん]の洋食には、よき時代の東京の、ゆたかな生活が温存されている。物質のゆたかさではない。そのころの東京に住んでいた人びとの、心のゆたかさのことである」
人生の折々に出会った“懐かしい味"を今も残している店を改めて全国に訪ね、初めて食べた時の強烈な思い出を語る。そして、変貌いちじるしい現代に昔の味を伝え続けている店の人たちの細かな心づかいをたたえる。
 
 
--------
 
エッセイの中で映画の試写会が日常に出てくるけど、
若い頃から映画にハマっていたことが分かった。
週イチで万惣に通い、ホットケーキを食べて映画を観るルーティン
出てくる俳優さんの名前を聞いてもあまりピンとこないけど、
そんな余裕をわたしも持ちたいものだわ。
 
 

 

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やっと訪問神田まつやです。週末は長蛇の列なので、平日午後半休して行って来ました。回転率を考えてお友達とは13時待ち合わせ。もう蒸し蒸し蒸し暑いので出来るだけ近い淡...

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人生の転機 区切りの時

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