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金繕い

2009-03-11 15:41:44 | 暮らし
いつもごはんを炊いている土鍋が欠けてしまった。

すぐに新しいものを買う? もったいないです。


漆(うるし)を使います。

漆は日本が誇る世界最高峰の接着剤で、

湿度80%以上で乾燥する性質をもっています。

今回は家庭で簡単に気軽に使える漆です。

欠けてしまった破片がなくても大丈夫。



①欠けた部分を綺麗に洗ってよく乾燥させておきます。

②筆と漆。この漆は本漆ではなく釣り竿のまわりを塗装する為の漆です。

 肌の弱い私でもかぶれません。釣り道具店で購入できます。

 今回は黒を使いますが、赤、透明の透漆(すきうるし)があります。

③筆を使ってかけた部分に薄く塗ります。最低3日は置いて乾燥。

④「乾いては塗り」を繰り返し層を厚くしながらフラットになるまで続けます。

 気が遠くなるのでパテを使う人もいます。



凹ってるけどこのままで完成! 

アバウトだけど、欠けたままよりはいい。


本当はここで漆が乾かないうちに金箔や銀箔をのせたりします。

これを金や銀を「蒔く(まく)」という室町時代からの技法で

金繕い(きんつくろい)、または金継ぎ(きんつぎ)ともいいます。


昔は金より銀の方が高価でした。


銀は毒に反応するので、高貴な方の食事の器に使われたり

昔のおまわりさんの十手(じゅって)にも使われたそうです。



ちなみにこれは欠けた部分を木で再現し、赤漆で接着させました。

これはちょっと高度な技です。

漆が乾いたら銀を蒔く予定です。

繕いました~って感じがまたいいかもしれませんね。

物にこだわるのではなく大切に使うという心にこだわりたいですね。

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