その昔、水とは無縁のアフリカのカラハリ砂漠で誕生したといわれる赤い実。
何故か古代エジプトでは果肉よりは種を食べていたらしいです。
種には老化防止の効果があるということをもしかしたら
クレオパトラは知っていたのでしょうか。
昔は果肉の絞り汁を水あめ状になるまで煮詰めた「西瓜糖」というのが
利尿薬としても市販されていたそうです。
そんな赤い実がうっすらとした皮の部分を水と合わせて
瓶を振っては時々蓋をあけて、酸素を入れて、静かに寝かせる。
この寝ている時間に自然界の不思議が起こります。
これはブルーベリーの場合ですが
3日目か4日目くらいで蓋を開けたら
プシューって勢いよく気泡が飛び出してきます。
スイカを入れた時もこんな感じで、瓶から吹きこぼれました。
透明の不思議な液体。
スイカの酵母液。
スイカ酵母液に
粉と水を混ぜ合わせると
手にまとわりついてなんとももどかしい。
数日後、出来上がるのがパンを焼く為の元種です。
ぬか床みたいに
日々、お手入れします。
元種は弾力があります。
粉に混ぜれば
ふっくらと発酵するから
自然の力ってすごい。
これは天然酵母のパン教室imaのお師匠さん、
高草木さんから教えて戴いた方法です。
とてもナチュラルな素敵な方ですよ。
野田琺瑯の容器に入れて冷蔵庫で保存しています。
スイカ酵母のベーグルの特徴は外は薄皮パリっと中はしっとりです。
白神こだま酵母で焼いていた時は外はパリッと中はもっちりでした。
スイカ酵母はリアクションがいいというか、
発酵も早くしっかりと膨らんでくれます。
軽い仕上がりです。
秋になったらまた新しい酵母に挑戦してみます。
夏の終わりに大好きなハーブ、ローズマリーで酵母を起こしてみようかな。
上手くいくといいのですが、
天然酵母はまだ初心者なので
いろいろ失敗もしてみようと思います。