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夢にも出てくる気になる街

2011-08-29 23:58:16 | ふと思うこと
私は長年ずっと気になっている街があるのです。

ずっと以前訪ねた小さな街。

そしてその同じ街が何度か夢に出てくるのです。


以前イタリアへ仕事で行った時のこと、

ミラノでほぼ一週間滞在というゴールデンスケジュールでした。

同僚と二人で地方へ遊びに出かけミラノへ戻る電車に乗っていて

窓の外はすっかり暗くなっていました。

ふと思いつき! 二人とも同時だったと思います。

「降りようか」。

思いつきで途中下車したのは全く知らない駅でした。


こまかい記憶はところどころとんでいてあまりよく思い出せないのに

降りた駅をはっきりと覚えていました。

「PAVIA」という駅。


すっかり日が落ちていました。

ここは毛皮の街なの?・・・

あちこちのショーウインドには毛だらけ。

白い息を吐きながら「暖かそう」と思ったものです。


ぶらぶらすることもなく

二人で迷わずまるでそこが目的地だったかのように入ったのが

さほど大きくもない街の教会でした。

夜のミサをしていて、

入っていいよと言って戴いたから

私達は二人とも無宗教でしたが

しばしお邪魔させて戴くことに。


中に入ると満席であろう人々の息づかいでものすごく華やかで

その場の空気がとても綺麗でした。

来て良かったねと二人で感動したことを覚えています。


視界のなかに何か違和感があって

すぐに特別なものがある気がしました。

あのガラスケース・・・

何かが横たわっていたのでそーっと近づいたのです。

ミイラでした。

嫌な感じはなくとても神聖な空気のなか横たわっているようでした。

なので距離近く、観察するような姿勢はとても失礼な気がして

すぐにその場を離れたと思います。


ただ日が暮れていて、

知らない街ということもあり

協会の外に出た瞬間

ひどく切なくなった気がします。


今でも時々思うのです。

あのミイラはいったい誰?

ずっと気になって仕方がないのです。

何故、突然イタリアのあの駅で降りたのか。

私はイタリアへ行くととてもせつなくなるのです。


ふと思いつく行動というのは

ただの思いつきではなく

何かきちんと意味のあることがそこにあると云う人もいます。

目的をもっていざなわれているとも感じるのですが。


私はまたあの街へ行くことがあるのかな。

気づかないだけで

もしかしたら

未来の人、または過去の人と

あの街で袖すりあっていたかもしれません。

イタリアの早春だったと思います。


次、またあの小さな街の夢を観ることがあれば

じっくり観察して

絵日記でもつけておこうかなと思うのです。


そうそう、話は別ですが

イタリアの早春といえば、美味しい野菜があります。

プンタレッラという野菜です。

少しほろ苦いプンタレッラのパスタ。


これもできれば夢に出て来て欲しい。


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