こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

神林書店

2010-04-20 05:54:00 | 和歌山県
串本には本屋が少ない。国道沿いのスーパー前に郊外型というのかレンタルCDと本屋を

兼ねたお店があるが、駅前筋から商店街にかけては一軒しかない、それが神林書店だ。

私が高校生の頃は駅前に甲文堂という レコードと本を扱った本屋があり、別の通りにも

桑畑書店というお店があったのを覚えている。甲文堂も桑畑書店も平成に入った頃には閉店

したのだけど、最後に残った神林書店は近隣の地区にも配達をしてくれて、おとうさんの

職場にも出入りしていた。そんな関係で数冊の雑誌を毎月購入していたのだけど、店主が

高齢になり配達もままならないようになり、私がお店まで取りに行くというふうになったの

も今年になってからだったかな、店主の老夫婦にも名前と顔を覚えてもらったのだけど、

先日「誠に申し訳ありませんが、4月いっぱいでお店を閉めます」と言われてしまった。

本当にこじんまりしたお店で、店頭には幼児雑誌を並べ中に入ると、狭い店内には作り付け

の書棚があって、いろんな雑誌、本が置かれていて陳列の台に立てて並べられた雑誌が

見やすく置かれていた。昔は高校で使う教科書も扱っていたんじゃなかったかな・・忘れた

けど。老夫婦、おじさんのほうはうちのおじいちゃんと歳も近く、おじいちゃんも子供時代

近くに住んでいたので遊んだとか話をしてくれたんだけど、最近は言葉も少なくなってきた

ので心配はしていたのだ。おばさんは元気で話し好きなのだが、ここ何度か違う雑誌を渡さ

れた事があったりもして、閉店ということを聞いて「そうかぁ」と納得しました。

ここが閉まると商店街の本屋さんという古い、ほのぼのしたお店が無くなって寂しくなる。

確かに、昔のように高校生が入っていく姿も見たことがないし車でスーパー近くまで行って

そっちのお店に行く人が多いのは事実だけど、私はあまり好きではない。というのも、お客

を見ずに店員のほとんどが「いらっしゃいませ~、こんにちは~」と言うのだ。マニュアル

ってやつ。だから時間つぶしに入店しても、本を手にしても買ってないなぁ。

本を読みたい・・と思いつつ、老眼になり遠のいてしまった自分にも腹が立つのだけど神林

書店の閉店はもったいないような気もする。活字離れが取りざたされるこのごろ、昔ながら

の本屋さんでゆっくり本を選ぶ楽しみ、本屋さんが消滅していくなんて思いもしなかった。

インターネットで本も買えるけど、一言会話ができるようなことはできないもんなぁ。
コメント
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