こげの耳に★ねんぶつ★

たわいない日々の思うことと愛犬こげと花が咲いていたら花の写真など

串本弁フォーク

2012-04-02 05:30:30 | 和歌山県
ネタが無いのでしかたがないけど、ネタがあってもこの話題をブログにアップしたと

思う。先月21日付の読売新聞和歌山版に

 串本弁 懐かしフォーク「はよう家に帰らんしよ」 林さん作詞・作曲「古里離れた

人へ贈る」という見出しとギターを抱えて歌っている林さんという人の写真が載ってい

ました。

♪車に気ぃつけていかんしよ(行きな) はよう帰ってごんしよ(きなさいよ)ー

という書き出しの言葉にひかれて記事を読んでみた。串本町出身の林ひろふみさんは

田辺に住んでいるけど少年時代を思い出し串本弁で作詞・作曲をしたという。曲名の

「はよう家に帰らんしよ」の「家」は「えぇ」と発音する。制作後知人らに贈ったら

「なんと、懐かしいのー」と評判を呼んでいる。記事によると林さんは串本町串本生ま

れ、当時県立串本高校の吹奏楽部だったそうだ。年齢は47歳というから、私より若干

○○だ。

    

串本をテーマにした曲は過去にも作ったことがあるけど、方言だけでの歌詞は初めてと

いうことで、さっそく歌詞が書かれたところに目をやった。一番の歌詞が掲載されて

いる。



「はよう家に帰らんしよ」

やにこう(とても) 天気がええがえ(良いから) じてこ(自転車)にのるけ

北東のかじぇ(風)がかばち(顔)を ばちきって(ひっぱたいて)いくがえ

東海岸通りをいって町内を走らんこ いやえ じきに串本の駅前に来たがえ

橋杭岩をやめんけ(やめといて) ロータリーまわって桟橋へ

しったある(知っている)おばんが声をかけてくるがえ

「兄やんらどこに いきやんど」 「ちょっとぶらぶら」

「車に気ぃつけて いかんしよ はよう帰ってごんしよ」  <1番>

だいたい、串本弁はこうなるのか・・・同じ町内でも私が住む土地とは少し言葉も

言い方も違うように思うけど、でも私と10歳も違っていないからここまで当時の若者

が言ったかどうか、私は少し疑問に思う。でも当人はベタベタの串本弁を話す人だった

らそうかもしれんけど。「やにこう」は私は使わないし、同級生でも使う人はいない。

高校生で「やにこう」を使うとしたら、家族に高齢者がいる人だと思う。私の親の世代

以前はよく使っていたので耳にしたけど、ふだんの友達同士では喋らんかったで。

「ええがえ」はたぶん、串本の言葉じゃないかな。「じてこ」言わずもがな自転車の

こと。これは私も使ったけど、大阪に出てから神戸の人に「じてこ」と言ったら、

めちゃくちゃ不思議がられた。自転車を「ちゃりんこ」と言わずに「じてこ」となるの

がおかしいらしい。「かじぇ」串本人は「かぜ」と発音できないのか?今度串本生まれ

串本育ちの友達に聞いてみよう。「かばち」・・子供の頃にドッジ・ボールをしたとき

に男子が「かばち(顔面)狙ったれ!」とか言っていたような気がする。荒々しい言葉

やね。「ばちきる」これは私もよく使う、ひっぱたくどころじゃないようなイメージを

もつわ、「ばつ」は「征伐」や「伐採」のばつなのか?そのあげくに切るとなると

あたりが血の海の様相くらいの「ばちきる」状態みたい。(あくまでもワタクシのイメ

ージ)。「いやえ」「走らんこ」は女性言葉で当時はおばさん年齢の人がよく言ってい

た「いやえ~」「え」の語尾が少し上がる感じ。「~こ」は 走らんこ、歩かんこ、

食べんこ、行かんこ・・動詞のあとにつくのか・・。たまに「走らんし」「歩かんし」

「食べんし」「行かんし・見んし・寝んし・・・」などとも合体する。詞のなかの

「のるけ」も「乗るこ~?乗ってかんこ~?乗ってこらえ」と誘い方の変化形にもなる

のだ。「食べるこ?食べんし。」「一緒に行かんし。行かんこ」など状況に応じて使う

「やめんけ」も兄弟喧嘩は「やめんかえ!」「やめんこ!」「やめんし!ばちきるで」

と私のカミナリが落ちるわけだな。かわいく「やめんしよぉ」と言っているうちにやめ

ておけば ばちきられることはないのだ。

「行きやんど」尋ねているので「行きやんこ?」となるときもある。「こ」がつく場合

女性言葉で使うことが多く「~んど」は男性でも使っていたように思う。「帰ってごん

しよ」この「ごんしよ」と濁音になったら使う人は高齢者だと思う。いまの中年では

「こんしよ」。私も「こんしよ」派だ。全体に串本町は漁師町で 漁師言葉がごっつい

ままで話し言葉になっているようなのだが、昨今はよその土地から住み移ってきたり

テレビの影響で普通の関西弁で話す人が多いように思う。私なんかダ行・ザ行が入り混

じり、学生で大阪にいた時は、どこの言葉かわからないくらい各県の方言がチャンポン

されていた。ただ、こうして田舎の言葉をしみじみと歌にして大事に覚えておこうと

するようになると、「あぁ年をとったな」と感じはじめた証拠かもしれへん・・で。


2 コメント
コメント日が 古い順 | 新しい順

思わず笑いが、、、 (上海人)
2012-04-02 14:20:52
お久しぶりです。タイへ旅行に行ったり、年度末で少々忙しくしておりました。
串本弁フォークは面白いですね。しかし唯一「かばち」には違和感があります。
そー言えば、田舎のドッチボールには「顔面セーフ」のルールが無かった気がします。
日置のテニスコートも懐かしいなー、私にとっては甲子園の様な場所でした。
週末母親の調子が悪くなり、急遽帰省していました。同居していた兄が転勤になり、再度独居老人になってしまい、心配な限りです。
それにしても、串本病院は高台に移転して立派になってましたね。
お久しぶりです (凹)
2012-04-02 21:41:53
上海人さんも以前のブログでお世話になりましたが、私のミスで新しくこちらに引っ越しし、ネームも【凹(ぼこ)】と変わりましたので、よろしければまたのごひいきをお願いします。
日置のテニスコート、何面あるかは数えませんでしたが、次男君の試合で行った時には「ほほぅ、こんなに一度に試合ができるんや」と驚きました。ちなみに日置中学校は強かったのでしょうか?

そうですか、お母さんの具合が悪かったのですか、田舎を離れると心配ですね。私どもも子供が家を離れているので 将来を思うと上海人さんのように、病気になったりすると飛んで来てくれるだろうかと・・不安になります。あなたのように親を思う子でいてほしい・・・。
串本病院にはまだ行ったことがないのですが、建物がよく「腕前」もよいといいのですけど。







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