goo

志賀桜・著“タックス・ヘイブン”、“タックス・イーター”を読んで

先月の中頃、書店店頭で岩波新書の書棚で“タックス・ヘイブン―逃げていく税金”と書かれた本を見つけて、こんなテーマの本が岩波新書で出ていたのだと、思わず買ってしまった。その後、朝日新聞の書評に次のような紹介文が載った。“著者は大蔵省(当時)国際租税課長などを務めた元官僚で、昨年末に亡くなった。本書には、国際租税の専門家だからこそ書けるリアリティーと凄みが詰まっている。” またその朝日の書評にはこの続編として『タックス・イーター―消えていく税金』も紹介していた。この本には“日本国内では、無駄な公共事業や租税特別措置によって莫大(ばくだい)な税金が消えていっていることが、克明に描かれる。これが巨額の財政赤字を生みだした。”と書いている。続けて“まさに「内憂外患」そのものの状況を、日本は乗り越えられるのか。かなり暗澹(あんたん)となる内容だが、まずはこの現実を正確に認識することが重要だ。その意味で本書がベストセラーとなったことは第一歩といえるだろう。”と書いていた。 しかし、近代法学の常識をベースに現状の日本の政治、財政、経済を語る正義漢が、既に亡くなっているのは、日本の大きな不幸のような気がする。 . . . 本文を読む
コメント ( 0 ) | Trackback ( )