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“都市論”について―大阪都構想をめぐって(9月開催の“ひょうご講座”の1コマから)

今回も“ひょうご講座”受講のその後を報告したいと思ったが、その分量から1コマに限ることにした。そこで地域創生コースの“第2回将来を見据えたまちづくり”の紹介とした。講師は嘉名光市教授・大阪市立大学大学院工学研究科。 講演は、先ずは大阪・関西万博の開催のための活動の説明から。万博テーマは“いのち輝く未来社会のデザイン”。これまで人類社会の発展の中で改めて“人の幸福な生き方”とは何か、それを考えると“新しい社会・経済の在り方”が問題となり、“健康・長寿”がキィ・ワードとなったという。万博設計が将来都市の設計のコンセプトやヒントになることを目指していて、その実験場にもなる。今後はどういう都市を目指すのか、日本は既に人口減少社会に突入している。そこで徒歩20分圏のコンパクトな街並み求められる。富山市がその方向で都市改造していて興味深い事例だとのことだった。 教授には大阪都構想の是非を質したが直接のコメントは避けたいとのことで、都市改造の国際的評価事例としてグレーター・ロンドン・オーソリティを紹介された。だが、それをネット等で確認してみたが、それは都市解体の事例ではなく、その巨大化を前提としたものだった。他にも探してみたが、巨大化都市の解体事例はなさそうだった。 欧米では巨大都市解体の事例がないのは“都市自治は民主主義の学校”として尊重されているが、日本ではハコモノの都市工学はあっても、社会科学分野に“都市論”の研究が無いためではないか。だから都市自治の重要性の認識もないまま都構想が展開され、大阪は解体の危機にあるのではないかと思っている。 . . . 本文を読む
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