The Rest Room of ISO Management
ISO休戦
西 研・著“しあわせの哲学―「わたし」の輪郭を一望する”を読んで
読みたい本を検索していて、ふと西研先生が最近著作した本があったのを知らずにいたことが分かった。何と発売日が昨年の6月24日。それがこの西 研・著“しあわせの哲学―「わたし」の輪郭を一望する”である。西研先生の最新の著作に親しむことは私には重要なことだ。だからすぐに買ってとにかく読むことにした。仏教を離れて、久しぶりに西洋哲学に親しみたい気分もあった。
この本では結論として次のことに心がけて欲しいと言っている。“元気がなくなったときには、そのつど「したい・できる」を問い直すこと。自由と承認の欲求がそれぞれ豊かに展開するように、そして両者が結びつくように工夫すること。もし、行動できる力があるのなら、皆が認める価値あること(事そのもの)とは何かを問い、それをめがけること。そして、対話と批判のなかでその「よさ」を確かめること。”
この国ではつい最近、“批判”を極度に恐れ嫌がる御仁が元首相の中に現れた。それ以降、特に批判と対話がなくなり、怒号が多くなったような気がするが、思い過ごしだろうか。そしてこの国の人々は自由で十分なコミュニケーション、対話、批判のプロセスを経ずに手っ取り早く“正解”を求めようとしているように思う。だが、この世の“正解”はそんな簡単なものではなく、その“正解”が無い場合もあり得るのだ。まして、自由で十分なコミュニケーション、対話、批判のプロセスを経ずには“真の自由を得ることはできない”のだ。“自由”は社会的客観的承認を得てはじめて手に入れられるというのがヘーゲルの思想なのだ。 . . . 本文を読む
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