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世相雑感171211

巷ではこれからサンタクロースがやって来て活躍が目立つようになる季節だ。しかし、安倍首相には“ソンタクロース”が年がら年中やって来ている、との揶揄が広まっていると聞いた。一時大流行した この国の“お も て な し”は実は権力者への忖度だったのではないか。露骨でない目に見えないワイロ。これがこの国のやりかたなのだ。だから、テレビでは“忖度は大事なことだ。”と声高に言った忖度コメンテータは多い。この国のこんな“文化”はいつまで続くのだろうか。
そこには何だか、イジメと通底している印象がある。

さて、貴乃花親方は相撲協会への“忖度”を拒否したのか。彼も日本の伝統を守ることを使命としているように見受ける。さてどっちの“文化”が日本の伝統として残るのか。角界で彼を支持する良心は多いのか。成り行きが気懸りだ。

とは言っても、何はともあれもっとも気懸りなのが、半島情勢だ。既に北は米国のレッド・ラインをこの春で越えていたと思われるが、それが先日のミサイル実験でさらに厳しいものとなった。
だが一方、もし米国が北を攻めるなら3個空母打撃群が必要だろうと思っていたが、結集した3個群は先日の演習を終えてそれぞれは各任務に散ってしまった。ロナルド・レーガンは母港が横須賀なので日本近海を遊弋中だが、セオドア・ルーズベルトは中東ペルシャ湾へ向かい、ニミッツは母港サン・ディエゴへ戻りつつある。この動きだけを見て、日本ではもう米国には攻撃の意志は無くなったと見る向きも多い。
だが現実は何も変わっていない。なので米国の戦意は喪失したとは余りにも楽観に過ぎるように思える。むしろ緊張は増大していて、2月開催の平昌オリンピックに向けて危機は迫っているという見方もあるようだ。今も在韓米軍家族・関係者がクリスマス以降、韓国にもどるか否かが判断指標になるという。特に、明けた7日のアメリカン・スクールに学生が居なければ、いよいよだろうとの観測だ。
平昌オリンピックに関して言えば、北にとって強力なバックのロシアが参加しない オリンピックに彼らが参加する可能性はない、と断言する北ウォッチャーが居る。したがって、むしろ可能性は低いだろうが開催地に向けての北からの攻撃もあるかも知れない。こんな危険なオリンピックに行きたがる人も少ないようで、切符の売れ行きは未だ半分強だという。完売していておかしくない時期だが、未だに宿泊施設も完備しておらず、そのためにラブホまで改造中だという。冬は山岳地域なのでソウルよりも寒いとのことで、今後さらに観戦者は激増するとは思えない。他所の話だが開催後の決算は大丈夫なのだろうか。改造したラブホはまた元に戻す改造が必要かも知れない。
先週の米韓空軍主体の合同演習では、米軍のスティルス戦闘機に対する北の探知網の対応能力を試したものと思われるが、どうだったのだろう。こうした瀬踏みで少しづつ進攻の突破口をさぐり、綿密な作戦計画に修正している可能性は大きい。米軍はじわじわと火蓋を切る準備を着実にしていると見た方が良い。

一方、中国は米側が北侵攻への協力寄与を期待していることを利用して、尖閣とのバーターを米側に提起してくる可能性があるという。北の漁船漂着に目が奪われている間、中国が虎視眈々の領土的野心を持っているとは驚くばかりだ。それも例によってドサクサに紛れての卑怯なやり口だ。日本政府はここで間抜けな対応はできない。海保は中国民兵の尖閣上陸に十分対処できるのだろうか。海保、海自の連携やそのための法的整備は如何に。
北からの漁船も北海道で捕まえた乗組員らには軍人が相当数混じっているとの捜査結果もあるようだ。日本海全域での領海侵犯に厳然と対処する必要があるのかもしれない。でなければ、再び拉致被害等の悲劇が生まれるかも知れない。安倍首相お得意の“日本人の生命財産は守る”の台詞が虚言でないことを祈りたいが、既に1千万円の日本人財産が喪失したようだ。

こうした事変がマーケットに与える影響は大きい。開戦当初はその成り行きを見つつも、瞬時に暴落するのは間違いない。その後、日本への北からの反撃がどの程度のものになるのか、ミサイル防衛に成功するのか、核被害はあるのか、その後の被害からの復旧はどうなるのか等々で変化するものと思われる。これについても、それがどのような帰結になるのかは、私には想像がつかない。最もハッピーなシナリオは、ミサイル防衛に成功し、何の被害も出ないことだ。その可能性はどれほどだろうか。
だが、韓国内の被害は相当なものとなるのは間違いない。各主要都市への北からの反撃は確実だからである。停戦ライン付近では砲撃を受け、遠方にはミサイル攻撃があるだろう。ソウルを中心に居る在韓邦人の救出は、混乱する韓国人の移動があり、自衛隊の派遣が不可とされるので、ほとんど絶望的のようだ。個人レベルであっても、十分に対処することが求められるようだ。米人のクリスマス休暇に合わせて脱出しておくのが賢明かも知れない。

いずれにせよ、半島をめぐっての事変が いずれ日本の内政に非常に大きく影響するのは間違いないと見ている。つまりまやかしの日本の安全保障体制の実態が、国民の前に明らかになり、それを疑問視する声が大きくなると思うのだ。それがどのような帰結になるのかは、私には想像がつかない。

そう言えば、トランプ大統領が在イスラエル米大使館をイェルサレムに移すと宣言して、世界が騒然としている。しかし、実際に予定されている場所に移転するのは数年先の話らしい。これが日本にどのような直接的影響が出るのか不明だ。12月6日に日本の株価が暴落して驚いた。当初、大使館移転宣言が原因だと解説されたが、これは実は中国マーケットの不調に敏感に反応したためだという。その後は、落ち着いた動きになっている。


先週は所属するISOの審査員研修会があった。ここで最近の製品品質保証上の不祥事多発に関して若干話題になった。
日産自動車の不祥事は、国交省の時代遅れの規定の愚かしさにも一因があるとの見解が言われていた。例えば、指示器の検査にしても昔はリレー形式だったのが、今や電子回路を使った液晶表示になっていて検査の意味が違って来ている、という。
神戸製鋼のアルミや銅の製品は、独占的シェアーの製品が多く、神鋼製品の使用禁止を指示されても代替品がないので、神鋼の製造工程の適正化・正常化を図るようにしているという。中には無検査で出荷されたものもあるが、これらは神鋼側に送り返して再検査という処置を取っているという。
前回は“ISO審査は意図的なウソや虚偽には全く無力であることが、いよいよ明らかになった”と書いたが、こうした見通しにどのように対処するべきか、の深い議論には至らなかった。審査側に“ウソや虚偽”を見抜く力量を持たせる必要があるのか。それよりも、トップ・マネジメントが不当に偽装を指示し、部下達がそれを忠実に履行し、関連する文書等も改竄された場合、一時的な審査では見抜くことは不可能に近い、との見解だった。
こうした問題には、何らかの対応が求められるが、今後のISO業界の大きな課題ではないかと思われる。

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