世界中どの国でも赤ちゃんの夜泣きには例外なく悩まされているようです。
添い寝が基本の日本では、オムツを見ておっぱいをあげて、暑くないか汗のかき方を確認して・・・それでもダメなら抱っこというのが基本でしょうか。近年はレジ袋をクシャクシャもむ音で寝てくれるという情報もありました(お母さんのお腹の中で聞いた音と似ているので落ち着くとのこと)。
一方、欧米では子どもの自立を促すために基本的に赤ちゃんは夫婦とは別室で寝かされます。
泣いても親は知らんぷり・・・そのうち赤ちゃんは泣いても無駄だと諦めて泣かなくなり、よく寝るようになるらしい。
日本の児童精神医学者に云わせると、
・日本方式:「自分が困っているというシグナル(泣く行為)を出せば誰かが助けてくれる」「自分はお母さんに大切にされている(基本的信頼感)」「自分は存在する価値のある人間なんだ(自己肯定感)」と心の発達の土台ができる。
・米国方式:日本とは真逆の行為ですから基本的信頼感も自己肯定感も育たず、自立したように見えても不安だらけの見せかけの自立である。
となり、推奨されません。
しかし夜泣き対策論争に終わりはなく、こんな記事が日経メディカルに掲載されました;
■ 赤ちゃんの夜泣きに有効な「ファーバー方式」(2013年10月24日)
子供が一晩中続けて寝られるかどうかは大きな関心事で、多くの本が出版されている。中でも有名なのは、ボストンの小児病院で小児睡眠障害センター長を務めるファーバー医師による方法。
<ファーバー方式>
1) 最初に寝かしつける時も、夜中に赤ちゃんが起きた時でも、部屋で一人で泣いている赤ちゃんをすぐにあやさない。
2) 決まった時間(最初の日は3分)待ってから、 ベビーベッドの外から数十秒間、声を掛けたり触ったりして赤ちゃんをあやし、たとえ泣き続けていても、また部屋を去る。
3) そうして少しずつ、その間隔を長くしていき、親がいなくても自分一人で寝入ることを教えていく。
ちなみに、南米やアジアからの移民たちの間では、添い寝(cosleeping)が一般的。アメリカ人でも、ナチュラル派や母乳育児促進派の人たちの間では添い寝がはやり始めているものの、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めるとして白い目で見られることもいまだに多い。実際、米国小児科学会は2011年に、添い寝に反対する声明を出している。だが、親たちが肥満であったりアルコールを飲んでいる場合を除き、添い寝は逆にSIDSを減らすという報告もあり、論争は続いている(Paediatr Respir Rev. 2005; 6:134-52.)。
私は赤ちゃんの夜泣きの相談を受けたときには一通りのアドバイスをし、それでも解決しなくて保護者が疲れ果ててしまうようなら漢方薬を処方しています。
なお、赤ちゃんのタイプにより2種類のエキス剤を使い分けます;
一つは疳の虫を抑える「抑肝散」。キーキー泣くタイプで感情の暴走を和らげてくれます。お母さんもテンパっているときはお母さんにも飲んでいただきます。すると母子共々気持ちが楽になりトンネルから抜け出すことができます。この抑肝散は近年認知症の周辺症状(とくに徘徊)に有効であると有名になりました。認知症のお年寄りも、思うようにならない自分の体にいらだち、感情が暴走しがちなのでしょう。
もう一つは不安を和らげる「甘麦大棗湯」。これはシクシク泣くタイプによく効きます。大人では不安が募るパニック障害にも有効です。
夜泣きに有効な薬から逆に考えると、夜泣きをする赤ちゃんはイライラや不安が募って泣いていることが想像されます。
それを放置する(米国式)のと、抱っこする(日本式)のと、どちらがよいと思いますか?
<追記>
そうそう、もう一つの有名な夜泣き対策を忘れていました。
それは「おくるみ」。
赤ちゃんの体に布団を巻いてヒモで縛るのです。
赤ちゃんは「疑似抱っこ」(ほどよい圧迫感がお母さんに抱っこされているのと似ている感覚)で眠りにつくと説明されてきました。
しかしこの「おくるみ」、「股関節脱臼」「変形性股関節炎」の原因になることが以前から指摘されてきました。
その話題を扱った記事をどうぞ;
■ 「おくるみ」は赤ちゃんの股関節に悪影響、英論文
(2013年10月30日:AFP)
赤ちゃんを布でくるんで腕の動きを固定し、足はまっすぐに伸ばして巻く「おくるみ」が今、再び流行っているが、おくるみは乳児の股関節に悪影響を及ぼすとの研究結果が英専門誌「小児期疾患アーカイブス(Archives of Disease in Childhood)」に掲載された。
おくるみは乳児の安眠を促す方法だとみなされている一方、専門家らは、成長して中年を迎えたときに、変形性関節炎を起こしたり、人工股関節置換術を受けることにつながると警告している。
今回発表された研究で、小児整形外科医のニコラス・クラーク(Nicholas Clarke)氏は「伝統的なおくるみは、発育性股関節形成不全(DDH)を引き起こす要因となり得る」と述べている。「骨盤周辺の健全な発達を促すためには、足を股関節の位置で曲げ伸ばしできる余地を与えておかなければならない。そうすることで股関節の自然な発達が可能になる。乳児の両足をきちんと揃え、まっすぐに伸ばしたまま布をしっかり巻いてしまうようなことはすべきではない」という。
またクラーク氏は「おくるみ用の布は市販のものであれば、足を折り曲げたり、股関節を動かす十分なスペースが確保できるものでなければならない」ともアドバイスしている。
クラーク氏が引用した数字によると、最近の北米では幼児の約90%が生後数か月間「おくるみ」を施され、英国では2010年から2011年にかけての1年間で「おくるみ」用の布の需要が61%増となっている。
古代ギリシャ・ローマ時代にまでさかのぼるとされるこの習慣は、全身に軽い負荷をかけて安心感と温もりを感じさせることで、乳児に子宮にいたときの感覚をよみがえらせているといわれている。
欧米諸国では、おくるみの習慣は赤ちゃんに悪影響を与えるとして数十年前に廃れていたが、中東や一部の部族社会などではいまだに根強く残っている。
クラーク氏によると日本の啓蒙活動では、おくるみを避けるよう指導した結果、股関節脱臼の発症数が半減したという。
この論文について、英ロンドン(London)にある小児科医院、グレート・オーモンド・ストリート病院(Great Ormond Street Hospital)の整形外科医アンドレアス・ロポシュ(Andreas Roposch)医師も、おくるみが幼児の股関節の正常な発達を妨げる証拠があることに同意し「成長中の、特に未発達の股関節に害をもたらす可能性があり、逆に良好な結果をもたらす要因は見当たらないため、おくるみはするべきではないというのが私の見解だ」とコメントしている。
英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London、UCL)の小児科医であるアラステア・サトクリフ(Alastair Sutcliffe)医師は、伝統的に女性が自分の腰の上に乳幼児の足を広げさせて子どもを運ぶナイジェリアのような国では、赤ちゃんの股関節脱臼はほとんどみられないという例を挙げ、「もしも子どもを寝かしつけるためにおくるみをする必要があれば、親は子どもの身になって特に腰回りをきつく締めつけないように注意し、緩く巻いてあげた方が良い」と話した。
しばらく前まで、日本のTV-CMでモンゴルの家族が赤ちゃんを空に向かって抱き上げるシーンがありました。その赤ちゃんは布でグルグル巻きにされている「巻きオムツ」であり、私は「股関節脱臼にならないんだろうか?」と気になって気になって仕方がありませんでした。
報告がないかと検索してみると、次の論文がヒットしました:
■ 「モンゴル遊牧民の障害者とその家族」(長沢孝司)日本福祉大学社会福祉学部 『日本福祉大学社会福祉論集』 第 122 号 2010 年 3 月
・・・この中の8ページに「障害の種類においても都市部とは顕著な相違が見られるのである. まずその 1 つは, 股関節脱臼が多いことであり, 26 人中の 7 人を占めていることである. 股関 節脱臼は都市部にも見られるが, 地方ではこれが顕著である. 遊牧地域になぜこれが顕著に多い のかは, まだ医学的にも解明されていない. 」との記載があります。原因が不明って・・・乳児期の育児方法ですよ!
こちらは接骨院のHP;
■ みずの接骨院:モンゴルボランティア
・・・「・・・モンゴルには足部障害を患った子供たちが多い話を聞き・・・その足部障害、特に先天性股関節脱臼が多い理由として、寒い土地柄と遊牧民という歴史の中から培われたミノ虫のような「まきおしめ」による子育てと栄養のバランスの悪さが原因ではないかと言われています。」
うん、こちらはキチンと指摘されていますね。
こちらは小児科医院のHP;
■ ベビースリングの危険性・安全性(世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ)
・・・「余談ですが、日本では少し前は巻きおむつもありました。これは足をのばすために、股関節脱臼の発生率が高かったといわれています。モンゴルでは寒いためか、いまだに巻きおむつであり、股関節脱臼も多いようです。」とモンゴルの巻きオムツにもついて言及していますが、主にスリングについてわかりやすく解説されています。日本でもその昔、整形外科には「股関節外来」というのがあるのが一般的でした。「巻きオムツ」→ 「股関節脱臼」というパターンに気づき、現行の「股オムツ」が普及後、いつの間にか股関節外来も消えていきました。現在高齢者で「変形性股関節炎」を患っている方の多くは、乳児期の股関節脱臼の後遺症だと耳にしたことがあります。
添い寝が基本の日本では、オムツを見ておっぱいをあげて、暑くないか汗のかき方を確認して・・・それでもダメなら抱っこというのが基本でしょうか。近年はレジ袋をクシャクシャもむ音で寝てくれるという情報もありました(お母さんのお腹の中で聞いた音と似ているので落ち着くとのこと)。
一方、欧米では子どもの自立を促すために基本的に赤ちゃんは夫婦とは別室で寝かされます。
泣いても親は知らんぷり・・・そのうち赤ちゃんは泣いても無駄だと諦めて泣かなくなり、よく寝るようになるらしい。
日本の児童精神医学者に云わせると、
・日本方式:「自分が困っているというシグナル(泣く行為)を出せば誰かが助けてくれる」「自分はお母さんに大切にされている(基本的信頼感)」「自分は存在する価値のある人間なんだ(自己肯定感)」と心の発達の土台ができる。
・米国方式:日本とは真逆の行為ですから基本的信頼感も自己肯定感も育たず、自立したように見えても不安だらけの見せかけの自立である。
となり、推奨されません。
しかし夜泣き対策論争に終わりはなく、こんな記事が日経メディカルに掲載されました;
■ 赤ちゃんの夜泣きに有効な「ファーバー方式」(2013年10月24日)
子供が一晩中続けて寝られるかどうかは大きな関心事で、多くの本が出版されている。中でも有名なのは、ボストンの小児病院で小児睡眠障害センター長を務めるファーバー医師による方法。
<ファーバー方式>
1) 最初に寝かしつける時も、夜中に赤ちゃんが起きた時でも、部屋で一人で泣いている赤ちゃんをすぐにあやさない。
2) 決まった時間(最初の日は3分)待ってから、 ベビーベッドの外から数十秒間、声を掛けたり触ったりして赤ちゃんをあやし、たとえ泣き続けていても、また部屋を去る。
3) そうして少しずつ、その間隔を長くしていき、親がいなくても自分一人で寝入ることを教えていく。
ちなみに、南米やアジアからの移民たちの間では、添い寝(cosleeping)が一般的。アメリカ人でも、ナチュラル派や母乳育児促進派の人たちの間では添い寝がはやり始めているものの、乳幼児突然死症候群(SIDS)のリスクを高めるとして白い目で見られることもいまだに多い。実際、米国小児科学会は2011年に、添い寝に反対する声明を出している。だが、親たちが肥満であったりアルコールを飲んでいる場合を除き、添い寝は逆にSIDSを減らすという報告もあり、論争は続いている(Paediatr Respir Rev. 2005; 6:134-52.)。
私は赤ちゃんの夜泣きの相談を受けたときには一通りのアドバイスをし、それでも解決しなくて保護者が疲れ果ててしまうようなら漢方薬を処方しています。
なお、赤ちゃんのタイプにより2種類のエキス剤を使い分けます;
一つは疳の虫を抑える「抑肝散」。キーキー泣くタイプで感情の暴走を和らげてくれます。お母さんもテンパっているときはお母さんにも飲んでいただきます。すると母子共々気持ちが楽になりトンネルから抜け出すことができます。この抑肝散は近年認知症の周辺症状(とくに徘徊)に有効であると有名になりました。認知症のお年寄りも、思うようにならない自分の体にいらだち、感情が暴走しがちなのでしょう。
もう一つは不安を和らげる「甘麦大棗湯」。これはシクシク泣くタイプによく効きます。大人では不安が募るパニック障害にも有効です。
夜泣きに有効な薬から逆に考えると、夜泣きをする赤ちゃんはイライラや不安が募って泣いていることが想像されます。
それを放置する(米国式)のと、抱っこする(日本式)のと、どちらがよいと思いますか?
<追記>
そうそう、もう一つの有名な夜泣き対策を忘れていました。
それは「おくるみ」。
赤ちゃんの体に布団を巻いてヒモで縛るのです。
赤ちゃんは「疑似抱っこ」(ほどよい圧迫感がお母さんに抱っこされているのと似ている感覚)で眠りにつくと説明されてきました。
しかしこの「おくるみ」、「股関節脱臼」「変形性股関節炎」の原因になることが以前から指摘されてきました。
その話題を扱った記事をどうぞ;
■ 「おくるみ」は赤ちゃんの股関節に悪影響、英論文
(2013年10月30日:AFP)
赤ちゃんを布でくるんで腕の動きを固定し、足はまっすぐに伸ばして巻く「おくるみ」が今、再び流行っているが、おくるみは乳児の股関節に悪影響を及ぼすとの研究結果が英専門誌「小児期疾患アーカイブス(Archives of Disease in Childhood)」に掲載された。
おくるみは乳児の安眠を促す方法だとみなされている一方、専門家らは、成長して中年を迎えたときに、変形性関節炎を起こしたり、人工股関節置換術を受けることにつながると警告している。
今回発表された研究で、小児整形外科医のニコラス・クラーク(Nicholas Clarke)氏は「伝統的なおくるみは、発育性股関節形成不全(DDH)を引き起こす要因となり得る」と述べている。「骨盤周辺の健全な発達を促すためには、足を股関節の位置で曲げ伸ばしできる余地を与えておかなければならない。そうすることで股関節の自然な発達が可能になる。乳児の両足をきちんと揃え、まっすぐに伸ばしたまま布をしっかり巻いてしまうようなことはすべきではない」という。
またクラーク氏は「おくるみ用の布は市販のものであれば、足を折り曲げたり、股関節を動かす十分なスペースが確保できるものでなければならない」ともアドバイスしている。
クラーク氏が引用した数字によると、最近の北米では幼児の約90%が生後数か月間「おくるみ」を施され、英国では2010年から2011年にかけての1年間で「おくるみ」用の布の需要が61%増となっている。
古代ギリシャ・ローマ時代にまでさかのぼるとされるこの習慣は、全身に軽い負荷をかけて安心感と温もりを感じさせることで、乳児に子宮にいたときの感覚をよみがえらせているといわれている。
欧米諸国では、おくるみの習慣は赤ちゃんに悪影響を与えるとして数十年前に廃れていたが、中東や一部の部族社会などではいまだに根強く残っている。
クラーク氏によると日本の啓蒙活動では、おくるみを避けるよう指導した結果、股関節脱臼の発症数が半減したという。
この論文について、英ロンドン(London)にある小児科医院、グレート・オーモンド・ストリート病院(Great Ormond Street Hospital)の整形外科医アンドレアス・ロポシュ(Andreas Roposch)医師も、おくるみが幼児の股関節の正常な発達を妨げる証拠があることに同意し「成長中の、特に未発達の股関節に害をもたらす可能性があり、逆に良好な結果をもたらす要因は見当たらないため、おくるみはするべきではないというのが私の見解だ」とコメントしている。
英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College London、UCL)の小児科医であるアラステア・サトクリフ(Alastair Sutcliffe)医師は、伝統的に女性が自分の腰の上に乳幼児の足を広げさせて子どもを運ぶナイジェリアのような国では、赤ちゃんの股関節脱臼はほとんどみられないという例を挙げ、「もしも子どもを寝かしつけるためにおくるみをする必要があれば、親は子どもの身になって特に腰回りをきつく締めつけないように注意し、緩く巻いてあげた方が良い」と話した。
しばらく前まで、日本のTV-CMでモンゴルの家族が赤ちゃんを空に向かって抱き上げるシーンがありました。その赤ちゃんは布でグルグル巻きにされている「巻きオムツ」であり、私は「股関節脱臼にならないんだろうか?」と気になって気になって仕方がありませんでした。
報告がないかと検索してみると、次の論文がヒットしました:
■ 「モンゴル遊牧民の障害者とその家族」(長沢孝司)日本福祉大学社会福祉学部 『日本福祉大学社会福祉論集』 第 122 号 2010 年 3 月
・・・この中の8ページに「障害の種類においても都市部とは顕著な相違が見られるのである. まずその 1 つは, 股関節脱臼が多いことであり, 26 人中の 7 人を占めていることである. 股関 節脱臼は都市部にも見られるが, 地方ではこれが顕著である. 遊牧地域になぜこれが顕著に多い のかは, まだ医学的にも解明されていない. 」との記載があります。原因が不明って・・・乳児期の育児方法ですよ!
こちらは接骨院のHP;
■ みずの接骨院:モンゴルボランティア
・・・「・・・モンゴルには足部障害を患った子供たちが多い話を聞き・・・その足部障害、特に先天性股関節脱臼が多い理由として、寒い土地柄と遊牧民という歴史の中から培われたミノ虫のような「まきおしめ」による子育てと栄養のバランスの悪さが原因ではないかと言われています。」
うん、こちらはキチンと指摘されていますね。
こちらは小児科医院のHP;
■ ベビースリングの危険性・安全性(世田谷千歳船橋小児科:かるがもクリニックのブログ)
・・・「余談ですが、日本では少し前は巻きおむつもありました。これは足をのばすために、股関節脱臼の発生率が高かったといわれています。モンゴルでは寒いためか、いまだに巻きおむつであり、股関節脱臼も多いようです。」とモンゴルの巻きオムツにもついて言及していますが、主にスリングについてわかりやすく解説されています。日本でもその昔、整形外科には「股関節外来」というのがあるのが一般的でした。「巻きオムツ」→ 「股関節脱臼」というパターンに気づき、現行の「股オムツ」が普及後、いつの間にか股関節外来も消えていきました。現在高齢者で「変形性股関節炎」を患っている方の多くは、乳児期の股関節脱臼の後遺症だと耳にしたことがあります。