しばらく前に、飛散するスギ花粉によりセシウムが運ばれて被曝の原因になるのではないか、との記事を紹介しました。
以下はその回答に当たる記事です;
■ “セシウム花粉”飛散に「問題なし」,NPO花粉情報協会(2011.12.26:MT Pro)
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故は,放射能に対する恐怖を引き起こしている。その中で,来春飛散のスギ花粉に放射性物質のセシウムなどが含まれている可能性があることが,一部メディアで報道されている。気象業務支援センター専任主任技師の村山貢司氏は12月15日,東京都で開かれたメディア向けのセミナー(主催=NPO花粉情報協会)で,放射性物質を含む花粉について解説。シーズン中に曝露される放射線量を最大でも1μSvに達することはないと予測し,「健康に全く問題ないと言える」と述べた。また,それでも安心できない人に向けて,放射性物質を含む花粉を吸い込まないための対策も紹介した。
<実効被ばく量は0.0005~0.26μSvか>
放射線の危険性は,熱傷や出血,痙攣,脱毛,白血球減少などの急性障害と,白血病,がん,遺伝障害などの晩発性障害の2つに分けられる。前者の致死量は5~7Svだが,後者が発生する放射線量は評価が難しい。村山氏は「放射線を浴びる量が多ければ多いほど当たる確率も高い。しかし,その確率は大量の人の一生を追跡しないと分からない。また,がんの原因は被ばくだけではないのでさらに難しい」と説明した。
また,日本人は日常的に自然放射線を平均で年間2.4mSv浴びている。これに,一般人の限界線量(年間1mSv)を足した3.4mSvが上限値となる。同氏は「1mSvを超えたから危険だと騒ぐが,そのうちの何割かは自然放射線も含まれている」と指摘。さらに,年間1mSvを一生浴び続けたとしても,がんリスクは5%増えるだけで「この程度のリスクならば喫煙や生活習慣,ストレスの方が危険になる」とした。
その上で,スギ花粉に付着した放射性物質について,(1)呼吸量を4L/分とすると,1シーズン当たりの呼吸量は518.4m3,(2)東京のスギ花粉飛散量を1シーズン4,000個とすると,1日当たりの平均濃度は44個/m3―から算出し,100%が体内に入った場合の実効被ばく量を0.0038Bq,およそ0.0005μSvと説明。さらに,東京のスギ花粉がすべて福島原発付近から来たとしても実効被ばく量は約0.26μSvで,いずれにしても放射線の影響はほとんどないと述べた。
<不安な人は花粉と同じ予防策を>
ただ,リスクがゼロになるわけではない。そこで村山氏は,不安な人に向けて(1)放射性物質から距離を取る(高濃度地域に接近しない),(2)遮へいする(外に出ない,肌を露出させない,窓を閉めて喚起しない,できるだけ口に入れない,雨にぬれない,マスクが効果的),(3)時間がたつのを待つ(半減期の何倍も)―などの予防策を紹介。さらに「マスクをする,空気清浄機を使う,眼鏡をかける,手洗い・洗髪を励行する,花粉の多い時間帯の外出を避けるなど,花粉を防ぐことと放射線の予防は共通している」とした。
なお,同氏は,不織布マスクの内側に当てガーゼ(化粧用のコットンで可)を入れる“インナーマスク”を推奨し,形状については「マスクは顔にフィットしたものがよい。どんなに高いマスクでも,顔にフィットしていなければ花粉が侵入してしまい,意味をなさない」としている。
とりあえず、例年通りの花粉対策をしっかりしておけば問題ないということでしょうか・・・。
以下はその回答に当たる記事です;
■ “セシウム花粉”飛散に「問題なし」,NPO花粉情報協会(2011.12.26:MT Pro)
東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故は,放射能に対する恐怖を引き起こしている。その中で,来春飛散のスギ花粉に放射性物質のセシウムなどが含まれている可能性があることが,一部メディアで報道されている。気象業務支援センター専任主任技師の村山貢司氏は12月15日,東京都で開かれたメディア向けのセミナー(主催=NPO花粉情報協会)で,放射性物質を含む花粉について解説。シーズン中に曝露される放射線量を最大でも1μSvに達することはないと予測し,「健康に全く問題ないと言える」と述べた。また,それでも安心できない人に向けて,放射性物質を含む花粉を吸い込まないための対策も紹介した。
<実効被ばく量は0.0005~0.26μSvか>
放射線の危険性は,熱傷や出血,痙攣,脱毛,白血球減少などの急性障害と,白血病,がん,遺伝障害などの晩発性障害の2つに分けられる。前者の致死量は5~7Svだが,後者が発生する放射線量は評価が難しい。村山氏は「放射線を浴びる量が多ければ多いほど当たる確率も高い。しかし,その確率は大量の人の一生を追跡しないと分からない。また,がんの原因は被ばくだけではないのでさらに難しい」と説明した。
また,日本人は日常的に自然放射線を平均で年間2.4mSv浴びている。これに,一般人の限界線量(年間1mSv)を足した3.4mSvが上限値となる。同氏は「1mSvを超えたから危険だと騒ぐが,そのうちの何割かは自然放射線も含まれている」と指摘。さらに,年間1mSvを一生浴び続けたとしても,がんリスクは5%増えるだけで「この程度のリスクならば喫煙や生活習慣,ストレスの方が危険になる」とした。
その上で,スギ花粉に付着した放射性物質について,(1)呼吸量を4L/分とすると,1シーズン当たりの呼吸量は518.4m3,(2)東京のスギ花粉飛散量を1シーズン4,000個とすると,1日当たりの平均濃度は44個/m3―から算出し,100%が体内に入った場合の実効被ばく量を0.0038Bq,およそ0.0005μSvと説明。さらに,東京のスギ花粉がすべて福島原発付近から来たとしても実効被ばく量は約0.26μSvで,いずれにしても放射線の影響はほとんどないと述べた。
<不安な人は花粉と同じ予防策を>
ただ,リスクがゼロになるわけではない。そこで村山氏は,不安な人に向けて(1)放射性物質から距離を取る(高濃度地域に接近しない),(2)遮へいする(外に出ない,肌を露出させない,窓を閉めて喚起しない,できるだけ口に入れない,雨にぬれない,マスクが効果的),(3)時間がたつのを待つ(半減期の何倍も)―などの予防策を紹介。さらに「マスクをする,空気清浄機を使う,眼鏡をかける,手洗い・洗髪を励行する,花粉の多い時間帯の外出を避けるなど,花粉を防ぐことと放射線の予防は共通している」とした。
なお,同氏は,不織布マスクの内側に当てガーゼ(化粧用のコットンで可)を入れる“インナーマスク”を推奨し,形状については「マスクは顔にフィットしたものがよい。どんなに高いマスクでも,顔にフィットしていなければ花粉が侵入してしまい,意味をなさない」としている。
とりあえず、例年通りの花粉対策をしっかりしておけば問題ないということでしょうか・・・。