徒然日記

街の小児科医のつれづれ日記です。

B型肝炎ワクチン、ラテックスアレルギー患者さんは要注意。

2017年03月23日 09時58分41秒 | 小児科診療
 日本で承認・使用されているB型肝炎ワクチンは2種類(ビームゲン®、ヘプタバックスII®)あります。
 このヘプタバックスIIのバイアルの蓋にはラテックスが使用されており、ラテックスアレルギー患者さんに接種すると副反応が発生する可能性があり注意が必要です。
 
 「私はラテックスアレルギーがないから大丈夫」

 と安心する前にもうひとこと。
 ラテックスと交差反応がある果物(アボガド、バナナ、クリ、キウイフルーツなど)にアレルギーがある人も注意が必要なのです。
 詳しくは下記記事をお読みください;

■ B型肝炎ワクチン、過量接種で注意喚起
2017.03.22:メディカル・トリビューン
 組換え沈降B型肝炎ワクチンのビームゲンとヘプタバックス-Ⅱについて、それぞれの製造販売元である化学及血清療法研究所とMSDは3月21日、10歳未満への接種量はいずれも1回0.25mLであるにもかかわらず、0.5mLが接種された事例の報告があるとして、過量接種に気を付けるよう注意を喚起した。
 両剤は、いずれも通常0.5mLを4週間隔で2回、さらに20~24週経過後に0.5mLを1回、皮下または筋肉内に投与するが、10歳未満の場合には同様の間隔で0.25mLずつ皮下投与する。しかし両社によると、10歳未満の小児に0.5mLを接種した事例が報告されているという。
 さらにヘプタバックス-Ⅱに関しては、バイアルのゴム栓に乾燥天然ゴム(ラテックス)が含まれているため、ラテックス過敏症がある人や、ラテックスと交差反応がある果物など(アボカド、バナナ、クリ、キウイフルーツなど)にアレルギーがある人でもアレルギー反応が起こる可能性があるとして、MSDは「接種前には予診票や問診でラテックスあるいはラテックスと交差反応のある果物などによるアレルギーの有無を確認してほしい」と注意を呼びかけている。なお、2016年12月31日時点でラテックス過敏症がある人における副反応疑い例は報告されていないが、ラテックスと交差反応のある果物(キウイフルーツ、アボカドなど)にアレルギーがある人で副反応疑い例が3例(1歳、27歳、30歳代)報告されているという。症状は蕁麻疹、発熱、注射部位膨脹、視覚障害、緊張性頭痛など。


 なお、ビームゲン®にはラテックス成分は使われておらず、ラテックスアレルギー患者さんでも安全に接種が可能です。
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