昔の新聞を片付けていたら、こんな記事を見つけました。
■ 病院嫌いを防ぐコツ(2010.2.22:朝日新聞)
(私による要約です)遊びを通して病院内の子ども達を支えるHPSという仕事があります。検査や処置に怯える小児科患者に寄り添い、不安を受け止める存在。静岡済生会総合病院の例が紹介され、HPSの養成に取り組む静岡県立大学短期大学部の松平千佳准教授のインタビューも掲載されています。
その中で、子どもが病院嫌いにならないためのポイントを挙げています;
① 何をしに病院へ行くか、事前に時間をかけて子どもへ説明して欲しい。
嘘をついてはダメ。大人を信頼できなくなってしまうから。
②「悪いことをすると、お医者さんに注射してもらうよ」などと、医療を罰のように使うのはNG。
③ 注射器や救急車のおもちゃは正しく遊ばせる。
聴診器を「体の中の何かを吸い取っている」と思っているようなら「音を聞くためのものだよ」と説明する。救急車に否定的なイメージを持っていると感じたら「病気の時には大事な車なんだよ」と。
④ ぐずる子どもを責めると逆効果になる。
せかさず気持ちを落ち着かせましょう。「泣かない」と約束させない。「約束」を破ったら「自分はダメな子なんだ」と感じてしまう。
⑤ 保護者もできるだけ処置に付き添う。
子どもと一緒に歌ったり、深呼吸をしたり。終わったらうんと褒めてあげましょう。
などなど。
いかがでしょうか?
ウ~ン、現実はなかなかこう上手くいきませんよね。
予防接種目的の来院にもかかわらず、子どもに説明せずに連れてくるお母さんは珍しくありませんし、診察中ぐずっている子どもに「泣いていると注射されちゃうよ」と脅すお母さんもたまにいらっしゃいます。
また、採血/点滴などの処置の際にお母さんが側にいるのも善し悪しで、ケースバイケースかな。赤ちゃんの処置はベテラン小児科医でも難しい場合があり、失敗して注射針を何回も刺すのをお母さんはかわいそうで見ていられないでしょう。処置する方も緊張して失敗の確率が上がってしまう可能性がなきにしもあらず。幼児以降なら良いと思いますが。
かかりつけの子どもは慣れていて泣かない、とは限りません。
近年、乳児期の予防接種が多くなり、何回も何回もワクチンを注射しますので「ここは痛いことをするところ」と子どもは思い込んでしまうようです。注射そのものよりも、無理やり押さえつけられてしまうことへの恐怖の方が強い印象もあります。
そんな、大泣きして診察所見がとれない子どもでも、物心がついて理解ができるようになると泣かなくなります。だいたい2~3歳くらいですね。
※ HPS(hospital play specialist)
イギリスで始まった専門職。病児に対し病院のプレールームや枕元での遊びを提供することで、発達を促したり不安を軽くしたりする。また、子どもに治療の内容をすることも大事な仕事。小児医療チームの一員として、子ども一人ひとりを援助する。国内では看護師または保育士の資格と実務経験が条件で、静岡県立短大で2007年に養成が始まった(新聞記事掲載時点で48人が修了)。
■ 病院嫌いを防ぐコツ(2010.2.22:朝日新聞)
(私による要約です)遊びを通して病院内の子ども達を支えるHPSという仕事があります。検査や処置に怯える小児科患者に寄り添い、不安を受け止める存在。静岡済生会総合病院の例が紹介され、HPSの養成に取り組む静岡県立大学短期大学部の松平千佳准教授のインタビューも掲載されています。
その中で、子どもが病院嫌いにならないためのポイントを挙げています;
① 何をしに病院へ行くか、事前に時間をかけて子どもへ説明して欲しい。
嘘をついてはダメ。大人を信頼できなくなってしまうから。
②「悪いことをすると、お医者さんに注射してもらうよ」などと、医療を罰のように使うのはNG。
③ 注射器や救急車のおもちゃは正しく遊ばせる。
聴診器を「体の中の何かを吸い取っている」と思っているようなら「音を聞くためのものだよ」と説明する。救急車に否定的なイメージを持っていると感じたら「病気の時には大事な車なんだよ」と。
④ ぐずる子どもを責めると逆効果になる。
せかさず気持ちを落ち着かせましょう。「泣かない」と約束させない。「約束」を破ったら「自分はダメな子なんだ」と感じてしまう。
⑤ 保護者もできるだけ処置に付き添う。
子どもと一緒に歌ったり、深呼吸をしたり。終わったらうんと褒めてあげましょう。
などなど。
いかがでしょうか?
ウ~ン、現実はなかなかこう上手くいきませんよね。
予防接種目的の来院にもかかわらず、子どもに説明せずに連れてくるお母さんは珍しくありませんし、診察中ぐずっている子どもに「泣いていると注射されちゃうよ」と脅すお母さんもたまにいらっしゃいます。
また、採血/点滴などの処置の際にお母さんが側にいるのも善し悪しで、ケースバイケースかな。赤ちゃんの処置はベテラン小児科医でも難しい場合があり、失敗して注射針を何回も刺すのをお母さんはかわいそうで見ていられないでしょう。処置する方も緊張して失敗の確率が上がってしまう可能性がなきにしもあらず。幼児以降なら良いと思いますが。
かかりつけの子どもは慣れていて泣かない、とは限りません。
近年、乳児期の予防接種が多くなり、何回も何回もワクチンを注射しますので「ここは痛いことをするところ」と子どもは思い込んでしまうようです。注射そのものよりも、無理やり押さえつけられてしまうことへの恐怖の方が強い印象もあります。
そんな、大泣きして診察所見がとれない子どもでも、物心がついて理解ができるようになると泣かなくなります。だいたい2~3歳くらいですね。
※ HPS(hospital play specialist)
イギリスで始まった専門職。病児に対し病院のプレールームや枕元での遊びを提供することで、発達を促したり不安を軽くしたりする。また、子どもに治療の内容をすることも大事な仕事。小児医療チームの一員として、子ども一人ひとりを援助する。国内では看護師または保育士の資格と実務経験が条件で、静岡県立短大で2007年に養成が始まった(新聞記事掲載時点で48人が修了)。