かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

所詮映画とは言え、実際に共作なんてものが発見されるとその影響の大きさを実感します。

2016-02-14 21:52:42 | Weblog
 今日は朝からざあざあと雨が降りしきる空でしたが、雨がやんだかと思ったらびゅうと風の鳴る時もあり、大分荒れた天気になりました。気温も異様に高く、奈良市のアメダスでは朝6時でも14.4℃もあり、最高気温は20.3℃まで上がりました。今日の強風は春一番だったそうで、いよいよ季節の移り変わる切所が訪れたみたいです。もっともまだ2月中旬ですし、天気も明日朝からは真冬に逆戻りしてまた寒い日々が続くとのことですから、しばらくはコートやマフラーが手放せません。

 さて、チェコ共和国の首都プラハにあるチェコ国立博物館で、かのモーツァルトとその上司にしてライバルとも言われるサリエリが共同で作曲した作品が発見されたのだそうです。永らく失われたと信じられていた幻の作品とのことで、貴重な歴史・音楽遺産が発掘されたことになります。
 モーツァルトとサリエリと言うと30年以上前、モーツァルトの天才に嫉妬したサリエリが、嫌がらせの末ついにモーツァルトに毒を盛るという衝撃の話が、絢爛豪華な18世紀の宮廷を舞台に繰り広げられた印象深い映画「アマデウス」がありましたが、どうもモーツァルト毒殺説は俗説の域を出ないものなのだそうで、実際にはベートーベンやリストなど才能溢れる弟子を育てるなど、後進の育成や支援に惜しみなく力を振るった名伯楽だったとのことです。まあ映画は所詮映画で、面白おかしく創作できればそれで良いのですから、「アマデウス」自体にはなんの問題もないとしても、ちょうど司馬遼太郎の著作「司馬史観」などと言われてしまうように、この「アマデウス」も、サリエリの名誉を著しく傷つける事になってしまったのではなかろうか、と思えます。少なくとも私自身、サリエリは映画で描かれたような秀才肌の嫉妬深い男かとずっと勘違いしていましたから。できればこの機会にでも、数多の弟子を育て、モーツァルトにも何かと便宜を図ったというサリエリの功績を前面に出した映画か何かを制作・公表し、名誉回復を図ってあげて欲しいです。

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