かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

JASRAC、全国の音楽教室から著作権料徴収へ。まあ判らないでもないけれど、どうしてこう嫌悪感を刺激するのか。

2017-02-02 20:33:49 | Weblog
 今朝の最低気温は1.0℃、最高気温は6.9℃でした。相変わらずぐずついた空模様で寒々しい一日が続いています。天気図は西高東低の等圧線の詰まった典型的な冬型の気圧配置で、レーダーでは北海道から東北の日本海側で典型的な筋状の雲が見られ、いかにも「冬」、といった感じです。週明けにはまた寒波が襲来するそうですし、今年の冬将軍も中々簡単には引いてくれそうにありません。

 さて、日本音楽著作権協会(JASRAC)が、音楽教室での楽曲利用について、著作権料を求める事にしたとのニュースを観ました。ヤマハやカワイの音楽教室が全国に7700箇所、約50万人の生徒が居るそうで、他の事業者も加えると、ざっと1万1千教室、全国にはあるのだそうです。
 そこで教えるために楽曲を弾く行為を、生徒が不特定の「公衆」にあたると解釈し演奏権が及ぶ、すなわち著作権料の徴収対象になると判断、著作権料は年間受講料収入の2・5%として、7月にも文化庁に使用料規定を提出し、来年1月から徴収を始めたいという計画なのだとか。徴収額は推計で年間10億~20億円に達するものと算盤を弾いているようです。
 これに対し、教室側は当然反発、文化庁長官による裁定や訴訟沙汰になる可能性も出てきました。

 うーん、JASRACのやり口は正直あまり気持ちのよいものではありませんが、講習料というお金をもらって歌謡曲などの音楽を教えているのだとしたら、著作権料が発生するということ自体は特に問題があるようには感じません。争うべきは一律に収入の2.5%を押さえようとしている強引なやり口であって、一曲一曲ちゃんとその使用実態を把握した上で、曲ごとに著作権料を求めるというのなら、それほど反発も無く受け入れられるのではないでしょうか? もちろんその実態調査の手間や手段は、著作権料を徴収するJASRACが用意すべきことだと思いますが、それに対して教室側は、負担にならない範囲で協力して応えて行けば良いと思うのです。
 それにしてもJASRACは、ひょっとしたら音楽産業はもう駄目だと思っているのかもしれませんね。年間1千億円以上の著作権料を集めているのに、音楽の裾野を広げようとかコンテンツの売上を伸ばそう、とか言うような将来の著作権料増収への意欲より、こうやって音楽への興味を頑張って広げようとしている産業の足を引っ張ってでも10億足らずのお金を必死に集めようとしているところが、いかにもお金になるうちに少しでもかき集めようとしているかのようにも感じられます。まあ使用料を徴収してそれを著作権者に配分するのだけが自分たちの仕事でそれ以外興味ない、という公式見解なのかもしれませんが、そこはそれ、音楽産業、音楽文化に強く依存して仕事をしているのですから、少しは自分たちの飯の種を盛り上げるようという気も見せて欲しいものです。

コメント
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