かっこうのつれづれ

麗夢同盟橿原支部の日記。日々の雑事や思いを並べる極私的テキスト

もんじゅ解体、設計時に将来の廃炉を考えていなかったせいで作業難航なのだそうです。

2017-11-29 20:44:17 | Weblog
 今朝の奈良市アメダスの最低気温は8.9℃、最高気温は15℃、五條市アメダスの最低気温は8.7℃、最高気温は15.6℃でした。昨日の暖気をそのまま残したのか、今日は久しぶりに寒さを覚えない朝でした。更に、曇りがちで日差しがなかったにも関わらず、更に昼過ぎから雨も降ってきましたが、それでここまで気温が上がったのですから、もし晴れだったら昨日を超える陽気になっていたかもしれません。明日も曇りがちでにわか雨があるかも? という空模様ですが、その後週末は少しばかり寒さが戻ってきそうです。本格的な冷え込みは来週になるようで、12月を迎え、いよいよ本格的な冬がやってくるみたいですね。

 さて、夢の高速増殖炉を実現うするはずだった「もんじゅ」が事故で動かなくなってはや幾年、もはや廃炉も決定し、後はバラして処分するだけ、となっていたように思ったのですが、実際には、そう簡単には解体できませんよ、という話になっているようです。今日の報道で出ていましたが、もんじゅの一次冷却系の設計が、循環させている液状の金属ナトリウムを抜き取れない構造になっている、とのことでした。ナトリウムは酸素や水があると激しく反応して高熱を発します。1995年の事故も、2次冷却系から漏洩したナトリウムによる火災が被害を拡大しました。1次冷却系には窒素が充填されており、仮に冷却管からナトリウムが漏れても、以前の事故のようなことはおきない安全設計になっているそうですが、運転時の安全は確保されていても、大規模なメンテナンスなどについては全く考慮されていなかった、ということのようです。まあ確かに、1次冷却系は原子炉の放射線をモロに浴びて、ナトリウムが放射化してしまう宿命にありますから、そんな危険なものをいちいち外に取り出すことなどなるべくならやりたくない事なのでしょうが、機械設備である以上いつかは劣化してしまうでしょうし、ましてや高温と強烈な放射線にさらされる設備がそういつまでも所期の性能を発揮し続けるとも思えません。設計段階でシステムの寿命をどれ位に見積もっていたのか存じませんが、いずれ冷却器の取替などの大規模な補修が必要になりそうだ、という算段に入れておかねばならなかったのではないかと思います。当時はもんじゅの完成を急ぐため、廃炉のことなど念頭になかった、とのそのようなことを考慮する余裕がなかったとの原子力機構幹部のコメントも出ていましたが、1970年代の、石油ショックなどでエネルギー政策はイケイケドンドンな時代背景からしたら、「使えば使うほどエネルギーを生み出す永久機関」の夢は、いろんなことをすっ飛ばしてしまう甘美で危ない夢だったのでしょうね。
 しかし、入れることが出来たのに抜くことが出来ない、というのも不思議な感じです。強い放射線で作業が困難、というのはあるにしても、液体よりは反応しにくそうな冷やして固形にして外すとか、何かやりようがあるような気もします。まあそのへんはエライ人が色々考えてくれることでしょうから素人が口を挟むものでもないでしょうが、何にせよ、安全確実に解体を進めてもらいたいものです。

コメント
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