今朝の奈良市の最低気温は25.7℃、昼の最高気温は32℃、五條市の今朝の最低気温は23.9℃、昼の最高気温は29.2℃でした。今日は朝から分厚い雲が空を覆い、時折小雨がぱらつく、まるで梅雨時のような空でした。日差しが一切届かないせいか、五條市ではなんと最高気温が30℃を割り込むという、この時期ではちょっと信じがたい気温を記録しましたが、なんとなく蒸すせいか、夜になってなかなか気温が下がってこないせいか、数字ほどの涼しさは感じません。気象衛星ひまわりの連続画像を見る限り、この雲ははるか東を進む台風7号の一番西の外側を巡る雲のように見えますが、もしそれが正しいのなら、この台風の巨大さがにわかに現実感を帯びてくる気がします。台風は幸いにして上陸はせず、このまま北東へ流れていくようですが、台風シーズンはまだこれからですから、しばらくは油断がなりません。
さて、昨日の17時をもって気象庁が初めて出した南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」の呼びかけが終わりました。初めてということで色々混乱もあったでしょうが、とりあえずは特段何も起こらないまま過ぎて良かったと思います。一方で、この臨時情報をもうすぐ巨大地震が起きるという「地震予知」情報だと勘違いした人が結構いるらしく、東京大学の関谷直也教授らが実施した、情報発信直後のアンケート調査で、「大きくはないが、地震が起こると思った」人が44・8%、「大きな地震が起こると思った」人が30%もいました。実に3/4の人が何らかの地震がこの1週間以内に起きると思い込む「地震予知」と勘違いという、実に衝撃的な数字でした。まあそれもある意味もっともかもしれず、観光地では軒並み臨時休業するわ、このお盆のクソ忙しい時期に新幹線が減速走行するわ、キャンセル続出で観光業が悲鳴を上げるわ、一体この1週間でどれだけの損失が出たのやら、いずれそんな試算も出てくるでしょうが、とにかくあまりに高くついたかもしれない、臨時情報でした。
マスコミが、理解がおぼつかないままひたすらセンセーションに危機感を煽り立てたせいもありそうな気がしますが、地震研究者の大学の先生が、自分たち学術界の常識では発生確率がこれまでになく上がった、なんて言うニュアンスの発言をすれば、それがたとえわずか0・5%に過ぎない誤差レベルの数字でも、不安にかられるのは致し方ないとも思えてきます。政府や気象庁は、是非この機会に情報発信のあり方を真剣に検討されるべきでしょうね。でないと肝心のときにオオカミ少年扱いされて、結果的に被害拡大、なんて未来が無いとは言えませんから。大いに反省して次に活かすべき貴重な教訓を得たんじゃないでしょうか。