★輝明の自立
支えであった都古(香里奈)が失われて、輝明(草なぎ剛)の心は動揺する。
当初は「結婚」の意味がわからず漠然と不安を抱いていた輝明だったが、都古が別の生活を送っているのを見て、不安が受け入れがたい現実に変わる。
輝明は動物園の仕事を休む。
都古に1日2通の手紙を出す。
この物語は輝明の自立の物語だ。
「僕の歩く道」、つまり輝明がひとりで歩いていけるようになる物語だ。
今回は都古が失われた。
そのことで足元がふらつく輝明だったが、「テルは動物園の飼育係です。動物を一生懸命お世話してください。約束です」という手紙を都古からもらって、自分を取り戻す。
『以前ほど近い距離ではないけれど、都古は失われたわけではない。自分をちゃんと見ていてくれる』
そう理解したことで心の安定を取り戻す。
「テルは動物園の飼育係です」
都古のメッセージは輝明に自分を取り戻させた。
「約束です」と書くことで、都古は輝明と今でも繋がっていることを表現した。
「約束」とは人どうしの繋がりだからだ。
また、「手紙」という手段も輝明と都古の間には別の意味があるのだろう。
輝明が3行の手紙を書くようになった理由、それがいずれ明らかにされるかもしれない。
あるいは「手紙」という距離感。
それは今の輝明と都古の距離にふさわしいものなのかもしれない。
さて、輝明の自立の物語であるこの作品。
もうひとりの心の支えである母・里江(長山藍子)が今回人間ドッグに行った。
輝明が自立するとしたら、里江は何らかの形でいなくならなくてはならない。
人間ドッグはその前触れか?
★泣くということ
今回は輝明と都古の物語と共に古賀(小日向文世)の物語も描いた。
古賀には自閉症の子供がいたが、その姿を見るのが嫌で仕事を理由に逃げていた。結果、妻と子は失われ古賀は悔恨の中で生きている。
そして輝明とのやりとりの中で泣く。
「いつ戻ってくるのかな」と輝明がつぶやくのを聞いて泣く。
泣くという行為は、ある意味解放・救いである。
心の中で張りつめていたもの、もやもやしていたものが解消される。
泣くことで古賀は少しの間救われる。
輝明は古賀の事情を知っているわけでもなく、古賀と向き合っているわけでもない。
しかし素直に発した輝明の一言が古賀の心を解放した。
どんな人間でも、人はそこにいるだけで意味がある。
この物語のもうひとつのテーマをここで表現した。
支えであった都古(香里奈)が失われて、輝明(草なぎ剛)の心は動揺する。
当初は「結婚」の意味がわからず漠然と不安を抱いていた輝明だったが、都古が別の生活を送っているのを見て、不安が受け入れがたい現実に変わる。
輝明は動物園の仕事を休む。
都古に1日2通の手紙を出す。
この物語は輝明の自立の物語だ。
「僕の歩く道」、つまり輝明がひとりで歩いていけるようになる物語だ。
今回は都古が失われた。
そのことで足元がふらつく輝明だったが、「テルは動物園の飼育係です。動物を一生懸命お世話してください。約束です」という手紙を都古からもらって、自分を取り戻す。
『以前ほど近い距離ではないけれど、都古は失われたわけではない。自分をちゃんと見ていてくれる』
そう理解したことで心の安定を取り戻す。
「テルは動物園の飼育係です」
都古のメッセージは輝明に自分を取り戻させた。
「約束です」と書くことで、都古は輝明と今でも繋がっていることを表現した。
「約束」とは人どうしの繋がりだからだ。
また、「手紙」という手段も輝明と都古の間には別の意味があるのだろう。
輝明が3行の手紙を書くようになった理由、それがいずれ明らかにされるかもしれない。
あるいは「手紙」という距離感。
それは今の輝明と都古の距離にふさわしいものなのかもしれない。
さて、輝明の自立の物語であるこの作品。
もうひとりの心の支えである母・里江(長山藍子)が今回人間ドッグに行った。
輝明が自立するとしたら、里江は何らかの形でいなくならなくてはならない。
人間ドッグはその前触れか?
★泣くということ
今回は輝明と都古の物語と共に古賀(小日向文世)の物語も描いた。
古賀には自閉症の子供がいたが、その姿を見るのが嫌で仕事を理由に逃げていた。結果、妻と子は失われ古賀は悔恨の中で生きている。
そして輝明とのやりとりの中で泣く。
「いつ戻ってくるのかな」と輝明がつぶやくのを聞いて泣く。
泣くという行為は、ある意味解放・救いである。
心の中で張りつめていたもの、もやもやしていたものが解消される。
泣くことで古賀は少しの間救われる。
輝明は古賀の事情を知っているわけでもなく、古賀と向き合っているわけでもない。
しかし素直に発した輝明の一言が古賀の心を解放した。
どんな人間でも、人はそこにいるだけで意味がある。
この物語のもうひとつのテーマをここで表現した。