主役の男女がすれ違ってなかなかくっつかないのは、「君の名は」(古い!)以来の伝統。
「花より男子2」では、それをうまく作っている。
つくし (井上真央) と道明寺司 (松本潤)の障害はこう。
★母親の妨害
★道明寺グループの社員と家族、100万人の生活
★腹を割って話せない司とつくしのプライド、意地の張り合い。
閉ざした心(「話しても無駄じゃん」)。
★ハプニング。婚約者・大河原滋 (加藤夏希) とのキスを目撃。
日常の小さなすれ違いから会社の大きなことまで、手を変え品を変え主人公たちに障害をもたらしている。
視聴者は「どうしてここで誤解してしまうのか?」とか「確かに司の背負っているものは大変だよな。司はどうするんだろう?」などと思いつつ見てしまう。
脇役もいい。
特に花沢類 (小栗旬) 。
つくしと司を見守っていて、的確なアドバイス。
同時につくしに好意がある様。(静のことがあるが……)
つくしと司のコミュニケーションを行う調整役でありながら、場合によってはつくしとくっついて、司とのバランスを崩す役も担っている。
このふたつの役割を担っているところがいい。
別の見方をすれば司がわがままで激しい王子様で、類は穏やかで包容力のある王子様だ。
このふたりに見守られるつくしという図式は、女性の読者・視聴者にはこたえられない設定だろう。なぜならつくしは女性の読者・視聴者の分身であるからだ。
さて、今回の各論だが、まず第2話では誕生パーティのシーンがいい。
リアクションでキャラクターを描くということのお手本のようなシーンだ。
誕生パーティでピアノを演奏することになる滋とつくし。
ここで滋のリアクション。
何と自分の作詞・作曲した曲を披露してしまう。ここでショパンなどを演奏してしまったら、ただのお嬢様キャラになってしまう。
そしてつくしのリアクション。
当然ピアノは弾けない。
「パーティを壊してしまったら」という類のアドバイスを受けてメチャクチャに弾く。これでつくしのキャラが出る。
おまけにこれに対する滋のリアクションがいい。
「ファンキーじゃん!」
招待客たちが皆顔をしかめる中、滋だけが違うリアクション。
これで滋のキャラをさらに描いた。
また、同時につくしと滋の人間関係も描いたリアクションでもあった。
これをきっかけに滋はつくしを認め、友だちになる。(つくしは心の開ける友だちだとは思っていないが)
そして次のシーンで滋がつくしの所に遊びに行っても不自然ではない。
実にうまいリアクション表現である。
第3話では司の心の動きが見事にせりふで表現されていた。
前半で司は滋に言う。
「俺はおまえとは違う女と運命を共にしたいんだよ」
しかし中盤では
「つき合ってくれ。おまえを好きになるように努力する」。
つくしとのすれ違い、道明寺グループの社員と家族のこと、「滋はお嬢様には珍しくいい人だ」と言ったつくしの言葉を踏まえての発言だ。
見事な変化。
つくしと司の仲はさらに大きく広がった様だが、どの様にまとめあげるのか?
作劇では問題をどんどん広げて拡大するのはたやすい。
しかし物語は最終回がなくてはならぬ。
広げに広げた問題をどう収拾して解決するかは作者の手腕である。
次回以降が楽しみだ。
「花より男子2」では、それをうまく作っている。
つくし (井上真央) と道明寺司 (松本潤)の障害はこう。
★母親の妨害
★道明寺グループの社員と家族、100万人の生活
★腹を割って話せない司とつくしのプライド、意地の張り合い。
閉ざした心(「話しても無駄じゃん」)。
★ハプニング。婚約者・大河原滋 (加藤夏希) とのキスを目撃。
日常の小さなすれ違いから会社の大きなことまで、手を変え品を変え主人公たちに障害をもたらしている。
視聴者は「どうしてここで誤解してしまうのか?」とか「確かに司の背負っているものは大変だよな。司はどうするんだろう?」などと思いつつ見てしまう。
脇役もいい。
特に花沢類 (小栗旬) 。
つくしと司を見守っていて、的確なアドバイス。
同時につくしに好意がある様。(静のことがあるが……)
つくしと司のコミュニケーションを行う調整役でありながら、場合によってはつくしとくっついて、司とのバランスを崩す役も担っている。
このふたつの役割を担っているところがいい。
別の見方をすれば司がわがままで激しい王子様で、類は穏やかで包容力のある王子様だ。
このふたりに見守られるつくしという図式は、女性の読者・視聴者にはこたえられない設定だろう。なぜならつくしは女性の読者・視聴者の分身であるからだ。
さて、今回の各論だが、まず第2話では誕生パーティのシーンがいい。
リアクションでキャラクターを描くということのお手本のようなシーンだ。
誕生パーティでピアノを演奏することになる滋とつくし。
ここで滋のリアクション。
何と自分の作詞・作曲した曲を披露してしまう。ここでショパンなどを演奏してしまったら、ただのお嬢様キャラになってしまう。
そしてつくしのリアクション。
当然ピアノは弾けない。
「パーティを壊してしまったら」という類のアドバイスを受けてメチャクチャに弾く。これでつくしのキャラが出る。
おまけにこれに対する滋のリアクションがいい。
「ファンキーじゃん!」
招待客たちが皆顔をしかめる中、滋だけが違うリアクション。
これで滋のキャラをさらに描いた。
また、同時につくしと滋の人間関係も描いたリアクションでもあった。
これをきっかけに滋はつくしを認め、友だちになる。(つくしは心の開ける友だちだとは思っていないが)
そして次のシーンで滋がつくしの所に遊びに行っても不自然ではない。
実にうまいリアクション表現である。
第3話では司の心の動きが見事にせりふで表現されていた。
前半で司は滋に言う。
「俺はおまえとは違う女と運命を共にしたいんだよ」
しかし中盤では
「つき合ってくれ。おまえを好きになるように努力する」。
つくしとのすれ違い、道明寺グループの社員と家族のこと、「滋はお嬢様には珍しくいい人だ」と言ったつくしの言葉を踏まえての発言だ。
見事な変化。
つくしと司の仲はさらに大きく広がった様だが、どの様にまとめあげるのか?
作劇では問題をどんどん広げて拡大するのはたやすい。
しかし物語は最終回がなくてはならぬ。
広げに広げた問題をどう収拾して解決するかは作者の手腕である。
次回以降が楽しみだ。