平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

NUMBERS ある天才数学者の事件ファイル

2007年01月11日 | テレビドラマ(海外)
 すべては数字で表すことが出来る。
 天才数学者が数学で事件の謎を解いていく「NUMBERS」。
 このアイデアがすばらしい。

 第1話は連続殺人事件。
 犯行の行われた場所を数式化し分析して基点を探す。
 基点とは即ち犯人のいる場所だ。
 この基点を割り出す方法は、ブラックホールの位置を測定するのにも使われているらしい。またスプリンクラーの水滴が落ちた場所を測定することで基点(この場合はスプリンクラーの場所)を確定することができるらしい。
 面白い数学の応用だ。
 天才数学者チャーリーは計算を行い、犯人のいる場所を割り出す。
 場所と言っても住所がしっかり判明する訳ではない。
 あくまで犯人がいるでろう範囲だ。
 またこれは確率の問題で、範囲が大きい程、その確率は大きくなる。

 しかし、そこは人間のすること自然現象の様にはいかない。
 まず被害者が犯行場所の嘘をついた。(当然データが違ってくる)
 そして犯人は引っ越した。(基点が二カ所で計算しなくてはならない)
 これらが、この作品の面白部分だ。
 障害があるから面白くなる。
 主人公が数式で解いて事件は無事解決しましたでは面白くない。

 第2話は連続鉄道事故。
 事故現場に数字を連ねたメモが残される。
 すべてはこのメモに語られているとFBIに電話してくる犯人。
 チャーリーはこのメモの謎を解くわけだ。
 そしてわかったのはメモは暗号ではなく、物語だということ。
 書き連ねた数字は列車の重さ、スピードなどを書いたものだった。
 そこから犯人が絞り込まれる。

 この様にアメリカのドラマはアイデアが素晴らしい。
 ただしマイナスもある。
 アイデアが先行して人間のドラマが描けていないのだ。
 主人公やまわりの捜査官たちに心の葛藤や対立はない。
 感情のない理知的な作品であるとも言える。
 必然、人物たちは事件を解くパズルの一コマになる。
 これは「CSI 科学捜査班」などにも言える。
 そこが物足りない所。
 話が進めば人物ももっと描かれていくのであろうが。

コメント
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