平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

江~姫たちの戦国~第23回「人質秀忠」

2011年06月21日 | 大河ドラマ・時代劇
 冷静な皮肉屋の秀忠(向井理)。
 父親の家康(北大路欣也)には反抗。
 しかし、江(上野樹里)と遭遇すると、「跳ねっ返りのおなごのくせに!」「元服したての子供のくせに!」。
 少女マンガですね。
 不良の彼がヒロインにだけ心を開くという図式。典型的なパターン。

 脚本の田渕久美子さんはこういうのがお得意なんですよね。
 どこかのパターンを借りてきて、物語にミックスさせる。
 「篤姫」は「シンデレラ」だし、勝家と反発する江の関係は、昔よくあった父と娘のドラマ。
 「篤姫」の時は新鮮だったが、最近は安っぽく見える。

 僕が<安易でない>と考えるのは、たとえば今回の秀吉(岸谷五朗)と利休(石坂浩二)のやりとり。
 茶碗を使って、ふたりの間の葛藤を見事に描いている。
 「わしがこの茶碗を嫌いなのは知っているだろうが!」
 「忘れておりました」
 「黒きは古き心、赤きは雑なる心」
 「雑なる心だと!」
 こういうやりとりを僕は見たい。
 小道具を上手く使った、これぞプロの仕事だ。オリジナルだ。
 決してどこかで見た様な「跳ねっ返りのおなごのくせに!」「元服したての子供のくせに!」ではない。

 期待していた江と秀忠のやりとりだが、今後もこんな感じなのかな?
 安易な物作りはやめてほしい。


コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする