平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

日銀のETF購入が6兆5000億円に!~ こうなると〝麻薬〟だね。株価を下げないために買い続けなくてはならない。日本企業も行き詰まりか?

2018年12月31日 | 事件・出来事
 2018年の大晦日。
 僕なりに日本経済のことを考えてみる。

 日銀のETF(上場投資信託)の買い入れが累計23兆円に!
 今年の買い入れ額は過去最高の6兆5000億円!
 こんなに買ったのに、株価は年初より3500円も下がって、ほとんど2万円割れ!

 6.5兆円も投入したのに株価が下がるなんて……!
 そりゃあ、米中貿易戦争とか不安材料はいくつもあった。
 仕方がない部分もある。

 問題なのは
 日銀が株価を維持するために株を買い続けていることだ。

 日銀がETFに投入した金額の推移はこうだ。

 2012年 6400億円
 2013年 1兆953億円
 2014年 1兆2845億円
 2015年 3兆694億円
 2016年 4兆6016億円
 2017年 5兆9009億円
 2018年 6兆5000億円

 投入金額がどんどん上がっている。
 こうなると〝麻薬〟だね。
 株価が下がると日銀は負債を負ってしまうので買い続けるしかない。
 売ることも可能だが、売れば株価が暴落し、海外投資家も売ってさらに株価が下がる。

 これは日銀だけでなく、僕たちの年金資金や郵便貯金を使って株を購入しているGPIFにも同じことが言える。
 株価が下がればすべてが消える。
 下げないために買い続けるしかない。
 ………………

 まあ、僕も勉強したから、
 日銀や政府が株を買って株価を上げることをすべて否定しません。

① 株価が上がる。
② 潤沢な資金調達が可能になり、企業が設備投資や新規事業、企業買収などをおこなって強くなる。
③ 企業が上がった株価にふさわしい実力になる。

 こんな好循環が生まれればアベノミクスは成功と言えるだろう。
 実際、アベノミクスはこれを狙っていたはずだ。

 ところが企業がやったことは───
 内部留保として貯め込むだけ!
 保身のみで、積極的に投資して会社を強くすることを怠っていた。
 そんなふうに見える。

 これは安倍と言うより、企業経営者が問題なんだけど、
 現在、企業に必要なのは、ドラマ『下町ロケット』や『陸王』に描かれているような新規開拓や新たな挑戦。
 ところが現実の企業は…………。

 まあ、新規開拓と言っても現実はかなりきついみたいなんですけどね。
 新規企業では、
・ライザップは買収しすぎて赤字転落。
・ZOZOタウンもヨーロッパで失敗。
・着物レンタルの、はれのひも規模を拡げすぎて破綻した。
 大企業も、
・日立などが原発輸出で失敗&撤退。
・日産はゴタゴタ。
・タケダ製薬はアイルランドの製薬会社シャイアーを7兆円で買収したが大丈夫なのか?
・官民ファンドは赤字だらけ。
 現実はドラマのように上手くいかないようだ。

 というわけで現状は、
・アベノミクスの三本目の矢が悉く失敗。
・一本目の矢の異次元の金融緩和が裏目に出ている。
 という感じかな?

 悲観的なことばかり書いてしまったが、これが2018年の大晦日の日本の現状。

 TPPとユーロとの自由貿易協定はプラスに働くのかね?
 来年からはアメリカとの通商協定の交渉が始まるけど、厳しい条件をつきつけられそう。

 2019年は大変な年になりそうだ。
 アベシンゾーはアベノミクスの出口戦略を考えろ!
 消費税を下げろ!
 内需は完全に冷え切ってるぞ。
 
コメント (2)
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