まひろ(吉高由里子)の心が揺れている。
冒頭、道長(柄本佑)との身分の誓いを痛感させられて、
「もうあの人への想いを断ち切ったのだから」
だが、赤染衛門(凰稀かなめ)からはこんな言葉。
「心はおのれだけのものでありますもの」
そう、心の中は自由なのだ。
心の中なら身分など関係なく誰かを愛せる。
直秀(毎熊克哉)からは都の外の世界のことを聞かされて、
「いっしょに行くか?」
「……行っちゃおうかな」
直秀と別の道を歩む可能性もあった。
だが、ここでひと押しできないのが直秀。
「……行かないよな」
言われてまひろは複雑な表情。
父・為時(岸谷五朗)を支える道もあった。
というより、まひろは父親のことを理解し、父親を支える道で生きていこうと考えていた。
「父上はこんな争いに巻き込まれたくないのよ。学問で身を立てたいのよ」
「内裏のことはわかりませぬが、父上には政治は似合いませぬ」
仇敵・道兼(玉置玲央)と対峙。
「このようなことしかできませぬが、お耳汚しに」と言って、道兼のために琵琶を弾く。
このようなことをしたのは道兼に負けたくなかったから。
家に訪ねて来た道兼を見た時は逃げてしまった。
だから、まっすぐ道兼の顔を見て琵琶を弾いた。
そして道兼とこんな会話。
「母は七年前に身罷りました」
「ご病気か?」
「……はい」
「それは気の毒であった」
後に道兼の前に現われた為時から理由を聞かれて、
「あの男に自分の気持ちを振りまわされるのは嫌なのです」
まひろ、実に強い子だ。
こんなふうに、まひろの心は揺れ動いている。
まひろは何でもできる。
道長を心の中で想うことも
直秀と外の世界を見ることも
為時と家のために生きることも
道兼への怒りと憎しみを抱いて生きることも。
まひろはこれらの思いをどのように昇華していくのだろう?
………………………………………………………………………
政治の世界──
花山天皇(本郷奏多)・藤原義懐(高橋光臣)一派と右大臣・左大臣・関白一派の政争が激化。
義懐は権中納言に異例の出世。右大臣一派を排除しようとする。
そんな中、兼家(段田安則)が病に倒れ、右大臣一派は劣勢に。
詮子(吉田羊)は兼家を見限り、左大臣・源雅信(益岡徹)との結びつきを強くしようとする。
花山天皇、義懐はさらに道兼を取り込もうとするが……。
倫子(黒木華)の婚姻も進行中。
雅信は道長との婚姻を渋っているようだが、倫子は道長に恋愛モード。
父親の前では
「満更でもない顔などしておりませぬ……!」
だが、ひとりになると、
「道長様……」
道長と直秀は友情で結ばれつつあるようだ。
道長は直秀が盗賊であることに気づいているが、黙認してキャッチボールをする。←進撃の巨人?
しかし直秀が盗賊として捕まってしまい、次回どうなる?
脚本の大石静さん、安定のストーリーテリングですね。
すべての登場人物がイキイキと描かれている。
派手ないくさや大きな事件は起きていないのに面白い。
大きな事件がない分、人物の気持ちや事の経緯がゆっくりと、ていねいに描かれている。
道兼は今後どう描かれるのだろう?
「どこへ行っても私は嫌われる」
おそらく腕の傷は花山天皇に近づくための策略だろうが、それだけではない気がする。
道兼も苦しんでいて誰かを求めている。
だから為時の家に行った。兄・道隆(井浦新)の所ではなかった。
為時は身分が下だし、政治的な人間ではないから、いっしょにいて楽なのだろう。
為時は真面目すぎて、楽しく酒を飲む相手ではなかったが……。
そして、まひろの琵琶に癒された。
道兼は救いを求めている。
冒頭、道長(柄本佑)との身分の誓いを痛感させられて、
「もうあの人への想いを断ち切ったのだから」
だが、赤染衛門(凰稀かなめ)からはこんな言葉。
「心はおのれだけのものでありますもの」
そう、心の中は自由なのだ。
心の中なら身分など関係なく誰かを愛せる。
直秀(毎熊克哉)からは都の外の世界のことを聞かされて、
「いっしょに行くか?」
「……行っちゃおうかな」
直秀と別の道を歩む可能性もあった。
だが、ここでひと押しできないのが直秀。
「……行かないよな」
言われてまひろは複雑な表情。
父・為時(岸谷五朗)を支える道もあった。
というより、まひろは父親のことを理解し、父親を支える道で生きていこうと考えていた。
「父上はこんな争いに巻き込まれたくないのよ。学問で身を立てたいのよ」
「内裏のことはわかりませぬが、父上には政治は似合いませぬ」
仇敵・道兼(玉置玲央)と対峙。
「このようなことしかできませぬが、お耳汚しに」と言って、道兼のために琵琶を弾く。
このようなことをしたのは道兼に負けたくなかったから。
家に訪ねて来た道兼を見た時は逃げてしまった。
だから、まっすぐ道兼の顔を見て琵琶を弾いた。
そして道兼とこんな会話。
「母は七年前に身罷りました」
「ご病気か?」
「……はい」
「それは気の毒であった」
後に道兼の前に現われた為時から理由を聞かれて、
「あの男に自分の気持ちを振りまわされるのは嫌なのです」
まひろ、実に強い子だ。
こんなふうに、まひろの心は揺れ動いている。
まひろは何でもできる。
道長を心の中で想うことも
直秀と外の世界を見ることも
為時と家のために生きることも
道兼への怒りと憎しみを抱いて生きることも。
まひろはこれらの思いをどのように昇華していくのだろう?
………………………………………………………………………
政治の世界──
花山天皇(本郷奏多)・藤原義懐(高橋光臣)一派と右大臣・左大臣・関白一派の政争が激化。
義懐は権中納言に異例の出世。右大臣一派を排除しようとする。
そんな中、兼家(段田安則)が病に倒れ、右大臣一派は劣勢に。
詮子(吉田羊)は兼家を見限り、左大臣・源雅信(益岡徹)との結びつきを強くしようとする。
花山天皇、義懐はさらに道兼を取り込もうとするが……。
倫子(黒木華)の婚姻も進行中。
雅信は道長との婚姻を渋っているようだが、倫子は道長に恋愛モード。
父親の前では
「満更でもない顔などしておりませぬ……!」
だが、ひとりになると、
「道長様……」
道長と直秀は友情で結ばれつつあるようだ。
道長は直秀が盗賊であることに気づいているが、黙認してキャッチボールをする。←進撃の巨人?
しかし直秀が盗賊として捕まってしまい、次回どうなる?
脚本の大石静さん、安定のストーリーテリングですね。
すべての登場人物がイキイキと描かれている。
派手ないくさや大きな事件は起きていないのに面白い。
大きな事件がない分、人物の気持ちや事の経緯がゆっくりと、ていねいに描かれている。
道兼は今後どう描かれるのだろう?
「どこへ行っても私は嫌われる」
おそらく腕の傷は花山天皇に近づくための策略だろうが、それだけではない気がする。
道兼も苦しんでいて誰かを求めている。
だから為時の家に行った。兄・道隆(井浦新)の所ではなかった。
為時は身分が下だし、政治的な人間ではないから、いっしょにいて楽なのだろう。
為時は真面目すぎて、楽しく酒を飲む相手ではなかったが……。
そして、まひろの琵琶に癒された。
道兼は救いを求めている。