平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

14才の母 第5話

2007年11月28日 | ホームドラマ
 第5話 「バイバイ…初恋が死んだ日」

★自分と向き合うということ
 未希(志田未来)は自分と向き合い、子供を産むことにする。
 理由は会いたいから。
 自分の心が元気でいられる方法はこの子を産むことだから。
 『自分の心が元気でいられる』
 これはひとつの生き方の哲学だ。
 困難は少女を哲学者にする。
 われわれはお金や人の目を気にして、『自分の心が元気でいられる』ことをどんなにやっていないことか?
 しかし、そうした生き方を貫くには失う物もたくさんある。
 学校、友だち、DJになる夢。
 未希は休日に学校に来て放送する。
 「学校が大好きでした。DJになることが夢でした。でも赤ちゃんを産むことはそれと同じくらいに大事なことです」
 智志(三浦春馬)も失った。
 未希は智志に言う。
 「勉強してなりたいものになって。桐ちゃんが元気でいてくれればそれだけでがんばれる」
 子供への大きな愛は智志に対してもこの様なことを言わせてしまう。

 強い。

 たださすがの未紀も母親を失うことは嫌だった様だ。
 彼女は心の中で叫ぶ。
 「お母さんだけは見守っていてほしい」
 これが逆にせつない。

★母親
 母・加奈子(田中美佐子)も強い。
 「会いたい」というだけで子供を産もうとする娘の甘さを非難。
 非難されて泣く娘に
 「こんなことで泣くなんて。これからの現実はもっとつらいんだよ」
 真剣な叫び。
 この言葉は未希の心に響き、以後、未希は泣かない決心をする。
 そして加奈子はこう言いながら、一方でこう思う。
 「あなたがどこにいても見守っている。どんなに険しい道でも見守っている」

 強い。

 父・忠彦(生瀬勝久)が「今、大きな声を出さなくていつ出すんだ!?やめさせろ!」と叫ぶのとは対照的だ。
 加奈子は娘のために闘う。
 「智志は認知しない」という母・静香(室井滋)には、「娘はそんなことを望んでいません」ときっぱり言う。

 子供が出来るまでの未希も加奈子も平凡な人間だった。
 しかし困難はこんなにも人を強くする。
 結びつきを強くする。

 これが描かれるとドラマはどんどん感動的になる。

※追記
 未希は自分に何も言わない教師・香子(山口紗弥加)に「先生はどう思っているのか」と尋ねる。
 恵(北乃きい)らまわりの人間は非難を含めて自分に意見した。
 しかし香子は何も言わなかった。
 それは過去の出来事で香子が他人に対する言葉を失ったためだが、こういうキャラクター造型、立ち位置は面白い。



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