日本のドラマの神髄は「お茶の間」にある!
食卓を囲んで、ああでもない、こうでもないと話しをする。
それは「サザエさん」から続く伝統なのだ。
「コタツがない家」(水曜22時・日テレ系)の第5話の「お茶の間」シーンは秀逸だった。
登場人物たちはそれぞれに思いを抱えて食卓を囲んでいる。
・万里江(小池栄子)~部下・師島の社内恋愛が上手くいくか。
・悠作(吉岡秀隆)~口うるさい義父・達男に早く出て行ってほしいと考えている。
・順基(作間龍斗)~同じ学校のれいらにフラれて面白くない。
・達男(小林薫) ~師島の恋に脈があるかチェックしている。
・師島(河野真也)~好きな志織が隣りにいて緊張している。
・志織(ホラン千秋)~同居した彼氏が出て行って落ち込んでいる。
・れいら(平澤宏々路)~描いた漫画が編集者に突き返されて落ち込んでいる。
・凛奈(石川萌歌)~上の事情を全く知らない万里江の部下……。
こうした思いを抱えた登場人物たちが食卓を囲んで会話するのだ。
万里江と師島は志織の彼氏が出て行ったことを知って期待する。
れいらは同棲してどれくらいなんですか? と興味津々。
凛奈はれいらにツッコミを入れた順基に「そんなことじゃ女の子にモテないわよ」と言う。
達男は、万里江と悠作の結婚式の面白話を語り、それがウケて大喜び。
話しはあっちこっちに飛び、さりげなくツッコミが入ったりしてスウイングする。
これが楽しい!
何だか、ひとつの舞台劇を見ている感じだ。
ちなみに順基役をやっている作間龍斗さんは「どうする家康」で豊臣秀頼役をやっている。
……………………………………………………………………
同じ食卓シーンでも「いちばんすきな花」(木曜22時・フジテレビ系)では様子が違ってくる。
ゆくえ(多部未華子)
椿(松下洸平)
夜々(今田美桜)
紅葉(神尾楓珠)
この4人は、ゆくえと紅葉が幼なじみであること以外、まったくの他人だ。
そして彼らは食卓を囲み、自分の「過去のトラウマ話」や「現在の苦しみ・悩み」を語り始める。
「実は僕はいい人を演じているんです」
「都合のいい人間の自分が嫌いなんです」
「わたしは母親の玩具でした」
「男女に友情は存在しないのでしょうか?」
「紅葉くんなら、このカップを選んでくれると思っていました」
僕はこの時間を「トラウマ・タイム」と呼んでいるが、なかなかキモい。
だって、上に書いたような会話を始めるんですよ!
自分をさらけ出すと、まわりの人間が「自分もそうだ」と共感するんですよ!
でも、ハマるとジワジワ来る。
いつの間にか、この時間を心待ちにしている自分がいる。
このシーン、会話をまわす松下洸平さんとサブでフォローする多部未華子さんが上手いんですよね。
これに引っ張られて、若手の今田美桜さんと神尾楓珠さんがいい味を出している。
「コタツがない家」
「いちばんすきな花」
これぞ令和のお茶の間ドラマである。
食卓を囲んで、ああでもない、こうでもないと話しをする。
それは「サザエさん」から続く伝統なのだ。
「コタツがない家」(水曜22時・日テレ系)の第5話の「お茶の間」シーンは秀逸だった。
登場人物たちはそれぞれに思いを抱えて食卓を囲んでいる。
・万里江(小池栄子)~部下・師島の社内恋愛が上手くいくか。
・悠作(吉岡秀隆)~口うるさい義父・達男に早く出て行ってほしいと考えている。
・順基(作間龍斗)~同じ学校のれいらにフラれて面白くない。
・達男(小林薫) ~師島の恋に脈があるかチェックしている。
・師島(河野真也)~好きな志織が隣りにいて緊張している。
・志織(ホラン千秋)~同居した彼氏が出て行って落ち込んでいる。
・れいら(平澤宏々路)~描いた漫画が編集者に突き返されて落ち込んでいる。
・凛奈(石川萌歌)~上の事情を全く知らない万里江の部下……。
こうした思いを抱えた登場人物たちが食卓を囲んで会話するのだ。
万里江と師島は志織の彼氏が出て行ったことを知って期待する。
れいらは同棲してどれくらいなんですか? と興味津々。
凛奈はれいらにツッコミを入れた順基に「そんなことじゃ女の子にモテないわよ」と言う。
達男は、万里江と悠作の結婚式の面白話を語り、それがウケて大喜び。
話しはあっちこっちに飛び、さりげなくツッコミが入ったりしてスウイングする。
これが楽しい!
何だか、ひとつの舞台劇を見ている感じだ。
ちなみに順基役をやっている作間龍斗さんは「どうする家康」で豊臣秀頼役をやっている。
……………………………………………………………………
同じ食卓シーンでも「いちばんすきな花」(木曜22時・フジテレビ系)では様子が違ってくる。
ゆくえ(多部未華子)
椿(松下洸平)
夜々(今田美桜)
紅葉(神尾楓珠)
この4人は、ゆくえと紅葉が幼なじみであること以外、まったくの他人だ。
そして彼らは食卓を囲み、自分の「過去のトラウマ話」や「現在の苦しみ・悩み」を語り始める。
「実は僕はいい人を演じているんです」
「都合のいい人間の自分が嫌いなんです」
「わたしは母親の玩具でした」
「男女に友情は存在しないのでしょうか?」
「紅葉くんなら、このカップを選んでくれると思っていました」
僕はこの時間を「トラウマ・タイム」と呼んでいるが、なかなかキモい。
だって、上に書いたような会話を始めるんですよ!
自分をさらけ出すと、まわりの人間が「自分もそうだ」と共感するんですよ!
でも、ハマるとジワジワ来る。
いつの間にか、この時間を心待ちにしている自分がいる。
このシーン、会話をまわす松下洸平さんとサブでフォローする多部未華子さんが上手いんですよね。
これに引っ張られて、若手の今田美桜さんと神尾楓珠さんがいい味を出している。
「コタツがない家」
「いちばんすきな花」
これぞ令和のお茶の間ドラマである。
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