平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

泣かないと決めた日 いじめドラマのパターン

2010年03月12日 | その他ドラマ
 いわゆる、いじめもの。
 それにしても<いじめもの>を見てしまうのは、どういうわけでしょうね?
 それは我々の中に、もしかしたら自分も美樹(榮倉奈々)のようになるかもしれないという不安があるから?
 他人の中にいる日常生活って、そんな不安・恐怖があると思うんですよ。
 だから自分を隠して、他人に合わせようとする。
 イヤなことをイヤと言えない。
 これは『村八分』という文化を持つ日本人の特性かもしれません。
 外国映画やドラマでは、こういう<いじめもの>ってありませんからね。
 外国人は他人がどう思うかなど関係なくしっかり自己主張するし、他人と違うことを怖れない。空気を読むってこともない。
 韓国、中国など、東アジア文化圏では多少<いじめ感覚>はある。
 たとえば「花より男子」は向こうでも人気でリメイク版が作られているし、「冬のソナタ」でもユジンはチェリンに意地悪された。

 さて、この<いじめもの>だが、いくつかのパターンがある。
①理不尽な困難。
 主人公に様々な困難が降りかかるのはあらゆるドラマの定石だが、<理不尽な>というのがポイント。
 例えば今回の第7話で言えば、約束の場所に現れないとか、データを改ざんされるとか。
 困難の原因が金銭、出世などではなく、<人間の悪意>にあることもポイント。
②誤解
 降りかかる困難の中でも<誤解>の要素が多い。
 美樹はひたむきなのに性悪だとか自己主張が強いと誤解されてしまう。
③味方の登場と退場
 毎回、美樹を理解し助けてくれそうな味方が登場するが、策謀に遭い、何らかの形で退場してしまう。

 これらのドラマパターンがあって、われわれはハラハラドキドキするわけだ。

 最後に。
 出来れば、このドラマを見て、美樹の痛みを感じてほしいですね。
 いじめられるとこんなに痛いし、人の心を蝕むことを感じてほしい。
 「こういういじめ方があるんだ」と現実に応用しないでほしい。
 もっとも一方で、人をいじめ、おとしめることは<甘美>であることは、人間の心象として理解出来るのですが……。
 そんな甘美な思いは、このドラマの中で解消してほしい。



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2 コメント

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Unknown (みのむし)
2010-03-13 10:32:17
このドラマは単に美樹だけがいじめられてるんじゃなくて
いじめの連鎖っていうのも描かれてて
そこも面白いな。って思います。
今回も自分の悪事を暴かれることを恐れた
梅沢が佐野に脅迫まがいのことをしたり。
もともと梅沢は佐野のことを「女のくせに」
という理由で嫌い。
そのためにあの手この手で佐野に嫌味を
行ったり昇格をさせなかったりして
それが佐野の不満を募らせて
部下たちにやたらメッタら厳しいことを
言わせ、
そんな部下たちは佐野に反論できないことを
新人である美樹にぶつけている。
っていう。
それぞれがそれぞれの立場でいろいろと
いじめ?にあってるところが
見てるこっちからすると
「あれは私の立場に似てる!」と
共感できる部分でありますね。
返信する
なるほど! (コウジ)
2010-03-13 11:02:49
みのむしさん

ご意見、ありがとうございます。
納得です!
いじめの連鎖、立場によって違ういじめ。
だからリアルに感じるんですね。

考えてみると、人間とは弱いものですね。
自分の立場を守るために、心の空虚を埋めるために、人をおとしめることをしなくてはならない。
なので単純にいじめる側も否定はできませんよね。

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