平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

青天を衝け 第37回「栄一、あがく」~商いで日本が変わる所を見たかった……! 

2021年11月29日 | 大河ドラマ・時代劇
 岩崎弥太郎(中村芝翫)の死。
 最期の言葉は「日本に繁栄を!」

 五代友厚(ディーン・フジオカ)の死。
 最期の言葉は「商いで日本が変わる所を見たかった……!」

 ふたりとも目指す所は同じだったんですね。
 つまり「商業による日本の繁栄」

 それは栄一(吉沢亮)も同じ。
 栄一と弥太郎は争ったが、目的は同じで方法が違うだけだった。
 弥太郎は「有能な経済人が経済を引っ張り、国を豊かにしていく」
 栄一は「皆で助け合い、弱い所は補い合って、民や国を豊かにしていく」
 いずれにしても弥太郎や栄一のような、道を切り拓いていく「機関車」は必要だな。

 五代の死で栄一は自分が大極を見ず、近視眼的であったことに気づいた様子。
 五代は10年後、20年後、50年後の日本の姿を思い描いていた。
 一方、栄一は目の前のことに一生懸命。
「攘夷」「一橋家」「徳川」「明治政府」「民間」
 この経歴を見ても栄一が「目の前のことしか見ていなかったこと」は明らかだろう。

 まあ、10年後、20年後が見える人など、なかなかいないだろうが、
 目の前の利益を捨てて、未来に生きる人たちのために種を植えておく、草を枯らさないでおくことは大切だろう。
 現代で言えば、原発とかどうするのかね?
 未来の人にとって迷惑でしかない。
  ……………………

 千代(橋本愛)を失った栄一は自分を見失っていた。
 千代は栄一の心の支えだったんですね。
 あまり自己主張をしなかったが、言うべき時はしっかり言った。
 迷う栄一に「間違っていない」と自信をつけ、背中を押してくれた。
 しかし、千代がいなくなって栄一は迷走。

 そんな時に後妻として現れたのが伊藤兼子(大島優子)だった。
 栄一の心に自分がいないことに気づくと、「女の矜恃」を語り、離縁を申し出る。
 そんな兼子に栄一は離縁を認めず、
「これからも俺を叱ってくれ」
「いつでも捨ててやる。ヘッポコ野郎と言ってくれ」
 自分を叱ってくれる存在。
 兼子は千代になったのだ。
 ………………………………

 政治史については言葉不足かな?
 北海道払い下げ問題などを深く掘り下げないと、
 大隈重信(大倉孝二)の失脚や民権運動の高まりは理解できない。
 今作はここをあっさり描いている。

 後のエピソードに関係ないのなら、この描写でいいのだろうが、
 何か影響しそうなんだよね。


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