推理小説作家の芦辺拓さんがこんなツィートをしていた。
「青天を衝け」とか幕末物が最近キツくて見られない。
がんじがらめの体制下にあって浮かび上がる見込みのない下士・郷士、三男坊・四男坊以下の飼い殺し組が、
ある日「天皇」「神国」という概念に触れて、いきなり偉大なるものと心で結びついてしまう。
昔なら草莽の志士だけど、要は今でいうネ○○○。
なるほど~。なかなかの卓見。
僕も見ていてキツいものがあった。
まあ、栄一(吉沢亮)とネトウヨさんたちが違うのは、行動するか否かなのだが……。
栄一たちは行動したが、ネオウヨさんたちはネットの中でウダウダ言ってるだけ。
作品中、川路聖謨(平田満)が言っていた。
「攘夷は流行病」
薩摩は英国との戦争に敗れ、攘夷が無謀であることを知った。
時流は攘夷から開国(やがて富国強兵)に移り、
長州と攘夷派の公家たちは都から追われた。
攘夷が無謀であることに気づいていた慶喜(草彅剛)は京に行き、帝の補佐役になった。
こんな状況の変化の中、長七郎(満島真之介)は栄一たちに必死の説得。
「兄ぃたちのやろうとしていることは暴挙だ」
「百姓一揆にもならねえ」
「お前たちの尊い命を犬死で終わらせたくねえんだ」
これで栄一たちは横浜外国人居留地焼き討ちを断念。
「俺は間違ってたんだ」
落ち込む栄一に千代(橋本愛)は孔子の教え「過ちて改めざる. これを過ちという」を引用した後、こう語る。
「曲がったり、道を引き返したり、それでいいではありませんか」
千代は本当にいい伴侶だ。
今回の見所はここ!
栄一は平岡円四郎(堤真一)にも出会った。
「志があるなら俺に仕えてみねえか」
「でっけえことをしてみてえのなら、俺のとこに来な」
堤真一さんの円四郎、いい味出してるな。
粋で洒脱で、いかにも江戸っ子っていう感じ。
慶喜の家臣だから、現在の徳川幕府が限界に来ていることも何となく理解している。
身分を問わず、他人の話に耳を傾ける度量も持っている。
この何ものにも囚われない軽さ! さわやかさ!
従来の大河ドラマなら、この役まわりは勝海舟がやっていたが、
今作では円四郎が引き受けるのかな?
そして、円四郎の軽さ、さわやかは「攘夷」に凝り固まっていた栄一の心を解したに違いない。
さて、攘夷という流行病から抜け出た栄一はどのように変わっていくのだろう?
「青天を衝け」とか幕末物が最近キツくて見られない。
がんじがらめの体制下にあって浮かび上がる見込みのない下士・郷士、三男坊・四男坊以下の飼い殺し組が、
ある日「天皇」「神国」という概念に触れて、いきなり偉大なるものと心で結びついてしまう。
昔なら草莽の志士だけど、要は今でいうネ○○○。
なるほど~。なかなかの卓見。
僕も見ていてキツいものがあった。
まあ、栄一(吉沢亮)とネトウヨさんたちが違うのは、行動するか否かなのだが……。
栄一たちは行動したが、ネオウヨさんたちはネットの中でウダウダ言ってるだけ。
作品中、川路聖謨(平田満)が言っていた。
「攘夷は流行病」
薩摩は英国との戦争に敗れ、攘夷が無謀であることを知った。
時流は攘夷から開国(やがて富国強兵)に移り、
長州と攘夷派の公家たちは都から追われた。
攘夷が無謀であることに気づいていた慶喜(草彅剛)は京に行き、帝の補佐役になった。
こんな状況の変化の中、長七郎(満島真之介)は栄一たちに必死の説得。
「兄ぃたちのやろうとしていることは暴挙だ」
「百姓一揆にもならねえ」
「お前たちの尊い命を犬死で終わらせたくねえんだ」
これで栄一たちは横浜外国人居留地焼き討ちを断念。
「俺は間違ってたんだ」
落ち込む栄一に千代(橋本愛)は孔子の教え「過ちて改めざる. これを過ちという」を引用した後、こう語る。
「曲がったり、道を引き返したり、それでいいではありませんか」
千代は本当にいい伴侶だ。
今回の見所はここ!
栄一は平岡円四郎(堤真一)にも出会った。
「志があるなら俺に仕えてみねえか」
「でっけえことをしてみてえのなら、俺のとこに来な」
堤真一さんの円四郎、いい味出してるな。
粋で洒脱で、いかにも江戸っ子っていう感じ。
慶喜の家臣だから、現在の徳川幕府が限界に来ていることも何となく理解している。
身分を問わず、他人の話に耳を傾ける度量も持っている。
この何ものにも囚われない軽さ! さわやかさ!
従来の大河ドラマなら、この役まわりは勝海舟がやっていたが、
今作では円四郎が引き受けるのかな?
そして、円四郎の軽さ、さわやかは「攘夷」に凝り固まっていた栄一の心を解したに違いない。
さて、攘夷という流行病から抜け出た栄一はどのように変わっていくのだろう?
幕藩体制では将来が決まってた反動が大きいんですよね。
現に土佐藩の郷士達が、あれだけ勤皇思想に伝染したのは自分たちだって天子様の廷臣になれるとチャンスが来たと考えると仕方ないんですね。
しかし、ほとんどは後に平岡を粛清する見識のない愚者たちです。
因みに渋沢栄一ですが、彼は別に商売を地道にしていれば、幕府が滅ぼうが生きようが別に人生変化はないんですよね。
あの頃には武士よりも商人が力があります。
そして、幕府崩壊後は商人たちは政府と結託して大いに金儲けして、自分たちを見下していた武士たちを虐げる事が出来ますからね。
しかし、渋沢はもっと高い次元で大業を成し得たから流石だと思います。
後、この時代の武士は一部の能力ある連中を除けば、使い物にならないゴミ何ですがね。
いかに徳川時代が終わってるか納得がいきます。
コメントありがとうございます。
明治維新というのはフランス革命と同じ「ブルジョワ革命」なんですよね。
ここで言うブルジョワとは、おっしゃるとおり商人。
そして栄一たちのような富農。
彼らがより豊かになるためには、武士や幕藩体制が邪魔だった。
これに同じく幕府を倒して勢力拡大をしたい薩摩・長州が乗っかった。
ただ倒幕しても国をまとめる権威が必要だから、天皇という権威を持ち出した。
これが僕の明治維新観ですが、いずれにしてもおっしゃるとおり、武士という存在は無用になっていたんでしょうね。
「武士」という既得権の打破。
これが明治維新なんですよね。
幕末の維新の志士と、ネ●ウ●的な皆さんのトポロジー的な相似です。
戦前昭和時代に、歴史学の泰斗だった京大のエラい教授が、こうおっしゃっていたと記憶しています。
「幕末史には、おそらくウソが多分に含まれている。尊皇攘夷の志士たちが、尊皇の部分だけをそのままに、攘夷だけを開国に変更したことに、合理的な説明ができない」と。
教えていただきありがとうございます。
幕末史で一番わかりづらいのは、
>尊皇攘夷の志士たちが、尊皇の部分だけをそのままに、攘夷だけを開国に変更したことに、合理的な説明ができない
という所なんですよね。
・異国人は鬼だ、排斥すべき敵だ→開国
この変わり身の速さはわれら大和民族の特徴のようで、1945年にも──
・鬼畜米英→アメリカ万歳
近い将来、
・覇権国家中国に対抗しなければならない→中国万歳!
になるかもしれませんね。