「馬鹿者、ここは大蔵省ではない!」
「そ、そうなんですかーーーっ!?」
お笑いトリオ誕生か!?
渋沢栄一(吉沢亮)、伊藤俊輔(山崎育三郎)、大隈重信(大倉孝二)の3人組だ。
新政府に静岡藩での経営手腕を評価された篤太夫(栄一)。
新政府で働くことを要請されて、
「俺は幕府の直参だ! 誰か新政府の禄などもらえるか!」
と断るために意気揚々と東京へ行くが、伊藤俊輔(博文)に会って、
「君も焼討ちをやったのか!?」と言われて、異国人焼討ち経験者として意気投合!笑
実は篤太夫は焼討ち未遂でやってないんだけどね……。
大隈重信は篤太夫より饒舌で、弁が立つ男だった。
「新政府がやろうとしていることは、誰もやったことのない新奇の種まきなのであーる!」
「だから日本中の八百万の神を集めて、国造りをしなくてはならないのであーる!」
「君もその八百万の神の一柱なのであーる!」
大隈重信が「あーる」「あーる」を連発していたのは史実らしいが、
篤太夫、論破されてしまった。
まあ、もともと篤太夫は『古い世をぶち壊して、新しい世を作りたい』と考えていた男。
大隈に「君は新しい世を作りたいと思わないのか?」と問われれば、何も言い返せない。
しかし、篤太夫には幕臣のこだわりがある。
その背中を押したのが、慶喜(草彅剛)だった。
「行きたいのであろう? 日本のために腕を振るいたいのであろう?
ならば、私のことは忘れよ。
これが最後の命(めい)だ。
渋沢、これからは日本のために尽せ」
くうぅっ、泣ける!
ここで涙を流さない者がいるだろうか?
最後は渋沢篤太夫の名前が「栄一」であることを思い出して、こう言う。
「渋沢栄一、大儀であった! 息災を祈る!」
おおおっ、ここで号泣しない者がいるだろうか?
今まで作家が「篤太夫」の名にこだわって来たのは、慶喜にこのせりふを言わせるためだったのだろうか?
栄一の旅立ちの物語は続く。
杉浦愛蔵(志尊淳)からは、
「徳川がなくてはこの国を守れなかったことを見せてやれ! 幕臣の意地を見せてやれ!
どこにいても僕は渋沢の友だ!」
そして栄一が育てた商工会所は、すでに栄一がいなくても独り立ち出来るようになっていた。
川村恵十郎(波岡一喜)も算盤をはじきながら、栄一を送り出す。
そして、幕臣の意地を見せるために登庁した栄一は「新政府はなっとらん!」と演説を打つ。
しかし、そこは岩倉具視(山内圭哉)や大久保利通(石丸幹二)ら新政府の重鎮が集まっている場で……冒頭のやりとり。
「馬鹿者、ここは大蔵省ではない!」
「そ、そうなんですかーーーっ!?」
お笑いパートあり、泣かせパートあり、何とうねりのあるドラマだろう。
これぞれの言葉にも重みがある。
正味40分の尺の中で、歴史上の人物をこれだけ配置して、描き切った作家の手腕はお見事!
この他にも慶喜の妻・美賀君(川栄李奈)の決意のドラマも入ってるんだよな。
何という密度!
ここ2、3ヶ月の『青天を衝け』はいずれもよく出来ているが、今回は神回と言っていいだろう。
「そ、そうなんですかーーーっ!?」
お笑いトリオ誕生か!?
渋沢栄一(吉沢亮)、伊藤俊輔(山崎育三郎)、大隈重信(大倉孝二)の3人組だ。
新政府に静岡藩での経営手腕を評価された篤太夫(栄一)。
新政府で働くことを要請されて、
「俺は幕府の直参だ! 誰か新政府の禄などもらえるか!」
と断るために意気揚々と東京へ行くが、伊藤俊輔(博文)に会って、
「君も焼討ちをやったのか!?」と言われて、異国人焼討ち経験者として意気投合!笑
実は篤太夫は焼討ち未遂でやってないんだけどね……。
大隈重信は篤太夫より饒舌で、弁が立つ男だった。
「新政府がやろうとしていることは、誰もやったことのない新奇の種まきなのであーる!」
「だから日本中の八百万の神を集めて、国造りをしなくてはならないのであーる!」
「君もその八百万の神の一柱なのであーる!」
大隈重信が「あーる」「あーる」を連発していたのは史実らしいが、
篤太夫、論破されてしまった。
まあ、もともと篤太夫は『古い世をぶち壊して、新しい世を作りたい』と考えていた男。
大隈に「君は新しい世を作りたいと思わないのか?」と問われれば、何も言い返せない。
しかし、篤太夫には幕臣のこだわりがある。
その背中を押したのが、慶喜(草彅剛)だった。
「行きたいのであろう? 日本のために腕を振るいたいのであろう?
ならば、私のことは忘れよ。
これが最後の命(めい)だ。
渋沢、これからは日本のために尽せ」
くうぅっ、泣ける!
ここで涙を流さない者がいるだろうか?
最後は渋沢篤太夫の名前が「栄一」であることを思い出して、こう言う。
「渋沢栄一、大儀であった! 息災を祈る!」
おおおっ、ここで号泣しない者がいるだろうか?
今まで作家が「篤太夫」の名にこだわって来たのは、慶喜にこのせりふを言わせるためだったのだろうか?
栄一の旅立ちの物語は続く。
杉浦愛蔵(志尊淳)からは、
「徳川がなくてはこの国を守れなかったことを見せてやれ! 幕臣の意地を見せてやれ!
どこにいても僕は渋沢の友だ!」
そして栄一が育てた商工会所は、すでに栄一がいなくても独り立ち出来るようになっていた。
川村恵十郎(波岡一喜)も算盤をはじきながら、栄一を送り出す。
そして、幕臣の意地を見せるために登庁した栄一は「新政府はなっとらん!」と演説を打つ。
しかし、そこは岩倉具視(山内圭哉)や大久保利通(石丸幹二)ら新政府の重鎮が集まっている場で……冒頭のやりとり。
「馬鹿者、ここは大蔵省ではない!」
「そ、そうなんですかーーーっ!?」
お笑いパートあり、泣かせパートあり、何とうねりのあるドラマだろう。
これぞれの言葉にも重みがある。
正味40分の尺の中で、歴史上の人物をこれだけ配置して、描き切った作家の手腕はお見事!
この他にも慶喜の妻・美賀君(川栄李奈)の決意のドラマも入ってるんだよな。
何という密度!
ここ2、3ヶ月の『青天を衝け』はいずれもよく出来ているが、今回は神回と言っていいだろう。
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