伴天連追放令。
この中で、信仰と現実の折り合いをいかにつけていくか。
右近(生田斗真)は信仰を取った。
官兵衛(岡田准一)は現実を取った。
信仰を貫けなかった官兵衛は言う。
「私は弱い人間です」
これに対して右近。
「人にはそれぞれデウスに与えられた使命があります。それを全うして下さい」
この右近の言葉で官兵衛は救われたことだろう。
言葉は人を救う。
それは利休(伊武雅刀)が語った言葉は右近を救った。
利休は、継ぎ接ぎだらけの茶碗を見てこう語る。
「以前にも増して趣が出た」
継ぎ接ぎだらけの茶碗とは右近のことだ。
現実の中で翻弄され、ボロボロになりながらも信念を貫き、何とか<高山右近>という形を保っている右近。
その姿は全く壊れていない茶碗よりも趣がある。
継ぎ接ぎだらけの美しさ。
そんな継ぎ接ぎだらけの人間の対極にいるのが、若き者たちだ。
長政(松坂桃李)を始めとする黒田家の若き者たち。
彼らはまだ壊れていない。
自分を疑うことを知らない。
それはそれで若さの特権で美しいのだけれど、危うい。
経験が足りない分、間違った方向に生きやすい。
長政は待てない。
時をかけて言葉で説得しようとするのではなく、すぐに武力で解決しようとする。
長政には父親コンプレックスがあるのだろう。
偉大な父親を追い抜けないジレンマ。
自分のやることなすことがことごとく父親に否定されるつらさ。
この父親コンプレックスは、秀吉讃美や家康讃美に向かう。
官兵衛より立場が上の秀吉や家康に心酔すれば、父親を追い抜けるという思い。
この心情は醜いですね。
器として美しくない。
というわけで、今回は、継ぎ接ぎだらけの器の美しさ。
官兵衛もまた継ぎ接ぎだらけ。
信仰を貫けなかったし、結果として宇都宮鎮房(村田雄浩)をたばかってしまった。
人は罪を犯してボロボロになりながら生きている。
そんな官兵衛の器を形作っているのは、何とか<平和な世をつくりたい>という思いだ。
このことが右近の言う、官兵衛がデウスに与えられた使命なのだろう。
継ぎ接ぎだらけの器を美しいと思える感性がほしい。
この中で、信仰と現実の折り合いをいかにつけていくか。
右近(生田斗真)は信仰を取った。
官兵衛(岡田准一)は現実を取った。
信仰を貫けなかった官兵衛は言う。
「私は弱い人間です」
これに対して右近。
「人にはそれぞれデウスに与えられた使命があります。それを全うして下さい」
この右近の言葉で官兵衛は救われたことだろう。
言葉は人を救う。
それは利休(伊武雅刀)が語った言葉は右近を救った。
利休は、継ぎ接ぎだらけの茶碗を見てこう語る。
「以前にも増して趣が出た」
継ぎ接ぎだらけの茶碗とは右近のことだ。
現実の中で翻弄され、ボロボロになりながらも信念を貫き、何とか<高山右近>という形を保っている右近。
その姿は全く壊れていない茶碗よりも趣がある。
継ぎ接ぎだらけの美しさ。
そんな継ぎ接ぎだらけの人間の対極にいるのが、若き者たちだ。
長政(松坂桃李)を始めとする黒田家の若き者たち。
彼らはまだ壊れていない。
自分を疑うことを知らない。
それはそれで若さの特権で美しいのだけれど、危うい。
経験が足りない分、間違った方向に生きやすい。
長政は待てない。
時をかけて言葉で説得しようとするのではなく、すぐに武力で解決しようとする。
長政には父親コンプレックスがあるのだろう。
偉大な父親を追い抜けないジレンマ。
自分のやることなすことがことごとく父親に否定されるつらさ。
この父親コンプレックスは、秀吉讃美や家康讃美に向かう。
官兵衛より立場が上の秀吉や家康に心酔すれば、父親を追い抜けるという思い。
この心情は醜いですね。
器として美しくない。
というわけで、今回は、継ぎ接ぎだらけの器の美しさ。
官兵衛もまた継ぎ接ぎだらけ。
信仰を貫けなかったし、結果として宇都宮鎮房(村田雄浩)をたばかってしまった。
人は罪を犯してボロボロになりながら生きている。
そんな官兵衛の器を形作っているのは、何とか<平和な世をつくりたい>という思いだ。
このことが右近の言う、官兵衛がデウスに与えられた使命なのだろう。
継ぎ接ぎだらけの器を美しいと思える感性がほしい。