平成エンタメ研究所

最近は政治ブログのようになって来ました。世を憂う日々。悪くなっていく社会にひと言。

SWITCHインタビュー~中園ミホ、美輪明宏、『花子とアン』を語る

2014年09月14日 | その他ドラマ
 『花子とアン』もいよいよクライマックス。
 昨夜は『SWITCHインタビュー 達人たち』で、美輪明宏さんと脚本の中園ミホさんの対談が行われていた。

 ハリセンボンの近藤春菜さんが演じた白鳥かをる子様。
 かをる子様は美輪さん、中園さんのお気に入りのキャラだったらしい。
 中園さんは、かをる子様さんが山梨・勝沼出身であったという設定について、次のようなことを語っていた。

「卒業式のシーンを書いていると、どうしても白鳥かをる子を登場させたくなった。
 卒業式で花子とかをる子が会話を交わしたら、どのような会話をするだろう? と考えてみた。
 そこで思いついたのが、かをる子が花子と同郷だという設定だった」

 なるほど、キャラクターの設定というのはこんなふうに作られていくのですね。

 吉田鋼太郎さんが演じた嘉納伝助は視聴者やスタッフの反応が良くて登場回数が増えたキャラらしい。
 中園さん自身も伝助のような〈叩き上げの男〉がお好きだったらしいが、みんながもっと伝助を見たい、と思ったから登場が増えた。
 これは朝の連ドラならではのことですね。
 視聴者やスタッフの反応がそのまま作品に反映される。
 作品が視聴者と同じように呼吸している。

 一方、駆け落ちのシーンで流れた楽曲『愛の讃歌』を使うことは、中園さんの当初のプランだったらしい。
 理由は、こんなに激しく愛を歌った歌が他になかったから。
♪愛のためなら友も祖国も捨てる♪
 歌詞の内容はまさに蓮子にぴったり。

 当初のプランと視聴者やスタッフの反応で変わっていくプラン変更。
 こうして作品は作られていく。

 中園さんが書いていて一番つらかったのは戦争に突入していく所だったらしい。
 戦争に向かってすこしずつ変わっていく時代の空気。
 皆が好戦的になって表情が変わっていく。
 夢のある楽しい話や動物の話を自由に語れない空気。
 この空気は現在に似ているという。
 僕も同じことを感じる。
 この中園さんの言葉に対して、美輪さんは次のような内容のことをおっしゃっていた。

「だからこそ、『花子とアン』の持つ意味は大きい。戦争を妨げるのは文化・芸術」

 さて、次回からの『花子とアン』は戦後の再生の物語になるらしい。
 そして、再生の際に花子を勇気づけ、支えたのは『赤毛のアン』になるとのこと。

 文化・芸術にはこういう力があるんですね。

コメント
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