2008年の鉄道は2007年に動きが少なかったせいもあるが、動きが盛りだくさんといった印象を受ける。先日春のダイヤ改正が発表されたが、久々にJR全社に渡って同時期に行う大規模な改正になっている。JR各社に渡って改正が行われるとつきもののようにブルートレインの廃止が行われているが、来春も例外ではなく、いよいよ大ナタが振るわれるというところまで来た感がある。東海道山陽筋ではあかつき・なはと銀河が廃止になり、新聞報道などによるとはやぶさ・富士も09年には廃止となることが検討されているようだ。これにより関西から九州へ向かうブルトレは全廃となり、東海道・山陽筋を走るブルトレははやぶさ・富士のみとなる。その他、長らく2往復体制をとってきた日本海が1往復廃止となり、JR東日本が受け持つ2・3号が淘汰されるようだ。また、北海道新幹線建設に伴って夜間の作業時間確保などの観点から北斗星も1往復廃止されている。衰退が激しかった東海道山陽筋だけでなく比較的堅調な需要があった北海道夜行や日本海縦貫夜行にも廃止の波が押し寄せてきたことはいよいよブルトレが最後となる日が刻々と近づいてきているということの証だろうか?ファンとしては寂しい限りだ。
また、新幹線でもN700系の増備が着々と進んでおり、これにより東海道山陽新幹線では大規模なダイヤ改正が行われる予定だ。500系の一部は改正後も残るようだが、実質的には東海道からは来春で姿を消すといっても過言ではなさそうだ。500系の山陽こだまへの転用がJRから正式に発表されており、日本初の300km/h新幹線となった500系のぞみの終焉が訪れようとしている。今後は東海道新幹線で300系の置き換えが本格化するものと思われ、平成世代の新幹線車両の淘汰が始まることになる。一方で山陽新幹線でも500系の転用などによる0系の勇退が決定しており、今秋には山陽新幹線からも0系が完全に撤退することになっている。0系は新幹線開業以来、日本の鉄道を支えてきたと言っても過言ではない車両だ。是非とも動態保存等を行ってほしいものだ。このほか山陽新幹線では100系の動向にも注目されるところで、JR西日本の300系の処遇とともに気になるところだ。
JR在来線ではJR西日本の動きが活発化してきている。今春にはおおさか東線が部分開業し、それに伴い大和路線や学研都市線でダイヤ改正が行われ、朝夕ラッシュ時には奈良方面からおおさか東線を経由して北新地、尼崎方面へ直通する直通快速が設定されている。新聞などで尼崎から先、神戸や宝塚方面に直通する電車の設定も検討していると報じられていたが、このような電車は開業当初はとりあえず見送られたようだ。おそらく利用者の動向及び09年春に開業する阪神なんば線の動向などを見てからの設定となるのだろう。アーバンネットワークではおおさか東線の他に、阪和線と大和路線を結ぶ天王寺短絡線の複線化が完成する。これに伴い阪和線から大阪環状線方面へ直通する快速の増発が行われる。朝ラッシュ時には1時間あたり6本の直通快速が設定され、データイムにも関空・紀州路快速の増発が行われる。これに伴い223系2500番台の増備、既存223系の編成組替えなど大規模な変更が行われる。223系増備による車両の淘汰は今のところわからないが、221系快速はなくなり、113系の阪和線乗り入れもなくなるものと思われる。紀勢本線まで223系が進出するのかどうかは分からないが、和歌山から113系が消えるというところまでには至らないのではないかと思う。ただ、大規模な車両転配が行われるのは確かなところで、老朽化している105系などを玉突きで廃車としていく可能性はあると思う。