新年明けましておめでとうございます。記念すべき2010年一発目の記事は、年始早々年末の活動報告からとなります。年末年始は各地で大荒れの天候でしたが、そんな中、私もここぞとばかりに中国地方のローカル線の乗り直しと元旦のJR西日本乗り放題切符を利用した特急列車乗り回しに出かけていました。生憎の天候という日が多かったものの、もっと大きな影響が出るのではないかという心配も杞憂に終わり、案外スムーズな旅路となりました。
出発は12月30日。いつも私の鉄旅行は5時だの6時だのと早朝からの移動が多いですが、今回はなんと8時出発。このような遅い時間の出発ができるのも本日メインの姫新線の乗継ぎの都合から来る副産物です。姫新線には10年近く前に同じ年末に乗り潰しを敢行していますが、このときはまだまだ乗っただけの時代で、かぶりつき乗りができてなかったり、道中眠っていたりと今の私からすると乗ったうちに入らんという乗車記録でした。そういうこともあり、ある程度乗り潰しが終了した(ゆいレールと門司港レトロが残っているが)ので、この年末は乗り直しの旅に出ることにしました。30日に姫新線、吉備線、31日に福塩線、三江線と乗る行程で、いずれの路線も超一級のローカル線だけに1列車乗り遅れるとどえらいことになる路線ばかりです。とはいえ乗り継ぎの都合で出発は遅めなので、とりあえず茨木市駅前の吉野家で腹ごしらえして、阪急で梅田まで出て、大阪駅から新快速で姫路へと向かいました。大阪駅8時45分発の新快速に乗りましたが、12連とあって車内はかなり空き加減でした。12連の姫路寄り先頭車はかなり空いており、席にありつける状況でしたが、とりあえず気合いを入れてかぶりつき!JR神戸線の各駅展望撮影を兼ねて姫路までかぶりつき通しました。
姫路駅到着後は乗継ぎ時間に余裕を持たせたので、恒例の駅そばを食します。吉野家で腹ごしらえしたはずなのにさらに駅そばとは…この先食料の確保が困難なことは目に見えているので、食いだめをするのが一つの目的です。名物のまねきそばは出汁はいまいち好みではありませんが、麺を楽しむそばと割り切って、とりあえずきつねを食べました。山陽線などの乗り継ぎにも時間があるためか、そば屋は大盛況でした。そばを堪能して、兵糧攻めを覚悟の上、いざ姫新線へ。まだまだ真新しい高架に、これまた真新しいキハ127系が鎮座する光景は一昔前に乗った同線のイメージのかけらも残っていませんでした。折り返し列車から吐き出された乗客はローカル線というより都市近郊路線のそれのようで、高速化や増発が図られるのもうなずけるところです。
キハ127系は夏に撮り鉄では対面しているものの、乗り鉄はこれが初めて。車内は125系と521系を足して割ったような感じの配置で、フロントマスクは223系5500番台に似ている。程よく席が埋まる程度の乗りで、例によってかぶりつきを行うので、席には座らない。出発時間には立ち客も出るほどの盛況ぶりで、さすがは姫路都市圏の一角を担う路線という風情だ。高速化前とあって新鋭のキハ127系も鋭い出足だけに終わり、キハ47系でも走れるチンタラ走りが終点まで続いた。道中は高速化工事たけなわかと思っていたら案外工事区間は少なく、肝心要と言える姫路~本竜野間ではホームの嵩上げと本竜野駅の橋上駅舎化が目立った程度だった。三日月では如何にも帰省客という感じの利用者がICOCAで入場してきたため、車内精算に手間取り長時間停車。長時間止まっても十分取り戻せるダイヤにはなっているが、前から何度も書いているようにICOCAの車上読み取り機が欲しいところだ。都市近郊だけでICカードが使えるだけでは不便極まりない。どこでも使えてこそICカードの本領が発揮できるのではないかといつもながらに思う。
佐用で津山行きへと乗り換える。01年冬に遠征した時も同じパターンだったと思うが、車両はキハ127系に代わっている。佐用まで来た人は佐用以遠へ乗りとおす人が多い。18きっぱーの姿も見られるが、18を利用した帰省客も少なくない。ここまでは2両編成だったが、ここから先はキハ120の単行となる。若干の立ち客もいたが、上月で若干空き、津山までは単行で十分という乗り具合だった。姫新線は津山付近で中国道と並行して走るが、中国道もガラガラで、姫新線はそれ以上にガラガラだ。津山以外にめぼしい町もなく、人口希薄地域に高速道路が走っていれば、そちらを利用するのも当たり前だし、利用者がいても混雑することはないので、鉄道にお鉢が回ってくる可能性も低くなる。国鉄時代には大阪から急行列車が走っていたが、今ではローカル列車が単行でのんびり走るだけである。このままいけばいつか廃止という声が聞かれるのではないかと思われる状況だ。
津山での乗り継ぎ時間も短く、姫路で食いだめした効果は見事に出ている。以前乗り継いだ時には津山で若干の休み時間があったように記憶しているが、ゆとりダイヤどころかゆとりのない乗り継ぎとなっている。もっとも姫新線を通して乗るようなモノ好きはマニアぐらいなもので、乗り継ぎは二の次と言えそうだ。姫新線津山以西はさらに利用者が少なく、久世、中国勝山を過ぎると数えるほどの利用となる。列車本数が激減するのも頷ける。道中は雪がちらつくものの積もるというほどではなかった。31日だったらかなり積っていたかもしれないが、逆に雪でも積もらない限り鉄道の利用はないのではないかと思わせるほど姫新線津山以西の利用は少なかった。