夕方ラッシュ時の快速急行には9300系も使用されている/茨木市
阪急京都本線夕方ラッシュ時ダイヤ検証第1弾です。阪急の他の路線や他社の路線では夕方ラッシュ時ダイヤと言えば、朝ラッシュ時ほど混雑に集中が見られないため、データイムダイヤの延長上でダイヤが組まれている場合が多い。これに対して阪急京都本線は従来はデータイムとは違ったパターンのダイヤが組まれていた。これをデータイムダイヤのパターンに近づけたのが07年3月17日改正で、それを修正したのが10年3月14日の改正であった。
茨木市で高槻市行き普通と緩急接続する通勤特急
現行のダイヤパターンは10年3月14日改正現在のもので、基本的には通勤特急、快速急行が20分毎の運転のため、各列車とも20分毎の運転が基本になっている。しかし、実際には普通の運転パターンが色々あるため、待避駅などは列車によって異なっており、必ずしも20分サイクルで同じダイヤが組まれているわけではない。梅田発では通勤特急、快速急行、快速がそれぞれ20分毎に運転され、河原町行き普通が20分毎×2セット、北千里行き普通が20分毎に運転されている。普通の運転本数はデータイムより多いが、優等の本数はデータイムよりも少ない。これは準急が天下茶屋発の堺筋準急として20分毎に設定されているからであり、現在でいえば土休日のデータイムと同じ形態の運行になっている。
茨木市で顔を合わせた堺筋準急高槻市行きと梅田行き準急
従来の07年3月17日改正ダイヤでは梅田発の準急が運転され、同列車は梅田を通勤特急の3分前に出て淡路で通勤特急を待避するダイヤが組まれていた。このため淡路での堺筋線からの列車との連絡もなく、後続の快速急行が淡路での連絡を全て引き受ける形になっていた。おまけに堺筋準急は淡路で快速急行と連絡するダイヤになっており、快速急行の淡路~茨木市間の混雑は深刻化していた。この快速急行の混雑緩和を行うため、梅田発の準急を快速に置き換え、梅田での発車順序を通勤特急の後にして淡路での待避を解消した。淡路では堺筋線電車と連絡し、茨木市以東では快速急行と同じ停車駅として河原町まで先着のダイヤが組まれた。さらに堺筋準急の淡路での快速急行との連絡を取り止めて、堺筋からの直通利用を促進した。また、通勤特急の茨木市停車も実施され、梅田、十三からの快速急行利用の一極集中化を解消した。これらのダイヤ変更により改正後の快速急行は大幅に混雑が緩和された。通勤特急も茨木市に追加停車となったものの、車両が9300系に統一され、淡路への停車は行わなかったのでそれほど目立った混雑にはなっていない。快速は梅田からは着席需要以外は目立った混雑はないものの、淡路では堺筋線からの連絡で非常に混み合い、淡路以東では最混雑列車になっている。とりわけ上新庄、南茨木を過ぎても混雑しており、茨木市以東への利用が多い列車となっている。堺筋準急は快速急行との連絡を止めたことにより多少直通利用は増えているが、快速ほどの人気はなく、逆に上新庄、南茨木での下車が多い傾向にある。
快速は茨木市で緩急接続がないものとあるものがある
茨木市で緩急接続を行う河原町行き快速
堺筋準急は茨木市での緩急接続はない