長らく北近畿タンゴ鉄道の特急車がJRに乗り入れる形で、大阪から宮津、久美浜などを結ぶタンゴエクスプローラが運転されていましたが、残念ながらこの春廃止となります。タンゴエクスプローラは北近畿タンゴ鉄道ご自慢の特急車KTR01形を使用し、一部福知山線事故の後はKTR8000形が使用される時期があったものの、大阪から丹後半島への観光列車として親しまれていました。車両の不具合が頻繁に起こるということで、やむを得ず廃止と言う形になっているようですが、廃止の背景には高速1000円や高速無料化実験もあるようで、KTR、JRともに苦しい事情が裏にはあるように思います。KTR01と言えば、多客時には重連運転による6両編成も見られ、ハイデッキの車体や展望車とともにファンの人気を集めるシーンでもありました。
3月12日の九州新幹線開業によりリレーつばめもお役御免となります。787系つばめとして衝撃のデビューを果たし、長らく九州の顔として活躍をしてきた在来線のつばめも終焉を迎えます。九州新幹線部分開業時には在来線の愛称を踏襲してつばめと命名されていましたが、全線開業により、新たにみずほとさくらの新愛称が加わり、つばめよりも上位に来る愛称となりました。国鉄時代から由緒のあるつばめが下位種別となるのは残念なところですが、九州新幹線を支える列車として末長く活躍を続けて欲しいものです。
また、九州新幹線全通により、前代未聞と言える新八代での在来線と新幹線を同一面で乗り換えできるシステムも終焉を迎えます。数ある新幹線と在来線の乗り継ぎの中で利便性としては秀逸だった新八代での乗り継ぎですが、それ以降他の駅に広まっていないのは残念なところです。
3月12日のダイヤ改正では783系かもめも全て787系に置き換えられて姿を消すようです。みどり、ハウステンボスでは一部残るようですが、JR九州特急のパイオニアとして一時代を築いてきた783系も徐々に主役からいよいよ本当に脇役へと追いやられていくようです。783系かもめと言えばワイド周遊券を使用して初めて長崎へ行った時に乗車しました。その時は夕方の時間帯で自由席は席にありつけないほどの混雑で、一番前のかぶりつき自由席で佐賀まで立ちっ放しだったのを思い出します。肥前山口から先の線形の悪い単線区間ではセミハイデッキの構造の先頭部は結構な揺れがあったように思います。783系のセミコンパートメントのような構造の車内は案外落ち着いて感じられ(周りの乗客にもよるが)、結構好きな車両でしたが、後継の787系や883系、885系と比べると足廻りや車内設備で見劣るところも出てきているので一線を退くのもやむなしなんでしょう。
ドリームにちりんも3月12日の改正で姿を消します。ドリームつばめほど利用はしてませんが、九州遠征の際は宿替わりに何度か利用させて貰ってます。記憶が確かであれば、787系時代のドリームにちりんに2回、783系化されてから1回乗車しています。787系時代に豪遊きっぷでグリーン車に一度乗車した以外は全て周遊券と周遊きっぷを利用したので自由席です。自由席は小倉から中津あたりまでが最終列車としての役割のためか、かなり混み合っていたのが印象に残っています。改正後もソニックとして博多~大分間は存続するようですから、最終列車としての需要は今も残っているということなんでしょう。かつては宿替わりに使える夜行列車がたくさんあったものの、もはや風前の灯です。かつてのワイド周遊券などがなくなり、学生などが鉄道で旅をする光景が減ったことや宿替わりにしなくても宿が安くなり、ネットなどで簡単に予約できるようになったこともあり、夜行列車の役割がだんだんとなくなってきたということなんでしょうね。ワイド周遊券を知る最後の世代としては残念な限りです。夜行バスの隆盛を見れば、夜行列車の再興も考えられなくはないと思うものの、費用対コストを考えれば、その復活は考えているほど甘くはないのかもしれません。
3月12日ダイヤ改正で九州新幹線が全線開通しますが、その影で九州から485系が消えることになります。787系が新幹線開業で大量に余剰となるため、九州各線へと転属し、485系で運転されている列車を全て787系や783系に置き換えるということが発表されています。787系はリレーつばめや有明の運用を新幹線開業前日までバリバリこなすはずなので、一夜にして大移動が行われ、車両運用の変更が行われるのかどうか注目されるところですが、日豊本線に残る485系は一気に淘汰される模様です。私としては九州の485系と言えば、赤い485系としての印象しかなく、有明などでバリバリに活躍していた頃の国鉄色の485系は実際には見たことはない存在です。歴史を遡れば、新幹線開業前に大阪や岡山から山陽本線を西下して九州まで運転されていたつばめやはと(当時は481系だったか?)など九州の鉄道史に残る活躍をしてきたものと思われます。個人的な印象としては大阪の雷鳥や白鳥では見られない、かもめとみどりの485系同士の併結運転は九州ならではのものとして強く残っています。
冬の北陸に行きたいと思いながらもなかなか行けません。今週末は北陸とは言わないものの、関東方面へ遠征しようかと思っていたのですが、風邪をひいてしまい、遠征中止。仕方なく以前撮った写真の整理などをしています。溜まり過ぎて話にならんぐらい整理できていない写真が多いです。今年は雪の多い年だけに上のような画も撮れるのではないかと期待していますが、肝心の雷鳥は1往復だけ。しかもパノクロが先頭に来る上りのみが撮影チャンスのある列車となっており、もうこの写真は撮れないのかと思います。もっとも撮影チャンスは探せばあるもの。なんとか3月までに新疋田や南今庄へ遠征して、雪の中を走る485系雷鳥最後の雄姿を捕らえたいものです。
近鉄は長大なネットワークを有することもあり、各線が集まるジャンクション駅が多い。大和西大寺は先月号のRJ誌でも取り上げられていたように見ているだけで面白い駅だが、伊勢中川もなかなか興味深い駅です。近鉄特急の連絡体系の妙味を感じることができるのは伊勢中川が一番なのではないでしょうか。阪伊特急と名伊特急が相互に接続し、名阪特急の補完をすることはファンならずとも有名で、乗り換えの便利さはホーム上での乗り換えだけで済むだけでなく、号車指定もほぼ同等の号車指定がされることから乗り換えの煩わしさがかなり軽減されるようになっている。さすがに直通の快適さには勝てないが、伊勢中川での乗り換えほどシームレスに近いものはないように思います。
特急のみならず急行も接続を行っているのが伊勢中川の特徴と言えるのでしょうか。名古屋線急行と大阪線急行が相互に接続し、名阪間を急行の乗り継ぎで移動できるスジが毎時1本あります。さすがに名阪間を急行で…と言うもの好きはファンぐらいのものでしょうが、主要駅間の移動には便利です。写真は大阪線快速急行と名古屋線急行の連絡風景。