EXPRESS DIARY~鉄人日記~

鉄道に関することを日々徒然なるままに書いて行こうと思います。

2009年の鉄道を展望する(関西中心)

2009年01月01日 | 近畿

080823kinnarah15043  今春阪神なんば線が開業する。3月20日の開業が決定しており、現在試運転などの調整が盛んにおこなわれている。1月1日現在わかるダイヤは、快速急行がほぼ終日にわたって運転されるということ、朝ラッシュ時急行系5本、各停5本の運転、データイムは急行系3本、各停3本の運転ということだけだ。夕方以降の具体的なダイヤやなんば線直通以外の列車のダイヤがどうなるかなどは今のところわからない。近鉄では阪神なんば線に直通する以外の列車は現行通りに収まる可能性が高い。開業時はとりあえず様子見のダイヤが組まれるような感じで、本来積極策を取るなら阪神本線からは快速急行と急行をなんば線に直通させた方が利便性が高まる。フリークェンシー上現行より運転本数が減るなど西大阪線内ではサービスダウンも見られる。採算性に当初から疑問が残る路線なのかもしれないが、積極策を講じなければ利用者も増えないだろう。将来近鉄特急の乗り入れなど、華やかな話題が多い阪神なんば線だが、現状のダイヤを見る限りでは見通しは厳しいと思わざるを得ない。

 JR西日本では08年度に大規模なダイヤ改正を実施してきたので09年のアーバンエリアは少し落ち着くものと思われる。その中で嵯峨野線複線化に向けた221系の転属や学研都市線京田辺~木津間の7連化に向けた車両増備などが09年度は行われるものと思われる。223系は昨年度増備分でとりあえず製造は打ち止めという話がある。そろそろ新快速用の新型車両も欲しいところだ。225系の製造に期待したい。また、新快速用新車よりも抜き差しならない状況に来ている各線の103系の置き換えだが、そろそろこちらこそ本腰を入れて考えていかなければならない。201系の転属などで一部103系を置き換えているが、今後は321系かその後継車を増備して207系を玉突き転配して103系を置き換えていく手法が考えられる。京田辺分割がなくなる京田辺~木津間の7連化完成時には学研都市線の電車が全て321系になる可能性は高いように思う。いずれにしても今後の車両施策は近郊型よりも通勤型が優先して投入されていくものと思われる。

 特急車では485系の置き換えが本格化する。683系4000番台が120両ほど製造される予定で、向こう2~3年程度で485系の置き換えが完了するものと思われる。北陸で国鉄型最後の砦と言える485系が置き換えられるのはファンとしてはショッキングだろうが、漸く北陸特急も近代化が達成されることになる。整備新幹線との兼ね合いもあるが、475系や419系などの去就もそろそろ検討していかなければならない時期に来ている。アーバンエリアの改善は進んでいるJR西日本だが、こと北陸、山陽地区には全く新車が入らないのが実情だ。そろそろ両地域にも新型車が欲しいところだ。北陸には521系という下地はあるので、あとはやる気になるかどうかだけと言える。

 JRでは500系の東海道撤退が秒読み段階に来ている。N700系投入による新幹線全体の底上げは頼もしい限りだが、永遠のスター500系が一線から退くのは残念なところだ。16両の優美な姿が見られるのもあとわずかと言える。また、500系のこだま転用により100系の淘汰も始まるものと思われ、九州新幹線開業時には700系7000番台のこだま転用が予想されるため、100系の姿が見られるのも今のうちかもしれない。

 阪急京都本線では9300系の増備が続いている。本年度の投入計画はわからないが、既に第7編成が姿を現しており、年度内にも稼働しそうな感じだ。9300系投入により6300系の淘汰が本格化しており、嵐山線へ3編成ほど投入され、あとは数編成が廃車となる見込みだ。2300系などとの兼ね合いから6300系を全て淘汰するにはまだまだ時間がかかりそうだが、6300系の運用自体が07年3月改正以降減っているので、6300系の淘汰は一気に進んでいく可能性はある。その反面先にも書いた2300系の処遇も気になるところで、最古参の同形式の淘汰もそろそろ考えていかなければならない。これを置き換えるには3ドアロング車の投入が望ましい。本年度はそろそろ9000系の増備にも期待したいところだ。神宝線の3000系も2300系程ではないがかなり老朽化してきている。牛歩の歩みになるのは必須だが、9000系の増備は本年度以降も継続して行って欲しいところだ。

 京阪は昨年大きな動きがあったので、本年度は動きは少ないものと思われる。塗装変更が進み、旧色ブームが巻き起こる可能性があるが、イベントごとも昨年よりも減るものと思われる。

 近鉄では新型特急車が登場する。ACEのシリーズ21版みたいな車両だが、21020系や21000系アーバンライナーPlusなどと同様に居住性に重きを置いた車両になりそうだ。同車は将来の阪神線、山陽線への直通を考慮した車両となる見通しだ。

 南海では高野線橋本以南に観光列車が登場する。高野山輸送の落ち込みを解消する目的と思われるが、橋本までの速達列車の設定も不可欠だ。特急や快速急行の増発を望みたいところだ。