『名も無く豊かに元気で面白く』

読んだ本、ニュース、新聞、雑誌の論点整理、備忘録として始めました。浅学非才の身ながら、お役に立てれば幸いです。

「批評するならやってみな」 ビートたけしの「バカ論」

2018-03-31 07:45:38 | 日記

SNSの普及で『評論家』気取りで意見を❝匿名❞で語る人が増えました。大リーグデビュー戦でいきなりあいさつ代わりのヒットを放った二刀流、大谷翔平選手さえ、非難されることがあります。二刀流なんて普通の選手が出来るはずがない。それだけで、偉大なのです。テレビのワイドショーでも、自称評論家が視聴者の代表気取りの場違いな批判をしていますが、聞くに耐えられない。批判ばかりの政治でも言えますが、批判するなら、対案を出すか、やってみなです。

以下抜粋コピー

ビートたけしのテレビ論を『バカ論』からご紹介(以下、引用は『バカ論』第4章「バカがテレビを語っている」より)。

「特にテレビで顕著なんだけど、それまでは『お客さん』だった人たちが、いつの間にかみんな『批評家』になっちゃった。それもネットの影響かどうかはわからないけど、視聴者が批評家然としてふるまうようになってきたのが、今という時代の特徴。

 それがどんどん歪んでいくと、もはやクレーマーと変わらない。だから『食い物を粗末にするな』とか、やれ『子供に見せられない』とか文句を言い始める。ほっとけばいいのにテレビ局もそうした意見に過敏になっちゃって、芸人がパイ投げしている最中に『後ほどスタッフが美味しくいただきました』なんていうくだらないテロップを出してしまう。その不作法な感じが許せないし、こういう忖度がテレビをダメにしている。

 TBSで毎週土曜日に「新・情報7days ニュースキャスター」という番組をもう10年近くやっているけど、毎回、安住アナが放送中に何か訂正している。

『先ほど容疑者の職業を美容師とお伝えしましたが、理容師の間違いでした。慎んでお詫び申し上げます』なんて、どっちでもいいよ」

じゃあやってみろ

「自称批評家」に対しては、昔からフラストレーションがあったという。

「映画でも野球でも、『それじゃあただのクレームじゃねえか』というようなことを平気で言う、自称評論家がいるんだから参っちゃう。

 そんな奴らに昔からおいらが言ってきたのは、一言だけ。

『じゃあ、お前がやってみろ』

 今のテレビに文句を言いたいならば、厳しい予算や状況の中で、もっと面白いものを作る方法を教えてほしい。ついでに権力者への批判もお忘れなきよう。

 やってみれば、笑いというものがいかに難しいものか、というのがわかると思う。そうすれば簡単に文句も言えなくなる」

欧米はエラいのか

 さらに、茂木氏に限らず欧米を良い手本とする風潮にも疑問を呈している。

 たしかにテレビでも外国の人気番組のフォーマットを輸入、加工することがヒットの方程式だった時代があった。しかし、もうそんな時代ではない、とたけしは断言する。「欧米のテレビと比べて、日本のテレビはダメ」といった批判は、「今のプロ野球には王、長嶋がいない」と言うのと変わらない、というのだ。

「今は『トリプル3』の山田哲人や筒香嘉智がいて、さらに二刀流なんてとんでもないことを実現しちゃった大谷翔平までいる。それなのに、『今のプロ野球には王、長嶋がいない』なんて嘆いてもしょうがないだろう。時代が違うだけで、むしろ技術は今の選手の方が上のはず」

「じゃあお前がやってみろ」「いつまでも欧米をありがたがってんじゃない」といった指摘は、テレビやお笑いに限らず様々なジャンルでそのまま通用しそうなツッコミになっているのはさすがといったところだろうか。

コメント (1)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする