生苦とはなにか?
四苦八苦のうちの最初に説かれるのが「生苦」です
例えば浄土論に「復有生苦老苦病苦死苦愛別離苦怨憎會苦求不得苦五陰盛苦。之所隨逐。智者應當觀察此身。
作怨家想」とあります。また『阿含経』には「生老病死は世の常法なり」とか
『涅槃経』には「生老病死は常に来たりて衆生を切る」
などとあります。
しかしこの生苦とは何かが今一つ分かりませんでしたが
先日円覚寺管長横田南嶺老師の法話に「生苦とは他の命を犠牲にしなければ生きていけないという存在に生まれたことだ」という趣旨のお言葉がありました。すごいお言葉です。
そういえば宮沢賢治の「夜鷹の星」では夜鷹が「ああ、かぶとむしや、たくさんの羽虫が、毎晩僕に殺される。そしてそのただ一つの僕がこんどは鷹に殺される。それがこんなにつらいのだ。ああ、つらい、つらい。僕はもう虫をたべないで餓えて死のう」といいます。まさに生存するために他の命を奪わなければならないという、「生きる苦しみ」が書かれていました。
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