今日は神泉苑・東大寺で請雨法を修した日。
〔日本紀略〕(応和三年963七月)九日己未,神泉苑において請雨經を始める.律師は救世之を勤む.番僧廿口なり。今日より三箇日,東大寺大佛殿において七大寺僧等を請じて仁王經を轉讀す
・天皇は村上天皇。
・救世(ぐせ)は東寺長者。高野山座主。10世紀。はじめ比叡山相応に得度し、後興福寺に移り、晴祐の弟子となり性相台三宗の法門に通達せり。また淳裕について密乗を学び、次いで廣澤の寛空に随侍し、神護寺において寛静とともに伝法灌頂を受け、その秘璽を尽くす。後、高野山に登り声明魚山の曲譜を復興して野山引聲の中興。応和三年七月神泉苑に請雨経法を修して法現を顕し賞として度者を賜ひ、天禄二年東寺長者、同年五月高野山第十一世座主。天延元年寂。世壽八十四.