福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

戒名について

2012-11-24 | 法話
戒名は、受戒した者に与えられる名前です。日本では仏式葬儀ではすべての死者に与えられています。是の意義につき以下のような記述をみました。
「死は人生の最大の転機である。だからこそどうしても死後に使用する新しい名前が必要である。それには俗世の生活を転換し新しい価値に向かって邁進するに相応しい名前、仏弟子となって修行するための名前、戒名が必要だったのである。中国で使われた実名(誕生のときに与えられる名前)は日本では幼名にあたり、中国の字が(20歳で元服してつける名前)日本では烏帽子名となった。ただ中国の諡(おくりな)だけは日本に定着せず戒名が諡としての役割を果たした.(中国では死後、実名を諱といい使うことははばかられ生前のおこないによって諡をつけた)導師が戒名をつけるとき生前の功績、人柄を戒名の中によみこもうとするのは中国の諡の名残である。・・日本人が仏教に一番期待していたのは鎮魂と冥福である。そしてこれらに一番効果があると期待されたのが造像、写経と並んで受戒(この場合十善戒、三聚浄戒)なのでありその結果として与えられるのが戒名である。死後の受戒により死者は悟りを目的として死後の長い時間を生きていくことを教えられる。この目標があたえられてはじめて死者は冥途で迷うことなく『鎮魂」を実現し冥福を得ることができる。」(添田隆昭師「大師は未だおわしますか」)
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