福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

If every man would sweep his own doorstep the city would soon be clean

2016-09-16 | 法話
If every man would sweep his own doorstep the city would soon be clean.

ということわざがあります。「各々が自分の家の前を掃けば町は綺麗になる。」という単純な意味です。
私も道掃除を長年やっていますが此の感をいつも深くします。
一軒一軒の家が自分の前だけでもきれいにすれば町全体が綺麗になるし自分の家も繁盛するのです。
恐ろしいことにこの逆もあります。近くに大きなお屋敷で外車が車庫にあり、相当裕福そうな家がありました。しかし塀の外にゴミが落ちていても掃除したことがありません、雪が降っても道の雪かきもしない家でした。そうするとこの家はある日突然取り壊しが始まり、いまやアパートに成ってしまいました。売りに出されたと思われます。
私は道のゴミ拾いをする時は、いつも国防・防災等の最前線で命を懸けて職務に励んでおられる方々を思い、また日本を取り巻く緊迫した国際情勢を思い「こんなことでお茶を濁して申し訳ない」という気持ちでいっぱいです。ぬくぬくと惰眠をむさぼっているわれわれはせめて最低でも自宅の前位毎日掃き清めていきたいものです。
この諺は同時にもっと深い意味を持っているとおもわれます。「六祖壇経」には、神秀の「身は是れ菩提樹、心は是れ明鏡台の如し、時時に勤めて払拭せよ、塵埃を惹かしむること勿れ」という言葉が出てきます。私どもの身体は、ちょうど、一本のさとりの樹きだ。心は清く澄んだ鏡である。しかし塵埃が溜るから、始終いつもそれを綺麗に掃除しておかねばならない、ということです。増一阿含経等では、周利槃特という仏弟子がお釈迦様から教わった「塵を除かん垢を除かん」という言葉を唱えて掃除を続けるだけで覚ったという話が出てきます。
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