五輪九字明祕密釋・・21
法身に之を攝するに略して四種有り。一には自性身、二には受用身、三には變化身、四には等流身なり。是の四種身は、共に名ずけて法身とするは何の由ぞ。
頌に曰はく、
六大は普ねく諸の凡聖に遍じて、 平等に成立して増減なし。
一心は法身自性の佛、 一體は報身受用身、一相は變化化身の佛、 一用(ゆう)は平等等流身なり、能化の義に約すれば四種身、 所化の邊に就いては六凡 . . . 本文を読む
「亡き人を案ずる私が、亡き人から案ぜられている。」という言葉があります。
これは「先祖を案ずる私が先祖から案ぜられている。」ともいえるでしよう。
さらに敷延すれば
「他者を軽んずるものは他者から軽んぜられ、他者を案ずる人は他者から案ぜられる」ということになります。
. . . 本文を読む
覚りと空
2018-07-20 | 法話
[大乗仏教の根底には『空』の思想がある。特に我(主体的存在)の空のみでなく、法(客観的存在)の空をも説いたことが部派佛教とは決定的にことなる点であった。『我空法有(我は空であるが法則は有である)』に対する『我法俱空(我も法則も空である)」』あるいは『人法二空』の立場こそ、大乗の世界観の核心である。・・主体的存在として構想されている我も、事物を構成する要素的存在として想定されている法も、一切はなんら . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・20
(九字九品往生門)
次に九字九品往生門。此門中に二あり。一は句義門。二は字義門。
(一、字義門)
初の句義門とは所謂o@mam@rtateseharah@u@m(おんあみりたていせいからうん、阿弥陀真言)。此九字において略して五句あり。
第一のo@m(おん)字に三義あり。一には三身の義。二には歸命頂禮の義。三には廣大
供養の義。廣には守護經のごとし。
次の三字(あみりた) . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・19
一字入藏萬病不生即身成佛頌(真言諸流に伝わる印信の一つ)に曰はく、
若しくは凡、若しくは聖、 灌頂を得る者、 手結塔印 口誦va@m(ばん)明、 觀我大日。
無疑惑者は、現在生中に 頓に無明を断じ、 及び五逆罪 四重八重 七逆越誓 謗方等 經。一闡提等の 無量重罪 皆悉斷滅して、 無有少罪、 即身成佛。 永離生死
常利衆生 無有間斷。 十方如來 . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・18
(念誦三昧)
若し念誦する時は、若し金剛界ならば身は金剛波羅蜜定に入って彼の尊となる。此れ即ち化身の體也。若し胎藏ならば、身は文殊定に入れ。謂く本尊を化身となす也。自他冥會す。是れ不壞の法身也。
(六腑と六尊)
膽は果位には名ずけて降三世となす。大膓は果位には名ずけて軍荼利となす。膀胱は果位には名ずけて焔鬘徳迦(えんまんとくきゃ、大威徳明王)となす。小膓は果位には名ずけ . . . 本文を読む
仏典に説く具体的国防策
大蔵経典には「防衛」という語が111か所も出てきます。
例えば大般涅槃経にはお釈迦様の舎利を守るために兵を厳重に配置し防衛守護したとあります(大般涅槃經卷下「還歸入城。起大高樓而以舍 利置於樓上。即嚴四兵。防衞守護」)。
「大乗大集地蔵十輪経巻二・十輪品第二には
王は・・堅固なる城郭・村坊・戌邏・国邑・王宮、広く説かば乃至は舎・羅・鸚鵡・防守の衆具を安置して国土の損失す . . . 本文を読む
今日は十斎日です。十斎日とは月の一日・八日(六斉日でもあります)・十四日(六斉日でもあります)・十五日(六斉日でもあります)・十八日・二十三日(六斉日でもあります)・二十四・二十八日・二十九日(六斉日でもあります)・三十日(六斉日でもあります)をいいます(根拠は下の地蔵経にあります)。この日に八斎戒(不殺生、 不倫盗、 不淫、. 不妄語、 不飲酒、 不聴歌舞、 不坐広床戒、 非時食戒)を守り、一日 . . . 本文を読む
「三時に持念して徳を報ずるを事とす。法力遠近なし。願わくは幽霊を抜済せん。(大師の「藤原園人追悼文」)」(大師が、離れているところから死者の供養を念じているが、『法力には遠近はない』とおしゃっている。) . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・17
(金剛界からみた五字五蔵観。うん字が肝臓、たらく字が心臓、きりく字が肺臓、あく字が腎臓、ばん字が脾藏であるとの観想、)
所謂、ばん・うん・たらく・きりく・あく、是は金剛界に約して又た五藏を明かす。即ち、肝・心・脾・肺・腎なり。
(ウン字肝臓観)
肝の藏は色青し、木を主る。h@u@m(うん)字を以て本覺となす。hr@i@h(きりく)字をもって能破となす。何となれば、h@u@ . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・16
(阿字曼荼羅観)
復た次に凡人の汗栗駄心(質多心(思慮分別する心)に対し、汗栗駄心“かりだしん”は肉体の心臓)は形猶ほ合蓮華の如し。筋脈あり八に分かれる、是れ八葉の心蓮華・八分肉團是也。此の心蓮華において觀じて開敷八葉の白蓮華となる。臺上にAM+uH(あーんく、阿字に空点涅槃点等を加えたもの)字を観じて金剛色になせ。是則ち方便具足究竟心王・大日如來・法界體性智・常寂滅相本 . . . 本文を読む
五輪九字明祕密釋・・15
(五字観行の功徳)
a字は金剛の地、金剛の座處を観じ、va@m(ばん)字は金剛の水、心蓮華臺を観じ、ra@m(らん)字は金剛の火大、日輪觀を成じ、ha@m(かん)字は金剛の慧風、月輪觀を作し、kha@m(けん)字は金剛の定空、大空觀を造し、大空位に遊歩して身祕密を成ず。(大師は即身成仏義に「大日経にいわく、『この身を捨てずして神境通を逮得し、大空位に遊歩して、しかも身秘密 . . . 本文を読む
今日は十斎日で六斉日です。十斎日とは月の一日・八日(六斉日でもあります)・十四日(六斉日でもあります)・十五日(六斉日でもあります)・十八日・二十三日(六斉日でもあります)・二十四・二十八日・二十九日(六斉日でもあります)・三十日(六斉日でもあります)をいいます(根拠は下の地蔵経にあります)。この日に八斎戒(不殺生、 不倫盗、 不淫、. 不妄語、 不飲酒、 不聴歌舞、 不坐広床戒、 非時食戒)を守 . . . 本文を読む