以呂波略釈和訳 覚鑁
(覚鑁上人は、大師御作の「いろは歌」は『涅槃経』の中の無常偈「諸行無常、是生滅法、生滅滅已、寂滅為楽」や諸経のエッセンスに基つ゛いていると説明されています。
「(「色匂散 我世誰常 有為奥山今超 浅夢不酔」の歌の中に)二義あり。句と字なり。この句義に又四あり。大に分かちて二と為す。初めの二句(色匂散 我世誰常)は因行を修することを明かし、後の両句(有為奥山 . . . 本文を読む
維摩詰所説經弟子品第三
(以下部分的には聖徳太子の「維摩経義疏」等より解説すると、
まず舎利弗は「安座」の意味を維摩詰に心身に三界を現ずることなければどこにいても安座である、山林に入る必要はない、煩悩を断ぜずして涅槃に入る、これが「安座」のことである、と教えられ、
大目犍連は、「説法は無説無示。其の聽法者は無聞無得」と教えられ、
大迦葉は「凡夫も聖人も空であるから凡夫に食物を施してもそれは . . . 本文を読む
金光明最勝王経四天王護国品聖武天皇は東大寺を世界的戒壇にするためにおつくりになりましたが、同時に護国の為に全国に国分寺国分尼寺をお造りになりました。此のもとになるのが、金光明最勝王経です。「・・金光明経の流布するところには一切の外敵を摧破する・・」と書いています。「四天王(持国天、増長天、広目天、多聞天)すなわち座よりたちて・・・仏に白して言さく、『世尊、此の金光明最勝王経の未来世において若し国土 . . . 本文を読む
鈴木大拙「霊性的日本の建設」「・・日本文化には世界といふ高堂に出陣して他の国民をして景仰せしむべきものがなくてはならぬ。・・事事無礙法界の曼荼羅(「全ては空」という覚りの世界から見れば現実世界のすべての事柄はお互いに独立しながら融通無碍である)にありては天皇も事であり、我等も事である。事事が無礙に交渉し得るには天皇も曼荼羅の外にあることは許されぬ。どうしてもその中に没入してこなくてはならぬ。曼荼羅 . . . 本文を読む
「昇沈の差別は心にありて、行にあらず」
「往生要集」に「問ふ。 凡夫は勤修するに堪へず。 なんぞ虚しく弘願を発さんや。
答ふ。 たとひ勤修に堪へずとも、なほすべからく悲願を発すべし。 その益、無量なり。 前後に明かすがごとし。 調達(提婆達多)は六万蔵の経を誦せしも、なほ那落を免れず。 慈童は一念の悲願を発して、たちまちに兜率に生るることを得たり(注)。 すなはち知りぬ。 昇沈の差別は心にあり . . . 本文を読む
以前からこの世の不条理だらけの現実はどう理解すればよいのか・・と思っていますが
維摩経には「衆生の罪の故に如來の佛土嚴淨なるを見ず。如來の咎には非ず。舍利弗、我が此の土は淨けれど汝見ざるなり」(佛国土品)とあり道元禅師は「・・・この発心よりのち、大地を挙すればみな黄金となり、大海をかけばたちまち甘露となる。(正法眼蔵、発菩提心)」とおっしゃっています。
「心」次第で不条理は不条理でなくなるとい . . . 本文を読む
維摩詰所説經・方便品第二
(維摩が種々の方便により人々を導くことを表す。聖徳太子の維摩経義疏では「維摩は元金栗如来であり人々を導くために仏弟子となって現世に現れた」としています。)
爾時、毘耶離大城中に長者有り、名て維摩詰。已に曾って無量諸佛を供養して深く善本を植ゑ、無生忍を得て辯才無礙。神通に遊戲して諸總持に逮び、無所畏を獲て魔の勞怨を降し、深法門に入り智度に善くして方便に通達す。大願成就し . . . 本文を読む
大乗本生心地観経報恩品(全品書き下し)5/5(第三巻も報恩品。第二巻を偈文にしてのべたもの。王舎城の東北の小国・増長福の智光長者が、親不孝息子を連れて聞法に来たり、釈尊は再び四恩を説く。また三聚戒を説き懺悔をすすめ、事理二観(仏や浄土の具体的な姿を対象とする事観と真理を直接対象とする理観)による滅罪方法を教える。また報恩には真実の十波羅蜜行が大切とする。)「大乘本生心地觀經卷第三・大唐罽賓國三藏般 . . . 本文を読む
「・・六斉日・十斉日に女に近ずくべからず。此の日、子を生ずればその身かたわにあるべし。又親の怨敵となる也。(十斉日である1・8・14・15・18・23・24・28・29・30の各日には女性に近ずくな。この日妊娠すればよくない。)」「極楽寺殿御消息・北条重時」(北条重時は泰時の弟、連署となり執権・時頼を補佐する。極楽寺を創建し忍性を迎え開基とする。自身も出家し「観覚」と号す。仏教への篤い信仰を基とし . . . 本文を読む
大乗本生心地観経報恩品(全品書き下し)4/5大乘本生心地觀經卷第二・大唐罽賓國三藏般若奉詔譯報恩品第二之上(ここからいよいよ報恩品を書き下していきます。報恩品は二巻と三巻に渡って説かれていますが、まず第二巻では五百長者が「近親者を捨てて出家するような残酷な大乗の修行は、まず涅槃を得てそれから衆生を救うという二乗に劣るという。」というのに対し仏は四恩を説き四恩は平等と説く。また有名な「母の十徳」「聖 . . . 本文を読む
今日は北方領土の日です。
https://www8.cao.go.jp/hoppo/henkan/olink/r3-2_top_youtube.html
「北方領土では浄土真宗本願寺派、真宗大谷派、浄土宗、曹洞宗、日蓮宗など計24の寺院(無人の地蔵堂などを含む)が建立されたとの記録がある。戦前、神社を合わせると100近い宗教施設が点在していたことが確認されている . . . 本文を読む