同じ会社で働く中嶋さんという女性がMOMOという女性アーティストのプロデュースをしているとのことで、
初めて見に行った。
渋谷eggmanだ。
異常に懐かしいライブハウスだ。
学生時代にニューミュージックのライブに何回か行ったことがある。
70年代の前半はハードロックで暗く重い雰囲気のライブが多かったが、
70年代の後半に明るいニューミュージックが台頭して、その多くは女性アーティストだったのだが、
このeggmanはそんなタレントの登竜門的なライブハウスだった。
あれから30年以上も経っているのだが、eggmanは変わらずに、メジャーへの登竜門的な存在なのだろう。
若いお客さんでいっぱいだった。
何回も来ているのに、久しぶり過ぎて会場をよく覚えていなかった。
中に入ると、会場の真ん中に大きな柱が鎮座しているのだが、まるで渋谷La.mamaを彷彿とさせる。
そうかあ、La.mamaとeggmanは似てるんだ。
さて、MOMOさんをプロデュースする中嶋さんは、つい最近退社されたのであったが、
元々ミュージシャンだったようで、最近はキーボードの先生もしているそうだ。
で、知らなかったのだが、その中嶋さん自身がバックミュージシャンとしてキーボードを弾いていた。
よく考えてみれば、それは当たり前の話かもしれないのだが、人間というのは言葉に騙されるもので、
プロデューサーという単語に勝手な仕事を割り当ててしまっていた。
中嶋さんの演奏が聴けるのは素敵な誤算であった。
おまけに、バックミュージシャン皆がが上手くて、それだけでお得だったのだ。
MOMOさんは若干20歳のシンガーソングライターだ。
20歳といえば、私にとっては娘みたいな歳なのだが、ミュージシャンはミュージシャンとしての見方を
してしまうので、すごく若いのだ。と認識しない癖がある。
BEATLESだって、ストーンズだって、ツェッペリンだって、マキOZだって、松任谷由実だって、
10代でデビューしているのだ。
とはいえ、MOMOさんはまだあどけなさも残る女性だ。
大学生だったら2年生とかになるわけだ。
第一印象はそんな若い女子なのだが、歌い始めるとしっかりした印象に変わるのだ。
平たく言えば、歌が上手いのだ。
カラオケで上手いのとは次元は違う。
ここでグダグダ書いても仕方がないが、今時は音程やリズムが確かな若者は多く、
カラオケでも上手に歌うことができるが、ライブのそれは違う。
勿論、カラオケで上手く歌うのは最低限だが。
若いけれど情感が豊かだ。
特に絞り出すような時の歌い方が上手い。
演歌や民謡を歌う場合のようなテクニックも持ち合わせているが、
それがテクニックとしてでなく活用されるのがイイ。
ボーカリストだが、シンガーソングライターだからだろうか、歌への思い入れが違う。
歌が上手いことはとても重要なのに、歌が上手いことを説明するのはとても難しい。
事前にYouTubeで見ていたのだが、YouTubeというのは曲者で、かなり差し引いてみないといけない。
恐らく3割ぐらいで見ないとダメだ。いや、1割かもしれない。
音楽は現場で見ないと駄目だ。
そこは徹底的に現場主義がイイ。
うちのバンドもYouTubeは掲載を抑えるように大ミュージシャンから言われた。
それでも伝えておきたい。
・基本として歌がうまく、テクニックもある。
・情感があって、迫力も出せる。
・見た目がかわいらしく、いかにも20歳。
・曲がとても良い。幅が広い。
・歌詞がなかなかだ。
・バックバンドが大人の演奏で、歌ものをよく理解した知的でそれでいてダイナミックレンジの広い演奏だ。
・カメラマンとして見たとすれば、自然な感じの中で撮ってみたいと思わせるミュージシャン。
残念だが、バックミュージシャンのお名前が判らない。
いつか判明したら追記したい。
私の好きな演奏だった。
中嶋さんは、見ての通り美形な人だ。
今回の楽曲では、基本としてはJポップなので、大活躍だ。
最近のJポップはキーボード次第の部分もある。
鍵盤無しは考えられない時代になった。
どうです、聴いてみたくなったでしょう?
(つづく)
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