SNSでやり取りをしている友人のUさんから、「大学の古い建物の3号館が取り壊される。
きっと1号館しか残らない。急いで。」というメッセージが入った。
Uさんは同じ大学の出身で、30代にはずっとビートルズのコピーバンドをやっていた仲だ。
昼間も動ける私が行かねば誰が行く。
ということで、早速、早稲田へ向かう。
駅にして2駅の至近距離に住む、知人のコジコジさんに電話。
お付き合い頂けると嬉しい返事。
東西線の早稲田駅で待ち合わせ。
コジコジさんとスナップした半日だ。

バスはキャンパスをつなぐシャトルバスのようだ。
大隈講堂はその昔、中央大学からの借り入れに際して、担保に入っていたと言う噂があった。
本当かどうか知らないが、その後、貧乏だった早稲田大学は資金運用のプロを招聘して見事に復活。
今は担保も解かれたという。(都市伝説かもしれない。)

早稲田には門が無い。
完全にオープンにしてしまった。
学生だけでなく、社会人も近隣の人もたくさんの人が往来できるキャンパスだ。
しかし、女性の多さが当時とは大きく違うところだ。

これが取り壊し中の政経学部3号館。
政経学部の事務所棟になるが、正門から入った目立つ場所に位置する重要な建物だ。
高層棟になるのだろう。
もう入館はできない。

元商学部のラウンジ裏。
やはり女性が多く、隔世の感がある。
だって、画面上でくつろぐのは全員、女性だ。

これは7号館か6号館。
古い建物だ。
まだ壊される雰囲気ではないものの、先の大地震で、建て替えは早められるのではないだろうか。

取り壊し中の3号館。

演劇博物館に入ることにした。
通称は演博(エンパク)。
在学中を含めて、かつて今までに入館したことはなかった。
まあ、そういうものだ。
若い時分にこんな古びた建物になんか興味はないのが健全なのだ。

しかし素晴らしいエントランスだ。

3階建てで、中には演劇に関する資料や展示がたくさんある。
坪内逍遥の古希に建てられたもの。
階段を上るのはコジコジさん。
α200とタムロンズームを武器に。

坪内逍遥は東大を出て、早稲田の教授になった文豪。
シェイクスピアを全訳したことでも有名だし、根津遊郭出身の奥さんとのことを描いた松本清張の「文豪」のモデルで有名だし、
女優の坪内ミキ子も養子関連とは言え親戚だ。
名校歌とされる「都の西北」は作詞 相馬 御風、 作曲 東儀 鉄笛だが、当時の上長が逍遥で、10日で作られた曲を
編曲したとされる。

しかし、こんなに素晴らしい建物だとは。
今まで入館したことが無かったのが残念だ。

3階から下を見る。

エンパクを出て、大学の裏へ。
都電荒川線の終点がある。
ここも隠れたる素敵な場所だ。

昼食をどこにするか、歩き始める。
一か所、すごい列がある。
弁当屋だ。
値段がすごく安いのだ。
安い弁当屋に並ぶのが早稲田らしい。
それでこそ学生だ。
まあ、しかし300円ぐらいで大盛りだったようで、私も欲しかったのだが。
SONY NEX-5/E18-55mm/F3.5-5.6 OSS