日々の恐怖 8月18日 傘(1)
4年前、私が大学生の頃の話です。
当時、都内で一人暮らしをしていました。
麻雀が好きで最寄り駅近くの雀荘でバイトをしていました。
ちなみに男です。
大学もこの最寄り駅から通学しており、学校帰りにそのまま行けるので立地にも満足していました。
問題はこの最寄り駅やバイト先から自宅へ帰るルートなのですが、普通の道路を通って帰ろうとすると、長い上り坂を緩いカーブを描いて登って行かなくてはいけません。
これは自宅から離れていくような曲がり方になっており、非常に遠回りとなってしまいます。
そこで、普段から自宅と駅のちょうど間にある公園を突っ切っていました。
この公園ですが、駅側から行くとお寺の横の細い道が入り口となっております。
細い道の両側は2mほどの高さのコンクリート塀が立ち、左手はお寺、右手は墓地となっています。
細い道を100mくらい進むと公園が見えてきます。
公園はイチョウや桜の木で囲まれており、少し進むと開けたところに砂場やブランコがあります。
道は続いており、さらに木々が茂った道となり、右手には昔は看護師の独身寮となっていた建物があります。
といっても独身寮の入り口は公園とは反対側にあるので入ることはできません。
さらに、今は使われなくなり窓には板が打ち付けられています。
この建物のベランダが公園側に向いていますが、ボールよけの網があるため敷地に入ることはできません。
先に進むと階段があり、登るといくつかの遊具がある広場へと出ます。
こちらも周りはコンクリートの塀と木々に被われています。
さらに進むと分かれ道となっている場所へ出ます。
右に曲がると隣接する神社の境内へ(お寺とは別に神社があります)、まっすぐ行くと道路へと出ます。
自宅がこの公園の出口からすぐの所にあるため、このルートを使用していました。
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