大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

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日々の出来事 10月24日 Black Thursday

2018-10-24 08:00:00 | A,日々の出来事_






 日々の出来事 10月24日 Black Thursday






 今日は、世界大恐慌があった日です。(1929年10月24日)
1929年10月24日木曜日、ニューヨーク株式市場の株価が大暴落しました。
この暗黒の木曜日(Black Thursday)は、アメリカだけでなく他の国々を巻き込んだ世界的な株の暴落に発展しました。
 アメリカの株式市場は、1924年から投機的な資金が流入し、この恐慌が起こるまで上昇を続けました。
しかし、1929年10月24日10時25分、ゼネラルモーターズの株価が下落したのを切っ掛けに売り一色となり、ウォール街周囲は不穏な空気に包まれていました。
 その後、株価は不安定な動きを続け、10月29日にさらなる大暴落が発生し、午後には市場を閉鎖する事態となり、株価は9月の半分になってしまいました。
 そして、次にやって来た不況では、アメリカの失業者は1200万人に達し、失業率は25%、閉鎖された銀行は1万行に及びました。
また、それと同時にアメリカ経済へ広く依存していた他の国も、経済が連鎖的に破綻し、世界的な不況がやって来ました。








  世界大恐慌


















☆今日の壺々話








株で絶対損しない(秘)方法






株で大損したので、インターネットで、
「株で絶対損しない(秘)方法」という情報を見つけて、
3万円で買ったら、送られてきた封筒の中に、
一枚の便箋が入っていて、

「株をやめなさい」

とだけ書いてありました。

これは詐欺で訴えることができるのでしょうか?


















女に絶対ふられない(秘)方法






あります。
以前の私はふられてばかり。つらい日々をすごしていました。
この方法を知った今は違います。
もっと早く知っていれば学生時代も無駄にせず済んだと悔やまれます(笑)
料金は5万円です。
キャンペーン中のため今なら先着20名様まで3万円とさせていただいております。
秘密を知りたいかたは、私の口座に3万円振り込んでください。
ひやかしはお断りいたします。
真剣な方のみ申し込んでください。


















     失業中




コンピュータ会社が、事務員募集の広告を張り出しました。

“ 従業員募集。
 タイプができること。
 コンピュータに熟達していること。
 バイリンガルであること。
 なお、この会社は雇用機会均等法を遵守しています。”

 ほどなくして、一匹の犬が足早に窓の所にやって来てその広告を見ました。
そして中に入って行きました。
 犬は受付係を見てしっぽを振ったあと、広告の所まで歩いて行き、鼻を鳴らしました。
受付係は犬が何を考えているか察して、事務所のマネージャーを呼びました。
マネージャーは驚いてその応募者を見つめました。
けれども犬の決心が固そうだったので、とりあえず事務所の中に招き入れることにしました。
中に入ると犬は椅子に飛び上がりマネージャーをじっと見つめました。
 マネージャーが言いました。

「 お前を雇うことはできないよ。
 広告に出てただろ?
 タイプができなきゃダメだって。」

犬は椅子から飛び降り、タイプライターの所へ行き完璧な文字を打ち始めました。

「 わっ!」

そして打ち出したページを取ってマネージャーのところへ駆け足で行き、ページを渡しました。
そしてまた椅子に戻りました。
 マネージャーは驚いてしまいましたが、また犬に言いました。

「 う~ん・・・。
 でも、コンピュータも使えなきゃダメだって書いてあったろう?」

犬はまた飛び降りるとコンピュータへ向かいました。
そして今まで動いたことがないプログラムをセットするや、完璧に実行しました。

「 わっ!」

 マネージャーも唖然として犬を見つめました。
それでも、彼は犬に向かって言いました。

「 お前が賢いのはよくわかかった。
 面白い能力を持っていることもな。
 でも、やっぱり雇うことはできないよ。」

犬は椅子から飛び降りて広告のコピーの所へ行き、“この会社は雇用機会均等法を遵守しています”と書かれている文章を指さしました。

「 うっ!」

そして、マネージャーは言いました。

「 そりゃそうだが、“バイリンガルであること”とも書いてあるぞ!」

すると犬はマネージャーを平然と見つめて言ったのです。

「 ニャ~!!」


     ヽ∪・ω・∪ノィェィ♪



















大富豪になった男





 記者は、ようやく、アメリカ大恐慌を乗り切って大富豪になった男のインタビューに成功した。

富豪:「わしは、スラムでも一番の貧乏な家庭に生まれ、15歳の時に天涯孤独の身となり、無一文で世間の荒波に追い出されたのじゃ。」
記者:「さぞ、ご苦労をされたのでしょうね」
富豪:「大変な苦労じゃったよ。そして、たゆまぬ努力だった。」
記者:「是非、小誌の読者にもその成功の物語というものを教えていただけませんか。」
富豪:「いいとも。」
老人は昔を思い出すように目を閉じた・・・。
富豪:「大恐慌の時代、父母が死んで、まだ幼いわしが住んでいたアパートを追い出された日。
わしのポケットには、もう5セント硬貨が一つしか残っていなかったのじゃ。
わしは、腹が減って腹が減って、5セントで汚いリンゴをひとつ買ったのじゃ。
さて、齧り付こうとして、袖でリンゴの汚れを拭いたら、実に綺麗でうまそうなリンゴになった。
わしは、そのリンゴを食べないで10セントで売ったんじゃ。
そして、その10セントでまた汚いリンゴを2個買って。
もう、分かるじゃろう?
わしは、その時、商売というものを理解したのじゃよ。」

雑誌記者は叫んだ。

記者:「感動的なお話しです!」
富豪:「うむ。こうして、1週間後には、リンゴを売った金は、なんと、23ドル50セントにもなったんじゃよ。」
記者:「なるほど、地道に努力されたのですね。」
老人は続けた。
富豪:「そして、その次の日・・・。
大叔父が死んで、5000万ドルの遺産を相続したのじゃ。」




















炎のバックレ 1




 全国規模の大イベント会場で、新機種の説明員を派遣で確保した会社があった。
社運をかけた一大イベントだったのに、アフォ幹部が説明員を雇う単価をケチった。
土壇場でケチったのだ。
 そしたら、低レベルな派遣会社に切り替える事になって、当日にバックレが大量に発生。
前日までの準備で毎日深夜までコキ使われた派遣社員の中には、バックレムードが漂っていたので、ヤバイ!という空気はあった。
 バックレが発生すると、正社員のサビ残で埋め合わせが行われる。
これは現場の主任クラスまでが被り、課長以上は安全地帯に退避してやり過ごすというのが日本の企業の文化である。
管理職連中は、口は出すけど責任の及ぶ詳細には決して触れない。

 派遣15名の尻拭いは主任の俺に向けられた。
「お前が全責任を負うべきだ!何とか事態を収拾しろ!このバイタの子が!」と課長に激しく罵られた。
課長も部長から「どの面下げて報告しやがるんだ!このケツの穴野郎!悪い報告は上げるなと、何度言ったら分かるんだ」と怒鳴られていた。

 どう見ても俺一人で15人分は働けなかった。
俺は「はい!頑張ります!」と威勢の良い声を上げて、働き始め、途中トイレに立って、そのままバックレてしまった。
 会社にはあれから顔を出していないし、会話もしていない。
友人に勧められるままに、労鬼経由で退職手続きを郵送のみで済ませた。

 バックレが発覚した後の電話攻勢は凄かったな。
出なかったけど。
出ても黙って切ったけど。
 旅行に出かけたので、アパートの玄関でご対面、という場面は無かった。
旅行から帰ると、部屋の電話の留守電に半狂乱な課長の声が何件も入っていたな。
メモリの容量を超えた先は分からないけど、多い時は5分おきに入っていた。
 数ヵ月後に、あの糞課長はどうしているかな?と懐かしく思って公衆電話から会社にかけてみた。

「お客様のおかけになった電話番号は、現在使われておりません。」

家に帰ってインターネットを見てみたら、会社のウェブサイトが消えていた。








炎のバックレ 2




 プロパは無断でそれも1〜2週間休んでも、放置して休み明けに「おお、体の方は大丈夫かい?」って笑顔で迎えるくせに、派遣が数分遅刻するだけで営業所にバックレ・クレームの勢いで電話をかけて、しかも体調不良で連絡して休んでも、「社会人として自覚が無さ過ぎる、どんな社会人教育を受けてきたんだろうかねえ。」なんて吐き捨てるように罵る主任がいる。
 派遣は風邪引いてもなかなか休ませてもらえず、いよいよこじらせて寝込むと、連絡入れているにも拘らずバックレ発生のように朝から晩まで1日に15回以上電話かけてきやがるんだ。
 俺が高熱出して3日休んで出てきた日に、無断欠勤(全部「有給」処理!)してたプロパが、2週間ぶりに同時に出社してきた事があった。
主任は俺だけに殺気立った目を向けて、罵声の限りを浴びせてきた。
「お前みたいのをなあ、英語で『バイタの子』って言うんだよ!」とまで言われた。

 俺は黙々と仕事に励んだ。
そうすればするほど、主任は俺に無理な作業を積み上げてくる。
深夜残業&休出(共に手当てなし)を前提にしたスケジュールを平気で引いてくる。
 よく見ると、プロパ連中は夏休みだってしっかり保証されたスケジュールになっている。
しかし、俺は夏休みどころか土日もずっと休み無しだった。
それでも俺は文句も言わずに増殖する仕事に打ち込んだ。
プロパの半分は定時で帰り、残りの半分は残業時間を雑談&お茶会で過ごしている。
俺は当然私語すら認められなかった。

 とにかくプロパがサボった分の仕事が全て俺に流れ着く仕組みになっていた。
プロパは連絡無しに突発的に休むから、それで俺の土日は普通に潰れた。
主任はそうやって開発プロジェクトの基幹部分が俺の手中に掌握されつつある事をまるで理解していなかった。
 資料を作成しようとすると「そんな体裁はいいから、プログラムをとにかく作ってくれよ。」と阻止されるのだが、俺はその誤った指示に甘んじた。
プログラムの詳細は資料となる事が許されず、俺の頭の中でクローズしていった。
もはや、プログラムの全体像を知る者は俺以外にいなかったが、その状態を理解している者もいなかった。

「ちゃんとテスト項目を漏れなく挙げて、テスト抜けが無いように気をつけるんだぞ!この『バイタの子』め!」
「はい、分かりました。」

 俺は、テストしていようがしていまいが、構わずにテスト結果を捏造した。
プログラムは、そのスケジュールで到底完成するはずが無かったのだが、早期に指摘した時には主任は逆切れして、全て俺に押し込んだのだから。
周囲も俺に手を貸そうとはしない。
見て無ぬフリだった。
 そして、スケジュールの後半で、バグもほぼ潰し終えて「動作を見せられる段階」に入った時、スケジュールでは、そうなっているはずの段階に入った時に、俺は目一杯の仕事を一身に引き受けた状態で、バックレた。

 全ては計画通りだった。
プロパさんたち、お疲れさん。
2月末の納期まで僅かだけど、資料も仕様書も俺の頭の中にしかない状態だけど、今までサボってきた分を年末年始の休み潰して頑張って下さいね。


















別れ方




ホントにひどい別れ方ってのはなぁ…。

誕生日にびっくりさせようと“今日は仕事で行けない”と言っておいて、
彼女の部屋の押し入れに隠れて、ニヤニヤしながらスタンバイしてたら、
彼女が帰ってきたから、“おめでとう!”と元気よく飛び出したら、
知らない男と抱き合いながらキスしてて、何も言えずに固まってたら、
彼女に“お願いだから出ていって!”と言われて戸惑ってたら、
男の方に“大人なんだから分かるだろ?”と言われて、
クラッカー片手に、ただ呆然と彼女の家を後にして、
それ以降、まったく連絡がつかない事を言うんだよ!
甘えんじゃねぇ!





















原価






・コンタクトレンズ2万円~3万円
  原価30円 …… ほとんどが利益で安く売りすぎると不審がられて売れなくなってしまうかららしい。

・スーツ一般的価格3万円~4万円
  原価約3000円程度 …… 確かに上下セットで1万円で売ってるくらいだしあり得そう。

・ファミレスのハンバーグ
  製造単価25円~25円 …… これはよく聞く話。ただしファミレスに限ったこと。

・トヨタ カローラ140万円
  原価22万円 …… ここには人件費や開発費は入っていないので原価だけで試算すると22万円になるという。

・ATM取引原価
  一回の出入金で約70円、残高照会だけでも約50円 …… これはむしろ高い!
  そんなにコスト掛かっていたのか。一部銀行では手数料無料だがあれは大損?

・ハンバーガー店のポテト240円~
  原価約15円 …… ポテトに限らずハンバーガー店の商品は全て原価が低い。
  ジュースなんか10円行かないとか。

・ゲーム本体販売開始価格25000円
  原価24000円 …… これは任天堂のゲーム機を対象としたものだが、意外と原価掛かっている。プレステ3は売るごとに赤字だとか。

・うまい棒 価格 10円
  原価 8~9円 …… 一本売れて儲けが1円か2円。これで商売になるっていうから凄い。

・チェーン店の牛丼280円~
  原価約100円~120円 …… もっと安いのかと思ってた。意外と掛かっているんだなあ。


















先物





 あるところに一人の男の子がいた。
父親は厳格な人物で、その男の子は厳しく躾られた。
少しでも悪いことをすると叩かれ、心から反省するまで許してはくれなかった。
父は家に代々伝わる刀を見せながらよくこう言った。

「この刀のように真っ直ぐな、どんなことにも立ち向かえるような人間になれ」

 しかし父の事業が失敗し多額の借金を抱えることとなった。
父は失意の内に亡くなり、家は借金の方に取られることとなった。
残ったのは代々伝わる刀だけ。
すでに成人していた男は老いた母と共に売られた家の近くの借家住まいとなった。

 売られた家を毎日見る男が思い描くことはただ一つ。
先祖代代の家を買い戻し、無くなった父に恥じない男になるということ。
そのために男はひたすら働いた。
 しかし体調を崩し働けない母の面倒を見ながらでは中々貯金も増えない。
結婚もせずに働いたが、男が50歳になった時点でやっと1000万円が溜まっただけだった。

 そのころには母は完全に寝たきりになり介護が必要となっていた。
男は借家の近くの工事現場で働き、昼休みには食事も取らずに一旦母の元に帰り面倒を見る、という生活が続いていた。
 しかしこのままでは家を買い戻すことが出来そうに無く、また母のことを思うとこのままの生活を続けることに限界を感じていた。

 あるとき、男の元に一本の電話が掛かってきた。

「 資産運用にご興味はありませんか?」
「 現在私が担当している顧客のうち、なんと9割が儲かっているんですよ!」

男は投資やギャンブルを毛嫌いしていたが、

「 お任せ頂いて資産を増やすことができれば、お生まれになった家を買い戻すことも出来ますよ。」

という言葉に心を動かされ、貯金の1000万を先物取引に使うことになった。

 始めの内は取引も上手くいき、1、2ヶ月後には2000万円と当初の倍に増えていた。

「 あと数百万円で家を買い戻すことができる・・・。」

男はここで止めて残り数百万円は銀行からの借金で賄おうかとも思ったが、証券会社の担当が強く押し止めたためそのまま取引を続けることとなった。

 しかし2000万円を過ぎてからは金は増えなくなってしまった。
毎月数百万円ずつ減っていく資産額を見て証券会社の担当に問い詰めるが、

「 たまにはこういうこともあるんです。
長期的には増えますのでどうかお任せ下さい。」

と言うばかり。
 男は不安になりながらもそのまま運用を任せたが、1400万、1200万、1000万、700万と資産額はどんどん減っていき、そしてついに、数十万円になってしまった。

 男は激怒した。
実家を買い戻す金どころか、老後の自分と母の生活費すら無くしてしまったのだから当然だ。
だが、この担当者が心から詫び、月に数万円あるいは数千円でも返していくなら許すつもりでいた。
父はどんなに激怒したとしても真摯に反省したばらば後で必ず許したし、自分に厳しく他人には優しい人間であれ、と男に教えたからだ。

 そして担当者がやってきた。
担当者は詫びの一言も無く、新たな取引の紹介を始めた。
男は机の上に広げられたパンフレットを破り捨て、

「 増やすどころか元の金すら無くしておきながら詫びの一言も無いのか!!」

と怒鳴りつけた。
すると担当者は愛想の良い仮面を脱ぎ捨て、ふて腐れたような様子でこう言った。

「 取引ってものはね、儲かることもあれば損することもあるんですよ・・・。」

男は突然、スイッチが切り替わったかのような冷めた頭で悟った。

“ こいつはヒルだ。
人に取り付いて吸えるだけ吸って捨てていく。
人間の心なんて持っちゃいない。
こんな奴を生かしてはおけない。”

 男はゆっくりと立ち上がり、押入れの奥にしまってあった代々伝わる刀を取り出し、抜き払った。
そして、驚きの余り動けないでいる担当者を切り刻み、殺した。
 その後男は風呂場に行き、返り血で真っ赤に染まった服を脱ぎ冷水で禊をした。
そして白装束に着替え、血まみれの刀を携えて近くの交番に出頭し、逮捕された。
男の逮捕から約1週間後、介護をしてくれる者もいなくなった男の母はひっそりと息を引き取った。


















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10月23日(火)のつぶやき

2018-10-24 07:55:36 | _HOMEページ_

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