新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

ヴェネツィアのメインストリートを俯瞰する

2017-06-13 | イタリア・ヴェネツィア

 皆様、お久しぶりです。先日イタリアから帰ってきました。

 今回の旅は、南はサルディーニャから北はベルガモ、ヴェネツィアまで11都市を巡った来たので、整理に手間取っていますが、まずはヴェネツィアから。

 通常、ヴェネツィアを俯瞰する場所というと、サンマルコ広場の鐘楼ということになるが、今日は角度を変えて、同広場の対岸サン・ジョルジョ・マッジョーレ島の教会に建つ鐘楼からの眺めをどうぞ。

 
 サンマルコ広場から海に面した側はサンマルコ小広場と呼ばれる。そびえるのが高さ97mの鐘楼。右にドゥカーレ宮殿、左に国立マルチャーナ図書館が並ぶ。

 船での往来が主流だったヴェネツィア共和国時代には、政治の中心であるドゥカーレ宮殿の前に海側から到着するのがフォーマルな入国法。従ってここが表玄関になっていた。

 そこには海から見て右にサンマルコを象徴する有翼のライオンの塔、左には、サンマルコの遺体がヴェネツィアにもたらされる前まではここの守護聖人だった聖テオドロスの像が載った塔が並び立つ。この日もこの周辺は観光客でごった返していた。

 ドゥカーレ宮殿からため息の橋を挟んで右に3軒目、レンガ色の建物はホテルダニエリ。ヴェネツィア最高級のホテルとされ、2010年にはアンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップが初共演した映画「ツーリスト」でも、このホテルが重要な舞台として活用された。

 さらに右に移動すると、奥に丸いクーポラを持った大きな教会が現れる。サンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会。100を超えるヴェネツィアの教会の中でも、サンマルコ聖堂、フラーリ教会と並んでベストスリーの大きさを誇る。

 その右側、運河を挟んで白く傾いた塔は、グレーチ教会の鐘楼。。手前のピエタ教会のファザードにはちょうど特別展が開催されていたティツィアーノのポスターが大きく掲げられていた。

 右端の細長い茶色の塔はサンフランシスコ教会のもの。ここにはネグロポンテによる味わい深い聖母子像がある。

 本島の最も外れの側にあるのがサン・ピエトロ教会。サンマルコ聖堂が建つ前までは、ここがヴェネツィアの司教座の置かれた教会だった。

 さらに、海を隔てて遠くに見えるのはリド島。ここでは毎年9月にヴェネツィア映画祭が開催され、ハリウッドスターたちも訪れてにぎわう。


 サンマルコ広場から左側に目を移そう。バポレット(水上バス)のサンマルコ停留所の後ろにはハリーズバーのあるビル。その横にはエウローパ・エ・レジーナやグリッティ・パラスといった五つ星の高級ホテルが並ぶ。いずれも旧総督の館を改造した宮殿ホテルだ。
 この辺りからは、カナルグランデ(大運河)はドルソドーロ地区の建物群に隠れてしまう。

 そのドルソドーロの端には海の税関の建物。屋上には女神像がある。

 税関の後方に雄大な姿を見せるのはサルーテ教会。キャサリン・ヘップバーン主演の「旅情」で、キャサリンが船上から見上げたこの教会のクーポラは今も変わらず美しい。

 クーポラの周辺にも多数の像が配置されているのが、よくわかる。

 視点を変えよう。目の前にはマッジョーレ教会の屋根に立つ戦士の像。

 ジュデッカ島に目を移すと、2つの教会が目立つ。

 手前はジッテレ教会。ジュデッカ島には何度も渡ったが、この教会だけはいつも閉まったままで、まだ中に入ったことがない。

 奥はレデントーレ教会。いずれも建築家パラーディオの設計による美しい教会だ。ここはペストからの救済を感謝して建てられた教会で、毎年7月には感謝の祭りが行われる。真夜中に打ち上げられる花火がきれいだったのを今でも思い出す。

コメント (2)
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